Sommelier Vintage10

1998.12.15 Tue pm10:00〜10:54 on air

レポ中、< >はシーンの説明,(( ))は個人的なコメントです。


<夜の営業時間後 LA MER ホール 先週の続きです>

  菜穂 「突然身売りだなんてひどすぎるじゃないですか!」

冴子から店の身売り話を聞き困惑する一同。菜穂は父親に抗議しに出て行く。大久保は城にまたワインで何とかする方法はないかと期待を込めて尋ねるが;

  城  「ありません。会社が1度決めたことを覆すのは、無理でしょう」

とあっさり否定(^^;)。さらに

  城  「僕は旅の途中崩れかかった宿に立ち寄ったまでです」

と冷たいお言葉(^^;)。冴子も明日の支配人会議で城君にワインで何とかできないかと相談するが;

  城  「僕にできるのはお客様にワインをサービスすることだけです。以上」

それでも大久保さんは城なら何とかしてくれるはずと勝手に当てにしている。

  大久保 「だってあいつ、旅に出るって言ってワインセラーに戻って来ました。
       あいつ、あそこできっと何か考えていますよ」

<本社の地下の駐車場>

父親にLA MERの売却の話を撤回するよう交渉する菜穂だが、あっさり却下されてしまう。

<翌日 LA MER>

店のワイングラスを磨く菜穂。昨日の父親の態度にかなり苛立ってます。

<本社>

翌日、本社で全国の支配人を集めて、レストランの身売り話についての会議が開かれる。そのために大久保と冴子は本社へとやって来る。

  大久保「木崎部長には私がガツンと言ってやります」

会議の席上、売却の事情を説明する木崎に詰め寄る各店の支配人。そこにワインCHATEAU LA TOUR(1986年)を手に城君登場!

  某支配人「あんた、誰?」
  城  「ソムリエです」(^^;)((またこの台詞ですよ…))

木崎を説得しに来たと期待する大久保だが…

  城  「あなた(木崎)にはワインが必要です。ワインは人を幸せな気持ちにします。
      僕はあなたを幸せにしたい」


と落ち着いてワインを飲める場所へ行こうと木崎を誘い、外へ逃がしてしまう。呆然の大久保((そりゃそうだ))。結局、売却話もそのまま。

  城  「彼を問い詰めても何も変わりません。
      皆さんはそれを十分にご存じなんじゃありませんか?
      憂さ晴らしならこれで十分なのでは?以上」

<LA MER>

イライラしながらグラスを磨く大久保(^^;)。大久保は城の裏切りの話を皆に伝えるのだった。それを聞きセラーへ行く菜穂

<LA MER ワインセラー>

菜穂が城の裏切りとも言える行為にクレームをつけにやってくる。

  菜穂 「あんたさ、どっちの見方なのよ!」
  城  「僕はどちらの見方でもありません。このワインを飲んでほしかっただです。
      なぜなら、僕はただのソムリエですから。」

  城  「僕は大人しくしていたかった。でもこのワインが無意味な争いを許さなかった」

さらにワインを掲げて;ワインに優しく話しかける;

  城  「無意味な争いにはこのワインが黙っていない……そうだよね」(^^;)

<番組のタイトル>

Inagaki Goro / Kanno Miho / Suzuki Anju / Takeda Tetsuya
dans
Sommelier

<翌日 LA MER 昼営業時間>

黙々とサービスする城君に対し、身売りの話が気になる面々。

  菜穂 「戦うしかないでしょう!もう一度、会社側とかけあってきます!!」

<本社>

木崎に直談判する菜穂

  菜穂 「パパはLA MERがなくなっても平気なの?」
  木崎 「会社の決定に従うのがパパの仕事なんだよ」

逆に木崎は菜穂に尋ねる;

