大学入試面接試験情報

  (注)10年以上も前のデータなので、最新のものは各自でお調べください。



 最近、小論文とならんで増えているのが面接試験である。合否のための単なる参考にする程度ものから、面接を点数化し合否に直接影響を与えるものまでさまざまである。なかには、小論文と組合せたものや、本格的な口頭試問の形態をとるものもある。

 以下の内容を読めば、大学側がどのような人間を求めているか、また、諸君が高校生の3年間の間にどんな勉強をしておくべきかのヒントになろう。自分の志望する大学が面接を課しているかどうか、早めに調べておこう。

1、面接試験を受けるにあたっての一般的注意

 面接を受けるにあたって、次のような点に注意しよう。

@礼儀正しい態度で受ける。たとえば、礼をきちんとする、相手の目を見て受け答えをする、語尾もはっきり発音する、「わたしのお父さん」ではなく「わたしの父が」などとちゃんと言えるようにしておく、等々。

A知らないことを尋ねられたら、「わかりません」と正直にいってかまわない。絶対に知ったかぶりをしないこと。

B「わたしはこんな人間です。それでよかったら合格させてください」という謙虚な気持ちで臨むほうがよい。合格したいために変に背伸びしないこと。ありのままの自分をみてもらうことが大切である。

2、面接試験のための対策

@志望動機、自分の長所・短所、入学後に何をしたいか、といったことは必ず聞かれるので、あらかじめまとめておく。

A面接官はそれぞれの分野の専門家なので、専門に関することが話題になることが多い。自分が興味を持っている分野の新書レベルの本を少なくとも5〜6冊は読んでおきたい。とくに新聞 などで報道されている時事問題については、日頃から関心を持って資料を集めておきたい。

Bできれば、想定問答集を作っておくほうがよい。

 

3、先輩からの受験報告
 

実際に行なわれた面接の例をいくつか紹介します。

大阪大外国語学部(後期)
(外大時代の情報です)
配点
 
小試験・面接(または小論文・面接)100点、センター試験200点、
 合計300点満点

(地域文化学科・英語)
配置

 面接官3人、受験生一人

面接時間
  約10分
質問内容
  受験番号、氏名を言うように日本語で指示があり、その後、中央の面接官が英語で受験生の机にある絵を1分間よく見るように指示される。そして、絵の内容を英語で説明したあと、面接官が絵の内容について2、3質問し、それについて英語で答える。ちょうど英検2級のような感じである。


(地域文化学科・デンマーク語)

配置
 英語と同じ。

面接時間

 約5分

質問内容

・北欧の国をすべてあげてください。
・デンマークの人口は?
・デンマークのことを英語でなんというか?
・デンマークのことで知っていることを述べなさい。
・デンマークのことを本で調べましたか? また、その本の名前は?
・デンマークの都市を3つあげなさい。
・デンマーク語を勉強して、将来何をやりたいか? またその理由は?

(地域文化学科・アラビア語)

配置
 面接官2人、受験生3人のグループ面接形式

時間
 約15分
質問内容

 1、受験番号と氏名
 2、志望動機(それぞれ1分半ずつ与えられる)
 3、専攻について(中東地域・アラビア語)、知っていることをそれぞれ1分半ずつ述べる。
 4、自己アピールをそれぞれ1分半ずつ行なう。

(国際関係学科)

配置
 面接官2人、受験生5人のグループ面接形式

時間
 約15分

質問内容
・国際関係を志望した理由
・現在に至るまでに印象に残っている国際関係を述べる。
・溝橋事件、サラエボ、湾岸戦争、ベトナム戦争、マンデラ、など10項目が並べてあり、この中から一つ選んで簡潔に説明する。


大阪市立大学医学部(前期)

配点
 総合判定の資料となる。とくに、点数化はされない。

配置 
 受験生(4)人

面接時間
 約20分 

質問内容
・自己紹介(自分の長所と短所を含む)
・なぜ医学部を志望したか。
・なぜ市大なのか。
・最近話題になっている医学問題(臓器移植、再生医療、クローン、ヒトゲノム計画など)
・高校生活での思い出、将来について
・受験勉強について批判してください。
・よかった先生、悪かった先生(医師または学校)


大阪市立大学医学部(後期)

