Sommelier Final Vintage
1998.12.22 Tue pm10:00〜11:24 on air
―最終回は90分スペシャル!!嬉しいような寂しいような…(ToT) ―
レポ中、< >はシーンの説明,(( ))は個人的なコメントです。
<1978年 佐竹家 ===プロローグ===>
屋根の上にいる大人の城。そこに子供の頃の城が上がってくる。二人の会話が続きます
城(子)「どうしてお兄さんは高いところが好きなの?」
城(大)「ここから見ていると、普段見慣れた街がまた違って見えたりしないかい?
ほら、何もかもが新鮮に見えるだろう」
城(子)「ねぇ、お兄さんは何をしている人なの?」
城(大)「僕はね、ソムリエさ」
城(子)「ソムリエ?」
城(大)「そうさ」
城(子)「ねぇ、ソムリエってどんな人の事なの?」
城(大)「君が大人になれば分かるよ。なぜなら君はソムリエになるからさ」
そこに屋根の下から「ジョウ、ジョウ」継母が城君を探している声が聞こえる(1話の場面です)。
城(大)「ほら、ママが探しているよ」と言って、フッと消える城君(大)。
((ここの二人のやりとり大好きです!))
そして1話の5歳の城と継母の会話へ
母親 「ママね、城と一緒にいられなくなったの」
<番組のタイトル 〜 SOMMELIER MEMORIES>
早い話が総集編です。(( (;o;)何のための90分SP))
<旧佐竹家の前で>
城はロザリオを掲げて一人継母への思いにふけっています;
城 「あなたの最後の言葉に、僕はちゃんと応えていますか?
僕のやるべき事は、本当にこれでいいのでしょうか?」
((こんな台詞を聞くとなんか涙が出てきそうになっちゃうよ〜))
<前回LASTのLA MERの場面に話は戻って>
前回のLASTシーンの続き。OKシェフでLA MER従業員を受け入れてもらえるという"朗報"に
城 「妥協するくらいなら、潔くこの店を売り渡してしまったほうがマシだ」
あくまでも我を通そうとする城君は、皆の意見を聞き入れようとしない。
大久保「しかしみんなはどうなるんだよ。
この条件を飲まなかったら路頭に迷うことになるんだよ」
城 「それも仕方ありません。そこまでしてこの店に拘る必要はありません」
「和がそんなに大切でしょうか?僕はそんな妥協は受け入れません。
ただし24日まではちゃんと働きます。以上」
とセラーに向かう城君。城と入れ違いにOKシェフ教育担当を名乗る島村がやってくる。島村はLA MERの従業員達にマニュアル通りのサービスを学ぶよう指示した。菜穂たちは猛反発。
<LA MER セラー>
先程の城君の発言に今回もクレームをつけにくる菜穂。菜穂に対し城君は冷静に
城 「君はワインから何を教わってきたんだ」
そこに島村が登場して新しい店にセラーは不要だと告げる。城は島村の指示に従わないと言う。城はサーベルを抜き、セラーに入ろうとした島村を制止し;
城 「それ以上入ろうとすると許しませんよ!」
((最後にサーベル城君だぁ〜!!))
島村 「あなた達は意見を言う立場にはないと言ったはずです」
城 「僕が言っているのではありません。ワインたちが言ってるんです」(^^;)
この城の台詞に唖然とする島村と、やっちゃったという表情の菜穂(笑)。城は周りの反応にも動じず
城 「ね、そうだろう」
と城がワインを手に優しく囁きかけると、
菜穂 「うん、そうだよ」
と菜穂もとりあえず一緒になってやっちゃう(爆笑)。そしてワインを掲げてポーズを決める城と菜穂((二人お似合いよ!))
