面接の受け方

 

私は面接を受けるのが下手だった。就職試験も大学院入試も、せっかくいいところまで行ったのに、いずれも最終の面接試験で落とされた。田舎者だったせいもあるが、それだけではなかったような気がする。要するに面接官から見て、何かが足りなかったのである。

 面接で求められているものとは何か。30歳を過ぎてようやく悟った。
第一
に、ただ単に「入りたい」「入れてください」というだけではダメである。面接官のいちばん知りたいのは、中に入って何をやりたいのかという「哲学」に当たる部分である。入社して(あるいは入学して)何をやりたいのか。それを1時間でも2時間でも熱く語れること。それがもっとも重要なポイントである。

 

うした哲学は、一夜漬けや、その辺のマニュアル本を読んで簡単に身に付くものではない。長年、そのことについて考え続けてきて初めて、心の奥底からの叫びとなってほとばしりでてくる。付け焼き刃はすぐばれてしまう。

 第二

に、背伸びしないことである。有名企業や大学に入りたい気持ちは皆同じである。合格するために多くの受験生は、背伸びをして「今ある以上の自分」を見せようとする。しかし、それが失敗の元である。 背伸びをしてもすぐに見破られてしまう。決して背伸びをしてはいけない。「あるがままの自分の姿を見てもらうこと」である。もしそれでダメなら・・・・、神様が「あなたはそちらの方面には向いていない」というご託宣を下したものと思ってあきらめたほうがよい。

  第三

に、相手の目をしっかっり見て、明瞭な発音で、明るく答えることである。いくら心の中に「熱い思い」を抱いていても、それが相手に伝わらなければ面接は不成功に終わる。目線が宙を舞っていたり、小さな声でぼそぼそしゃべっているようでは、よい印象を与えることができない。
 短期間で発音を改善する方法としては、「アエイウエオアオ」「カケキクケコカコ」などと手鏡を見て練習する方法や、「おはようございます」というせりふを母音だけで「おあおうおあいあう」と発音してみるといった方法がある。いずれも短期間で効果が期待できる。是非試してみてもらいたい。

 以上三つのことがきちんとできれば、まあ、面接は合格としたものである。ところが、これまでたくさんの生徒の面接指導をしてきたが、ほとんどの生徒は、いちばん肝腎な「哲学」に当たるものが全く語れないのだ。いや、そもそも持っていないのかもしれない。

 何のために大学に行くのか。入学後何をしたいのか。卒業後、どういう夢を持っているのか。そうした基本的なことについて全く語れないのだ。英語・数学・国語などの学科ができることは必要条件であっても十分条件ではない。基礎学力を身につけた上で何をやりたいのか。そこが面接官の一番知りたいところである。

 

今の高校生は日本が豊かになって、「世のため、人のため」ということをますます考えなくなっているのかもしれない。

 

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