配点
 センター試験、調査書、自己推薦書、討論、面接などで、総合的に判断される。

配置
 面接官(7人) 受験生(7)人

面接時間
 約40分 

集団討論
 最初25分で簡単な小論文を書く。2001年度は「飛び級制度を医学部に導入することは是か否か」というテーマであった。 そのあと、自分の書いた内容を2分以内で他の受験生に説明をする。

 日頃から社会に関することを家庭や友人と話し合ったりしていると比較的楽だと思う。全員の説明が終了したら、討論開始。かなり自由な討論です。討論でみんなをリードした人が受かるわけでもない。おいしいところを総ざらいして、引っ張っていった人が落ちたという話を聞いた。

集団面接
 集団討論のあと、面接室に移動する。面接官7人、受験生7人の集団面接である。受験番号、名前、出身校を言った後、長所二つ、短所一つを聞かれる。また、自己推薦書や調査書に関する質問もなされる。最近のニュース・再生医療についてどう思うか、などを聞かれる。

 

大阪府立大学農学部応用植物科学科
(後期)


配点
 小論文160点、面接320点、センター試験160点、合計640点満点

配置
 面接官(6人)  受験生(12)人 

面接時間
 集団討論30分、個別の面接10分。合計約40分

集団討論
 各自の机の上に問題用紙が置いてあり(わたしの場合は「食糧需給」について)、それを読んで、自分が府大で何をしたいか3分間で紙に書き、1番の人から順に制限時間1分で発表していく。

そこから、自分の意見と他の人の意見に対して賛成または反対の討論を繰り広げていく。発言は挙手による。

個別の面接
 グループ面接の後行なわれ、面接官が3人に受験生一人。「棚田」の写真、「蝶々」の絵、「おじさんが農作業をしている写真」を見せられ、それらを一つづつ説明させられた。そのあと、3つのうちから一つを選んで何か述べさせられた。日頃から農業関係のことに注意しておくとよいと思った。

また、焼畑農業の写真を見せられ、「空気、森、土壌の循環を説明してください」といわれた人もあった。「遺伝子組み換えのジャガイモについて、DNAの視点から説明してください」という質問もあった。


大阪府立大学農学部応用生物化学科
(後期)


配点                                     
小論文100点、面接100点、センター試験320点、合計520点満点
  
配置

面接時間
 約20分

質問内容
・小論文の題は「大学で学びたいこと」であった。小論文で書いたことをもとに、興味のあることについて詳しく質問された。興味をもったきっかけや、理由、これから勉強したいことなど。
・大学に入ってからやりたいこと。
・受験勉強以外で熱中したこと。
・遺伝子組み換え食品とは何か。また、それについてどう思うか。
                                   


筑波大学第三学群国際総合学類
(推薦 11月実施)

配点
 1次は書類選考。2次は小論文、面接により選考。配点は公表されず。 2次の小論文はたとえば次のような内容である。
 (設問例)
 米中首脳会議に関する朝日新聞およびNew York Timesからの社説を読んで、「アメリカの対外政策の基本姿勢の特徴について自分の意見を交えて論じなさい(400字)

配置 
 面接官(3人)・受験生(1)人。面接官のうち、必ず一人は外国人の面接官。  したがって、英語で質問し、解答する場面もある。        
面接時間
 約15分

質問内容
 ・あなたの好きな教科は?
 ・とくにどの時代、どの地域の歴史に興味がありますか。その理由は何ですか
 ・国際情勢問題に対して人々の態度は変化してきているとあなたは思いますか? (英語で質問され、英語で答える。ただし、とてもわかりやすい英語なのでリスニングはあまり心配はいらない。問題は表現力)
 ・将来の夢
 ・いい加減なことを言うと、どんどん深く質問されます。政経の授業やイミダスなどで、知識を完全に自分のものとしておくこと。

慶応義塾大学法学部法律学科(A方式)

配点

 面接100点、調査書100点、センター試験700点、合計900点

配置
 試験官2人、受験生1人  大部屋に机がたくさんあり、受験生は入口で机番号 を指定される。

質問内容
 面接前に30分くらいで面接カードを書く。面接は、カードの内容にそって質問される。いきなり大部屋での面接なので戸惑うかもしれない。「具体的に答えてください」と言われるので、普段からニュースなどには注意しておき、日本や世界の情勢について把握しておく。
・法学部を受けた理由
・司法試験は受けるのか?
・国家公務員を受けると答えた生徒は「これからの官僚の役割」について具体的に聞かれた。
・自衛隊は憲法に違反すると思うか?

 

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