<番組のタイトル 〜 FINAL VINTAGE >
<LA MER ホール>
従業員たちが島村の"教育"を嫌ならクビだと言われ仕方なく受けている。そこに登場した冴子が間に入って、この日はなんとか収まった。
<LA MER ワインセラー>
そんなホールでのやり取りにも無関心でワインセラーにいる城君;
城 「ごめんよ、君たちとはもう、お別れになるかもしれない」(^^;)
冴子 「城君、どうして何もしてくれないの?」
この冴子の問いかけにも自分ができることは無く、このままでは店にいる意味もないという城。
冴子 「あなたの思っているソムリエって一体、何なの…?」
そこに菜穂が割って入り、城は皆の事よりワインの事しか考えてないと言う。菜穂は城に
菜穂 「今までの説教だってね、ただの自己満足なのよ!図星でしょう。
文句あるなら言い返してみなさいよ」
城 「君は悲しい人だ」
菜穂はさらに怒ってセラーを出ていく。
冴子 「皮肉なもんよねぇ。
あなたのワインが結局はあなたをこの店から追い出すことになったなんてねぇ」
城 「僕はだれにも同じようにサービスをしただけです」
そして、城は明日OKシェフ社長がワインオークションに行くと冴子から聞かされる。
<翌日 ワインオークション会場>
OKシェフ社長のお目当てのワイン、CHATEAU MARGAUX 1945年のオークションが始まる。ワインを商売としてしか考えていない社長はいきなり「600万円」という破格の値を提示。
そこに「700万円」との声が聞こえた。それは"56番"の番号札を持つ城だった(爆)。最後は2000万円で社長が競り落としたが、城は社長に
城 「あなたにワインを買ってほしくなかっただけですよ。
一流フレンチ店の名前だけを買うような人にはね。
どうせLA MERをお買いになるなら、店の人もサービスも丸ごと
お買いになった方がいいんじゃないですか?以上」
その城の言葉に社長は怒りに体を震わせる。
<教会>
大久保は春男に店の売却話をする;
大久保「クリスマスイブまでは頑張らないとな」
一方,教会の女の子2人の親である春夫の弟夫妻が遺跡発掘をしていたエジプトから半年ぶりに帰ってくるという((エジプトって、なんかすごい設定(^^;)))。春夫にイブに5人の予約を頼まれる。
大久保「LA MERの最後を見届けてもらおうかな」
<LA MER>
イブの夜、OKシェフ社長から貸し切りの予約が入る。当日は13組の客の予約があったが社長の予約を断ると従業員はクビだという。だが社長の予約を拒む城
城 「この店は何より第一にお客様のことを考えて営業をしています」
しかし大久保は従業員の事を考え、客より社長の予約の方を選択した。
<夜 教会 城君の部屋>
旅の準備をしている城の所に大久保が訪ねてくる。大久保は城について語る;
大久保「君はいつもそうなんだ。
傲慢なぐらい自分に自信があって、完璧なぐらい何でもわかってて、
他人なんか全然頼らないくらい強い」
城 「ワインが僕にそうさせてくれるんです。
僕も完璧ではありませんし、それに強くはない。」
その城の言葉に少し安心した大久保は、実は木崎が自分を本社に戻してくれようとしていると告白する。島村に従っているのも本社にも戻りたい一心からだ。
大久保「なぁ、佐竹、こんな私に一番ふさわしいワインを選んでくれないか」
城は自分の旅行鞄に入っているあるワインを取り出す((このワインはいつも城君、持ち歩いているものなのね))
城 「大久保さん、このワインはいかがですか?」
<翌日 LA MER>
社員教育を受ける従業員。それを見ながら大久保はある決意をもって店を出る
<本社 LA MER売買契約の結ばれる応接室>
大久保「その契約待って下さい。OKシェフとの契約白紙撤回お願い致します」
大久保は本社に乗り込み、自分の本社復帰を返上し、土下座して頼み込んだ。