  木崎 「お前、なんでそこまであの店にこだわるんだ。
      本当にソムリエがやりたいことなのか?所詮、客のご機嫌とりじゃないか」

  菜穂 「やっぱり勘当よ。最低!もう家にも帰んないからね」

と激怒モードの菜穂ちゃん。

<LA MER>

グラスを磨く冴子(^^;)×2。

  冴子 「私だって何かやりたいのよ」。菜穂の交渉もダメだったと皆に告げる。

<LA MER ワインセラー>

一人コルク抜きの練習をしている菜穂ちゃん。そこに城がやってくる;菜穂に城君

  城  「何かあったのかい、mademoiselle ?」((定番の台詞ね))

城になぜホールに出ないのかと尋ねられ、関係ないという菜穂。

  城  「君、どうしてソムリエールをやっているんだい?
      サービスとはどんな時でも平等でなければならない」


とまた菜穂ちゃんを説教する城君

  城  「君は本当にソムリエールがやりたいのかい?」

<LA MER 支配人室>

苛立つ冴子に大久保は明日木崎に交渉に行くと伝える。

<夜 教会>

どこにも行く当てができず、寝床の当てを求めて城君のいる教会の扉を叩く菜穂ちゃん;

  菜穂 「ちょっと!出て来てよ!」

やっぱり夜でもソムリエ服で出てくる城君に

  菜穂 「ここ、教会よね」
  城  「消防署に見えるかい?」((1話のパロね。私、吹き出してしまった))
  菜穂 「教会って困っている人を助けてくれるのよね。私、困ってるの」

何だかんだと言いつつ菜穂は城のベッドに転がり込む。

  菜穂 「ベッド、あたしのもんだからね、文句ある?」
  城  「どうぞ」((城君、なぜか素直じゃない))
     ((それにしてもなぜかこの二人なら夜同じ部屋にいても少しもイヤらしくないんだな))

そして城にソムリエをやっている理由を尋ねる菜穂。

  城  「お客様に喜んでもらうのが嬉しくないのかい?だったら辞めた方が良い」

菜穂は城のベッドを横取りすると、ワインを飲んで寝てしまったのでした。

<翌朝 LA MER ワインセラー 城君より早く出勤している菜穂ちゃん>

今日も泊まるつもりかと尋ねる城に菜穂はこうなったら徹底的にやると返答。

  城  「じゃあ、ベッドを使った後は毛布ぐらいはたたむように、以上」
     ((と、今度は生活指導城君でした(笑)。でも城君、夕べは何処で寝たの?))

<本社 木崎と交渉中の大久保と冴子>

本社に乗り込んだ大久保は売却先がファミレスのOKシェフにほぼ決まりそうだと木崎から聞かされる。ファミレスではフレンチのスタッフは皆、首になる。木崎はせめて大久保は本社への復帰、冴子はパリ支社への異動を提示するが;

  大久保「部長、私はそういう取り引きには応じませんので」((格好良い!))

<LA MER>

大久保が店に戻る。
グラスを磨くスタッフ (^^;)×3。OKシェフの買収話が既に伝わっていたのだった。大久保の最後まで諦めないで頑張ろうという言葉に

  菜穂 「そうよ、諦めないで戦うのよ!」

と菜穂も城君のサーベルを抜いて決意を示す((菜穂も感化されちゃったのね(笑) ))。そこに冴子もやって来て、今夜木崎がOKシェフ社長と店の視察に来ることを伝える。それを聞いた菜穂は、社長に気に入られなければ売却話はつぶれると提案。従業員達はそれに賛同する。一方で城だけはまた1人考え込んでいる。

<LA MER 夜の営業時間>

木崎とOKシェフ社長が店に来る。従業員は2人を完全に無視。なのに城だけ

  城  「大変遅くなりました。食前酒でございます」

とサービスをし始めちゃう。

  城  「本日はシェフの都合により、料理をお出しできなかったことをお詫び致します。
      その代わりと言っては何ですが、ワインのフルコースを堪能して頂ければと思います」


