授業改善のためのチェックシート
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授業の善し悪しは日頃からどれだけ専門書を読んでいるかにかかっている。しかし、いくら深い知識を持っていても、それだけでいい授業ができるわけではない。知っていることを(どうでもいい些細なことまで)すべて話すようでは良い授業とは言えない。 授業には本質となるようなコアの部分だけを取り出し、そこを徹底的に教える「精選」が必要である。あれもこれも話したら、生徒は何が大切か判断できなくなってしまう。 教員の役割とは重要なところとそうでないところを区別し、「事の軽重」を教えることであるといってよい。しかし、「言うは易し、行うは難し」。どこが本質的なコアの部分かは10年、20年と勉強を積み重ねてきて初めて見えてくる。 また、いくら内容が良くても、教える技術(スキル)が伴わなければ良い授業にならない。学生時代に習った教授の中に、講義が非常にうまい先生がいた。 統計学の先生で、しゃべるスピード、間の取り方などがじつに聞きやすい。噂によると自分の講義をテープに録音し、研究しているとのことであった。35年以上も前の話である。 噺家の世界では、同じネタでも師匠がやると面白いが、弟子がやると面白くないということはよくある。授業もこれと同じである。教員は話すプロであり、話すときの技術(スキル)もまた良い授業のための重要な要素といえる。 大部分の教員は、アナウンサーがやるような基礎的な発声練習をしたことがないのではなかろうか。中には、口をちゃんと開けないために発音が不明瞭で、そうした話し方を「個性」と勘違いしている人もいる。 もし、発生練習をまだやったことがないという人は、ぜひとも「アエイウエオアオ」「カケキクケコカコ」と、誰もいないところで、お腹の底から大きな声で練習してみてほしい。それだけで、授業はずいぶん変わってくるはずである。 また、劇団四季では母音をはっきり言う習慣をつけるための練習方法として、母音だけでせりふを言う訓練をしていると聞いた。たとえば 「おはようございます」を母音だけで発音すると「おあおうおあいあう」 となる。こうした訓練を鏡を見ながら繰り返すと、遠くまでせりふをはっきり伝えることができるようになるのだという。
以下、授業を効果的にするためのチェック項目を書き出してみた。自分の授業の 点検リストとして参考にしていただけたら幸いである。 授業診断シート A 授業について
B 授業スキルについて
C 質問 1.あなたは今まで公開授業をしたことがありますか。 2.あなたは今まで自分の授業をテープにとったことがありますか
。 3.あなたは今まで、アナウンサーがおこなうような発声練習をしたことがありますか。 4.あなたは今まで自分の授業をビデオで撮ったことがありますか。 5.あなたは自分の授業をビデオに撮り点検したいと思いますか。
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