ツートン・カラー
|
最近、書店で『使える徒然草』(斉藤孝 PHP新書)という本を見つけ読み始めた。高校時代に習ったきりほったらかしになっていた『徒然草』が、こんなに面白いと感じられるのは、著者の解説が良いせいか、それとも、
60年という年月を生きてきて古典の持つ良さを感じとれるようになったせいか。 ところが、その木の根っこが残っていたので、今度は「きりくひの僧正」(切り株の意味)と言われるようになる。またまた怒った僧正は、切り株を掘り起こして捨ててしまった。ところが、その掘った穴が大きな堀になってしまい「堀池の僧正」と呼ばれるようになってしまった。 人の口に戸は立てられぬということか。そんなことを思ったせいか、高校時代に習ったこの話がなぜか印象に残っている。 当時、テレビのCMで「ツートーンカラー」(ナショナルのカラーテレビ
の宣伝)というのが流行っていたから、教室中、爆笑の渦になった。30年以上たって開かれた同窓会のときも、この「ツートンカラー」発言はみんなよく覚えていた。 何年か後、かの赤豚先生のご子息のところへ、中学校以来ひそかに想いを寄せていた同級生が嫁いでいったのは少し口惜しいことであった。
|