大久保「やっと築き上げた店とスタッフだけは何とかこのまま残してやりたいんです」
<LA MER>
教育で疲れ果てている従業員たち。OKシェフの愚痴を言い合っている皆に城;
城 「だったら、どうして戦おうとしないんです?」
「確かに戦いは無意味だし何も残さない。出来る限り避けるべきです。
しかし戦う勇気さえ捨ててしまうのはもっと無意味だ」
そして城は大久保が一人で本社に戦いに行ったのだと皆に伝える。驚く一同。だが大久保の訴えは遅く、本契約は完了してしまった。
一方、店の前では、大久保が中に入るのをためらっている。
大久保「合わせる顔がない・・・」
<クリスマスイブの夜 LA MER>
OKシェフ社長の貸し切りパーティの当日。すなわちLA MER最後の日。
大久保「皆さん本日が最後の営業になります。どうか張り切ってよろしくお願いします」
春男と弟家族が店にやって来る。大久保はキャンセルの連絡を忘れていた。(^^;)
城 「いらっしゃいませ、さぁ、どうぞ」
城は気にせずいつも通りのサービスをしようとするが、それを大久保が遮る。たった一組の客の為に皆が首になる選択は支配人の大久保にはできなかった。それを見て城は
城 「やはり僕はこの店にはふさわしくない」
と言って店を出ていってしまう。((最後までわがまま城君なんだから…))
<路上 LA MER へ向かうOKシェフ社長の車の中>
木崎の代理でOKシェフ社長に同行する冴子。車が急停車する。
冴子 「城君?!」
城が両手を広げて社長の車を制止させたのだった。((命懸けね))
城 「借り切りは中止させて頂きます。お店にはお客様がいらっしゃるんです」
<LA MER>
外は雪が降って来た。そして店外では春男たちが結局行く店もなく立っていた。お客様である春男達を放っておくことがだんだんできなくなてくる菜穂。他の従業員達も同様だった。
<再び路上>
道に立ちはだかる城君に、あの店は自分のものだと主張する社長;
城 「(城君アップ) あの店は、(さらにアップ) お客様のものです」
城は店やワインは金で買えるが、金では買えないものがあると言う。
<LA MER>
菜穂達は大久保に次のように言います;
ALL「私たちにもプライドがあります」
<もう一回、路上>
何がプライドだとあざ笑う社長。それに対し、みんな、覚悟はできてるはずだと告げます。
社長 「この御時世に好き好んで無職の道を選ぶ奴がどこにいる!」
城 「社長、それがいるんです。あそこにね」
城はLA MERの方向を指さす。
<そのとき LA MERでは>
客である外にいる春男たちを見かねて店を飛び出すスタッフ。
ALL「お客様!いらっしゃいませ!
LA MERにようこそ!!」
サービスマンとしての誇りを取り戻す一同
<すこし時間が経って LA MER ホール>
城もいつの間にか戻ってきて春男たち5人の為だけのクリスマスパーティが始まる「メリークリスマス!」
<LA MER 閉店後>
失業してしまったものの、すっきりした表情の一同。木崎も店にやってくる。
城 「我々も食事をしましょう」
そして最後の晩餐が始まります。キリストの晩餐とは違って、ユダのいない12人での最後の晩餐。そこで城の出したワインはCHATEAUNEUF-DU-PAPE(1995年)、法皇の新しい城という名のワイン、それは先日城が大久保に出したものと同じワインだった。
城 「今日の皆さんは誇りを失わなかった。
このワインにはそんな皆さんに似たエピソードがあります」
14世紀フランス国王との争いに敗れたローマ法皇は南フランスに幽閉される。しかし権威は衰退しても聖職者としての誇りを失わなかった歴代の法王は城の周りに葡萄作りを奨励しワインを作った。ワインの名はこの話に基づいている。
城 「人はどんな状況におかれても、失ってはいけないものがある。
たとえ、戦い敗れたとしても、それが人としての誇りなのではないでしょうか?