そう言ってワインのフルコースでもてなす城。社長も大満足し売却の商談が成立。城の裏切り行為にLA MER一同は納得がいかない。

  菜穂 「どういうつもりなの?どこまで邪魔したら気がすむの?向こうは敵なのよ」
  城  「敵も味方もない。僕はソムリエです。仕事をしているだけですよ」

とマイペースな城。一方、社長を見送って店に戻って来た木崎に、詰め寄る大久保たち、そして菜穂も父親にくってかっかる。

  菜穂 「これがパパの仕事なの?」
     「仕事のためなら、あの社長が靴なめろって言ったらなめそうだよね」

そう言われ思わず木崎は菜穂の頬を叩く。店を飛び出す菜穂。従業員たちは菜穂を追いかけようするが城がそれを制止する。今度は城に木崎が正しいと言うのかと詰め寄る従業員たち。城は冷静にプロの管理職としてどんなにつらい立場でも感情的にならず、仕事をまっとうする姿勢は正しいと指摘。

  城  我々はプロのサービスマンです
      その気持ちがあるなら、中へ戻りましょう、お客様がお待ちです」


その言葉に仕事に戻る一同。

  冴子 「やっと分かりましたね、今までの城君の行動の意味が」((同じくです))

<夜の街中>

店を飛び出してきた菜穂を追いかけてきた城((心配してるのね))。涙を拭う菜穂に;

  城  「ワインには涙がある。深く熟成されたものほど涙もまた複雑な色合いを見せる」

そして父親に反抗して飛び出した菜穂に城君衝撃の告白!!;

  城  「僕は長い間、父を憎んでいました」
      ((とうとう核心に近づいた発言です))。

城の父は継母を出世のために捨てたのだという。だが、人が人を憎しみ切ることなど簡単にはできないことも継母から教わったのだと語る城君((相変わらずの表情で淡々と語るんだけど、なんか悲しいです、城君))。城は先日、木崎に出そうとしたワインCHATEAU LA TOUR(1986) を菜穂に差し出す。このエチケットケットにはイギリスとフランスの100年戦争で壊された塔がデザインされている。この戦いで全てが焼けてしまった地で一つだけ生き残ったもの、それがぶどう畑だった。このワインにはそういう平和への思いが込められているという。

  城  戦いは何も生み出しません。今の君がそうであるようにね」
     「戦いを収めたいのなら、まず相手を幸せにしてあげることです」

そしてさらに

  城  「相手の幸せをまず第一に考える、それはサービスマンにとっても同じ事です。
      それが例えどんなお客様であろうと常に最高のもてなしを心掛ける。
      それが我々、サービスマンの役目であり、喜びではないでしょうか?」

<LA MER>

城は菜穂を連れて店に戻ってくる。店では木崎がカウンターで一人飲んでいる。

  菜穂 「お客様、随分とお飲みですね」

菜穂は父親のためにカクテルを作る。菜穂の出した特性カクテル、それはただの水…父親の健康を気遣ってのことだった。

  木崎 「こういうのもソムリエの仕事なのか?」
  菜穂 「ソムリエはそのお客様に一番ふさわしいお飲み物をお選びするのが仕事だと思ってます」
     ((不覚にも泣いちゃいました私))。菜穂と木崎の間の壁が解消されます。
  木崎 「ありがとうソムリエールさん」

<LA MER ワインセラー>

城に礼を言いに来る木崎

  木崎 「おかげで少し気が楽になったよ。なんか君には借りできたな」
  城  「僕にではありません。ワインにです」((と木崎に対しても相変わらずの城君(^^;)))

<翌日 LA MER>

  大久保「みんな、本当に力足りなくてすまん」

と頭を下げる。そこに冴子が来て、OKシェフ社長が接客マニュアルは変わるものの、従業員をすべて雇うという妥協案を出してくれたと言う。喜ぶ一同の雰囲気をまたまたぶち壊す城君;

  城  「それなら辞めた方がましだ」
     「そんな条件に惑わされず、この際、潔く無条件でこの店を売り渡しましょう」


で to be continued …(^^;)
((相変わらず何考えてんだかの城君ですが、"誇り"を感じさせる言葉ですね))

<エンディング>

<次回予告> 城 「君、僕のことが好きなのかい?」((屋根の上の城&菜穂です))

<今回の「以上」> 3回でした


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