(3)時差
日本とハワイの時差は、教科書的に言えば19時間である。すなわち、日本が朝9時の時、ロンドンは真夜中の0時であり、ハワイは前日の午後2時である。
しかし、実際にハワイにいるとそんな感覚は全くない。ハワイで朝日が昇る頃日本はまだ夜中であり、ハワイで朝日が昇った5時間後、ようやく日本でも朝日が昇る。夕方も、ハワイで日が沈んだあと、その5時間後日本は日没を迎える。日常生活の中では、日本はすべてハワイより5時間遅れ(経度差75度)で時間が進むと考えた方がわかりやすい
(ただし、日付は無視)。
だから、ハワイから日本に国際電話をかける場合、日本時間の夕方5時に連絡するなら、ハワイ時間の夜10時にかければよいことになる。
日本で生活していると、時差を気にすることは全くない。しかし、アメリカで生活していると、相手が今どんな時間帯にあるのか常に気を遣う必要がある。
いつだったか、日本人に相手を気遣う精神が足りないのは、時差がないからだという話を聞いたことがある。そのときはなるほどと思った。
しかし、日本人には、はさみを相手に渡すとき、わざわざ持ち替えてはさみの握る方を相手に向けてわたす優しさがある。いちがいに、日本人には相手を気遣う精神が足りないとは言えないのではないか。今だったらそんな反論をするかも知れない。
<<前に戻る
<<続きを読む
|