CM料金っていくらくらい?

 

 生徒はテレビ番組の話しになると乗ってきます。コマーシャルの話は「非価格競争」や「消費者主権」の授業の雑談に使うと効果的です。

 

 

1.テレビのCM料金

 スポットCM1本の基本の長さは15秒である。その放映料金の相場は次の通りである。

 

(1回15秒放映するテレビのCM料金)

=8〜15万円×視聴率

 

 もし視聴率が15%であれば、たとえば

15万円×15=225万円

のCM料金がテレビ局に入ってくる。わずか15秒1回限りの放映で約200万円である。なかなかの金額といってよい。料金が視聴率によって変わってくるのだから、テレビ局が視聴率の変化に敏感になるのも頷ける。

 60分番組では15秒のCMが24本流される。時間に直すと6分である。
したがって、1時間のテレビ局の収入

225万円×24本=約5000万円

となる。
さらに、CMを流す番組を指定する「タイム」の料金は、「スポット」より格段に高い。これ らの条件を勘案すると

1日のCM収入=約8億円

1年のCM収入=約2900億円

となる。ちなみに、日本テレビの1年間の収入は2800億円であるから、上記の金額はだいたい当たっているのであろう。

 

 

2.CM制作費

 1本(15秒)の制作費は平均5000万円くらいだと聞いたことがある。 そんなにかかっているのかなとも思ったが、たまたまポカリスエットのCM作成現場のYouTube動画を見て、なるほどと納得した。

  https://www.youtube.com/watch?v=3SS8sZvXyYU&feature=player_embedded

 堺市にある引っ越し会社の場合、ずっと専属のタレントさんを使い、そのタレントさんもこの会社のCMで有名になった恩義があるのでずいぶん安く出演してくれ、1000万円くらいで製作していると社長から伺ったことがある。 タレントさんとの契約は1年である。
 この会社の場合、年間300億円の売上の約1割にあたる30億円を宣伝に使い、そのうちの半分はテレビコマーシャル、残りの半分は折り込み広告や電話帳の広告に使っているという。2003年に聞いた話である。

 タレントがもらうテレビCMの出演料は、CM1本あたりいくらくらいなのか。ネットで検索していたらたまたまヒットしたサイトがあったので紹介しておく。データは2004年度版とちょっと古いが、相場を知るには参考になるだろう。

   名前  出演料金
  松井秀喜  1億2千万円
  明石家さんま中田英寿ビートたけし吉永小百合  1億円
  キムタク  9000万円
  長嶋茂雄 、所ジョージ  8000万円
 藤原紀香
 
 7000万円

 

 

3.新聞の広告費

 新聞の1ページ全面広告の料金はいくらくらいか。料金は基本的には発行部数に比例する。2014年現在の発行部数は

読売新聞 926万部(世界最大の発行部数)
朝日新聞 710万部
毎日新聞 330万部
日経新聞 275万部
産経新聞 161万部

である。4大紙 (読売・朝日・毎日・産経)の1ページ全面広告の料金は約2 000万円〜4000万円 といわれる。日本経済新聞の広告料は1850万円と聞いた。発行部数が約300万部であるから、そんなものかもしれない。産経新聞は発行部数から考えると、もうすこし安いかもしれない。

 

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