確かにみんなの和は大切です。しかしそれだけじゃいけない。
我々にはサービスマンとして、そして人間として、誇りがある」
城は安藤、榎本、小西、水谷、二宮、香織、菜穂、春夫、木崎、冴子、大久保と順にワインをサービスしていく。((しみじみとしちゃいますね))
城 「LA MERは今夜その扉を閉じますが、我々の誇りは永遠に輝き続けるんです。
選ばれたワインが永遠にの命をもっているようにね。
さあ、ワインを飲みましょう。
我々の誇りに…そしてLA MERに乾杯!」
((城がこんなことを言うとすごく説得力があります。ジーンときちゃうんだな))
<LA MER 支配人室>
大久保「結局、みんな、佐竹の言う通りにしたって訳だ。全くお前には勝てないよ」
城 「僕にではなくワインにですよ。ワインの誇りに」((最後まで城君です))
大久保は城と出会った日に強盗犯を説得したシャトームートン(1973年)の空きボトルを取り出す。1973年、それは城の生まれた年、そして葡萄が不作の年。
大久保「葡萄が不作な年に((天災(?)じゃなくて))天才ソムリエの
おまえが生まれるんなんて…ワインの神様も粋なことをするねぇ…」
そしてさらに大久保は城に尋ねます;
大久保「なぁ佐竹、この店は君にふさわしい店に生まれ変わりましたか?」
大久保の問いかけに、城は黙ってうなずく。((最後は素直な城君でした))
<LA MER ホール>
城が支配人室から出てくると冴子がいる。冴子にフランスへ戻るのかと聞かれ、ワインを教えてくれた継母は亡くなったため、もう戻らないとこたえる城君。
城 「日本にもワインを必要な人はたくさんいる。彼女は最期にそう言ってくれました」
冴子 「じゃぁ、ずーと日本を旅するんだ」
城 「日本にはもう、皆さんがいます」
と否定する城君。((えっ?!そ、そんなぁ))
一方、冴子はパリには行かず会社でLA MERの様な店を作る夢を見つけたと城に話す。
<翌日 教会 城君は久々に屋根の上にいます>
菜穂 「ずーっと言い忘れていたけどさぁ、このバッグ、弁償しなさいよ」
と昔の事を忘れずにいた菜穂ちゃん(^^;)。城に誘われて菜穂も屋根に上がります。
城 「見てご覧よ、普段見慣れた景色が、また違って見えたりしないかい?」
菜穂 「ねぇ、ソムリエってどんな人のことなのかな?」
城 「僕の思うソムリエは、
ワインを人のように愛し、そして人をワインのように愛する…
そんな人のことじゃないかな」
二人の間に親密な空気が流れます・・・と思ったら;
城 「だから、君には一生無理だろうね、マドマーゼル」(^^;)
菜穂 「(呆れ顔で)あんた、それで本当に人をワインのように愛してるの?」
城 「君、僕のことがスキなのかい?」((また突然、何を言うかなぁ))
菜穂 「そんな事私に聞かないでよ。あんたはどうなのよ」
と否定しないながらも城に聞き返す菜穂ちゃん。そして、城は:
城 「僕は・・・」
と言いかけて、ポケットから取り出したソムリエナイフを菜穂に黙って手渡す。菜穂の手を握りしめる城君。
で、…………
城 「あーーー」
城君、屋根の上から再び転落。
菜穂は慌てて屋根から下りてくるが、そこに城の姿はなかった。
春男 「そういえば、彼は空から降って来たように現れました。
空へと帰っていったんじゃないんでしょうか?」
((こういうラストで来るかという感じですね。ちょっとやられたかな?))
<LA MER>
LA MERにOKシェフの看板が新しくつけられている。元LA MERの従業員一同が店の前に揃ってます。
大久保「そうか、あいつ消えたか…」
城の思い出に浸るLA MERの面々。
菜穂 「ワインが泣いています。たぶん、またそんなこと言ってますよ。
それから・・・あいつ・・・」
そして最後は一同、輪になって
「じゃぁ、お疲れさまでした」
それぞれの方向に進んでいきます。
<3カ月後 本社 ===エピローグ====>
冴子は新しいレストランを立ち上げようとしている。準備もほぼ完了
木崎 「城か、あいつ今、どこで何をしているんだろうな?」
と言いながら木崎が机に置いた新聞;
『内戦が激化するゴロバニア共和国 日本からワインの伝道師』((おや?))
<ゴロバニア共和国(笑)>
銃を構える兵士に向かってワインを手に歩み寄っていく一人のソムリエ;
城 「みなさん、武器を捨ててワインを飲みませんか?」
<エンディングロール>
ゴロバニアの城君の様子が続きます。銃を捨て、城君のワインを飲む兵士達。
そして最後はLA MER玄関前でのLA MERのみんなとの写真です。((嗚呼、涙))
<今回の「以上」> 2回だったかな?(ちょっと自信なし)
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