GDPとは何か
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1、豊かさの指標 (データは2013年度) ある国の経済的豊かさは、1年間でどれだけの財・サービスを生産したかではかることができる。その大きさは現、日本の国内における総生産額 から中間生産物の金額を引いた国内総生産(GDP)で測ることができる。。 中間生産物とは、たとえば車という最終生産物の部品を構成するタイヤやエンジンなどをいう。これらの中間生産物はすでに車の値段のなかに含まれていると考えられるので、部品を作っている会社の売り上げを総生産額に計上すると、この部分が2重計算されてしまう。 現在、日本のGDPは483兆円(2013年度)である。一般にGDPが大きいほど、経済的に豊かである。一人当たりGDPが3500ドルを超えると自動車がよく売れるようになり、1万ドルをこえるとおおむね先進国といえる。
ちなみに、現在の日本の一人あたりGDPは、約3万5千ドルである。
GNPからGDPへ しかし、海外で活躍する企業が増えた結果、国内だけの生産活動水準を知るためには、海外で働く日本人の所得を除いて考える必要が出てきた。そこで現在では、GNPから海外からの純所得を引いて得られるGDPを使うようになったというわけである。GDPは、日本人であれ外国人であれ、日本国内で生産されたものをすべて含む。
ただし、EU諸国と違い、日本は海外からの純所得はGNPの4%弱(約18兆円)であり、GNP(501兆円)かGDP( 483兆円)かと神経質になる必要はない 。
国民所得
しかし、NNPにもまだ余分なものが含まれている。市場価格ではかられたNNPには、消費税などの間接税の分だけ高く表示され、政府補助金の分だけ安く表示されている。そこでNNPから(間接税−補助金)を引いてやり、こうして得られるのが国民所得である。2013年 度の場合、間接税は42兆円、補助金は3兆円であった。その結果、国民所得は約361兆円と求められる。国民所得(NI)はGDPの約7〜8割見当の大きさである。
三面等価の原則
2、経済成長率
で求められる。こうして求められた数値は名目経済成長率と呼ばれる。ここからさらに物価上昇率を除去した値が実質経済成長率である。正確に言えば実質経済成長率は次のように求められる。
しかし、一般的には次のように「引き算」をして近似的に求めて差し支えない。
経済学で大切なのは、もちろん実質経済成長率である。実質成長率が高ければ景気はよく、実質成長率が低ければ景気は悪い。成長率の大きさはいわば経済活動の体温計といえる。 一般に私たちが体温計の使い方を知っているのと同じように、日本経済の実質経済成長率にも平熱があることを知っておくと、ニュースが驚くほどよく分かるようになる。かつての高度成長時代には、実質経済成長率の平均が10%という驚異的な高さを誇ったが、現在の日本経済の平熱は約2%程度と考えられる。それよりも成長率が高ければ景気がよく、2%よりも低ければ景気は悪いと判断できる。実質経済成長率がマイナスに陥 るということは、人間でいえば瀕死の病人の状態といえる。
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