南 英世の

政治・経済学講義ノート

 

 本ノートの著作権は南英世にありますので、引用する場合は、必ず出典を明記してくださるようお願い致します。

初 版    2001年8月   3版 2015年 3月   4版 2024年3月(新学習指導要領に対応させる)
最終更新  2024年3月


***** 目次 *****

 はじめに 

現代の政治

第1章 民主政治の基本原理

  1.この恐ろしきもの「国家権力」 

  2.民主政治の基本原理(法の支配など)

  3.人権保障の歴史

  4.各国の政治制度

第2章 日本国憲法(1) (基本的人権)

  1.明治憲法と日本国憲法 

  2.国民主権と天皇 

  3.平和主義 

  4.基本的人権(さまざまな判例を紹介する)

   [1] 自由権的基本権 

   [2] 法の下の平等 

   [3] 社会権 

   [4] 新しい人権

第3章 日本国憲法(2) (統治機構)

  1.国会 

  2.内閣 

  3.裁判所 

  4.地方自治

第4章 現代政治の課題

  1.日本の政党政治 

  2.行政機能の拡大と弊害

  3.情報社会に生きる

 

 現代の経済

第5章 経済社会の発展

  1.資本主義の発展と弊害 

  2.社会主義とは何か

第6章 ミクロ経済学

  1.経済主体

  2.現代の企業 

  3.現代の市場機構 

第7章 マクロ経済学

  1.GDPとは何か? 

  2.有効需要の原理

第8章 日本の経済政策

  1.財政のしくみとはたらき

  2.金融のしくみとはたらき

  3.物価の動き 

  4.戦後日本経済の歩み 

  5.中小企業問題

  6.日本の農業 

  7.消費者問題

  8.労働問題

  9.社会保障制度の充実 



現代の国際社会

第9章 国際政治の理論

  1.近代国際政治史

  2.正義の戦争はあるか 

  3.勢力均衡政策と集団安全保障

  4.米ソ対立(冷戦) 

  5.冷戦後の国際政治

第10章 国際貿易

  1.比較生産費説    

  2,国際収支表の見方 

  3.国際経済制度の変遷 

  4.貿易摩擦

  5.地域的経済統合

  6.南北問題

  7.グローバリゼーション

 第11章 21世紀の課題

  1.地球環境問題
 

(おわり)

 

(著者からのメッセージ)
1年間の授業を通して、理解してほしい最重要項目は以下の4つである。

憲法とは何か〔第1章の法の支配〕

 政治学の出発点は「国家権力が怖いものである」ことの認識から始まる.怖い国家権力を怖くない存在にするために「憲法」が生まれた 。したがって、憲法を守らなければならないのは国民ではなく,国家権力である.それが「法の支配」の意味である。

情報化社会が進む中,情報を正しく読み取る力が求められる.テレビ,新聞、インターネットなどから得られる情報にもうそが混じっている.特に権力者による情報操作は,民主主義を破壊する.
1年間を通して考えてほしいことは,結局,「政府の役割とは何だろうか」、「国家権力の出番とは何だろうか」,と言うことに尽きるのかもしれない.

◆有効需要の原理(第7章〕

 スミス,マルクス,ケインズの3人の経済学者については,その基本的な考え方をしっかりと理解しておこう。世界恐慌をきっかけに、政府の役割が大きくなったが、その結果、日本は巨額の財政赤字を抱えることとなった。その反省から現在、規制緩和・ 競争促進政策がすすめられているが、これはスミスの「自由放任政策」の焼き直しである。国家は民間の経済活動にどこまでかかわるべきか。

◆集団安全保障体制(第9章〕

 戦争を防ぐ方法には「勢力均衡政策」と「集団安全保障方式」がある 。しかし、いずれも完全ではない。宇宙から見た地球には国境はない。人間はなぜ争うのか。地球から戦争をなくすることはできないのであろうか。
◆比較生産費説〔第10章〕

 今日、貿易の原則は関税ゼロの自由貿易であるとされる。その理論的根拠となっているのがリカードの比較生産費説である。自由貿易と保護貿易の対立について、自分の意見をしっかり主張できるように理論武装をしよう。

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