本の整理

2007年2月6日



 泉北ニュータウンの家を売却したとき(2007年)、蔵書の3分の2は処分した。下の写真はそのとき処分した本の一部である。

          

 しかし、それでもまだ本の数が多すぎて、書棚に前後2列に並べないと入りきらない。これでは後ろに隠れている本を探し出しにくく、仕事に差し支える。そこで、新たに本を捨てる方法を考え出した。

 考えてみれば、1冊の本の中で本当に残しておきたいページは、5ページか10ページ程度である。中には1枚の写真がほしいためだけに、300ページくらいの本を後生大事に持っている場合もある。本は捨てるに捨てられない 不思議な力をもつ。
                
 しかし、だからといって狭いマンションに全部抱えているスペースはない。そこで、この際、必要な箇所だけを切り取って、それに表紙と奥付をつけてホッチキスで留めて保存し 、残りの部分は全部捨てることにした。そうすれば、本当にほしいところを残したまま、ボリュームをうんと少なくすることができる。いわば私家版「解体新書」(笑)の作成とい ったところである。製本テープで綴じると、見栄えもぐっとよくなる。この方法だと、1日に10冊〜20冊くらいは処理できる。

残す部分の選定基準は次の通りである。
   @授業に役立つ興味を引く記述があるところ。
   A筆者の主張のエッセンスとなるところ。


 この作業を通して、改めて筆者が伝えたかったメッセージを考える。そして、800ページもある本は30ページくらいに、400ページもある本は、ときには2ページだけを残し、それ以外はバッサリとゴミ箱に捨てられる。 私の場合、読んだ本の中でおもしろいと思った部分はすぐ授業ノートに書き込んでしまう。だから、授業でしゃべっていることの「タネ本」はこの部分だったのかと、読み返していると思い出される部分も多い。

      

 今日も10冊ばかり読んだ。全部再読である。一度読んだ本には、重要なところに線を引いてあり、再読はそこだけを読むのでたいした時間はかからない。要るところだけを残し、あとは捨てる。まさに捨てるために読む のだ。そして、せっせと私家版「解体新書」に作り直す。

 上の写真は解体されて再製本された「珠玉のエッセンス」(笑)である。これで7冊分。もともと15センチくらいあった本は2センチに圧縮された。 ただし、後で分かったのだが、背表紙が無くなり、探しにくいこときわまりない。やはり、本は解体などせず、そのまま持っているのが一番いい。
   
 

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