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ThinkPadへのWindows2000インストール

Created: 2001.03.28
Fixed: 2005.02.10

PC-UNIX Tips

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目的

待望のSubNote:ThinkPad i Series 1124 [2609-53J](以下TP)に、Windows2000 Professional(以下W2K)をインス トールすることを目的とします。TPは、W2K対応機種ですのでインストールする こと自体に問題はありませんが、知識がないのは悲しい限りで、むちゃくちゃ苦労 しました...

手順

苦労話は後にして、TPへのW2Kインストール手順を示します。手順としては、 ディスクをすべてフォーマットし直し、DOSからW2Kをクリーンインストール します。

Windows98起動ディスク作成

TPにはWindows98(以下W98)がプレインストールされています。このW98を 利用して、DOSで起動するためのW98起動ディスク(2枚)を作成します。 具体的な手順はマニュアルなどを参照してください。

USB CD-ROMドライバ組み込み

W2KのCD-ROMメディアをUSB接続CD-ROMドライブから読み込むつもりでした。 しかあし、作成したW98起動ディスクでは、USB-CD-ROMドライブが認識でき ません。調べて見ると、IBMサイトのここ(*1)に、対応方法のヒントがありました。

*1: IBM ThinkPad IBM USBポータブルCD-ROMドライブ(P/N 33L5151)ドライバー(DOS) Ver1.0

要は、上記サイトからUSB接続CD-ROMドライブのDOS用ドライバをダウン ロードし、AUTOEXEC.BATにDOS用のUSBドライバ関連ソフトをロードする ようにします。サイトにあったサンプルは、ThinkPad20X用のAUTOEXEC.BAT 設定でしたが、これを若干修正して、USB接続CD-ROMドライブが認識できま した。今回は、XドライブをCD-ROMドライブとしています。参考までに、 AUTOEXEC.BATの私が修正した部分を抜粋しておきます。

...
:IBM20X
REM ***Modified by kabada (2001.02.26) ***
REM A:\DYNALOAD A:\PCMCD20X.SYS /I:10 /P:260 /D:PCMCD001
REM LH A:\MSCDEX.EXE /D:PCMCD001 /M:15 /L:X
A:\DYNALOAD A:\Dos\USB_CD.SYS
LH A:\MSCDEX.EXE /D:TEAC-CDI /L:X
REM *** END ***
GOTO NOWGO
...
	

パーティション作成

W98起動ディスクからマシンをDOSで起動したら、今度はクリーンインストール するために、ディスクのパーティション(?)を切り直します。今回は、 次の構成としました。データ格納用パーティションは、W2K、Linux双方から 読み書き可能とするために利用します。

Linux Device ドライブ 内蔵ディスク(12.0GB) 用途
/dev/hda1 C: FAT32(->NTFS) 4.0GB W2K用
/dev/hda2 D: FAT32 3.8GB データ格納用
/dev/hda3 - ext2(/) 4.0GB RedHat用
/dev/hda4 - swap 192MB RedHat swap用

*1: サイズはおおざっぱです。

MS-DOSからのW2Kインストール

USB接続CD-ROMドライブにW2Kメディアをセットし、次のコマンドを入力します。 これは、MS-DOSからW2Kをインストールする手順です。コマンドを入力すると、 OSメディアからCドライブにW2Kインストール用データがコピーされますが、これ がなんと約3時間以上かかりました。

「SmartDriveがあるんやったら早いでー」

とのメッセージがコピー前にありましたが、これを使わんかったからかなあ。

X:\ CD I386
X:\ WINNT
	

迷える子羊

vol.1 -サブノートでのCD-ROMブート-

今回はUSB接続CD-ROMが新古品の付属でついてたので、なんとなく

「CD-ROMドライブからW2KメディアのCD-ROMブートできるんちゃうん」

と思っていましたが、結論から言ってできませんでいしたX-)

サブノートの機種によってはできるものもあるらしいのですが、 ちゃんと調べてません。これから購入しようとする方は、確認 してから買いましょう....。(自爆X-)

vol.2 -DOSからSETUP.EXE-

CD-ROMブートができないことが判明して、W2Kメディアのデータを ディスクにコピーしてDOSからW2Kをインストールすることを考えま した。

「Linuxディストリビューションとおんなじやろ」

ってのがその考えの発端です。 しかあし、W2KメディアデータのルートにあるSETUP.EXEを入力すると

「DOSからはインストールでけへん」

と怒られます。ここで、I386フォルダ配下のWINNT.EXEコマンドを叩く ことを知っていたなら、さくっと作業は完了したのですが、これを知 らなかったのが迷える子羊を生み出してしまいました。 CD-ROMブートもDOSからのインストールもできないとなると.....ここから 試行錯誤が始まりました。

vol.3 -他メーカのWindowsOSメディア利用-

いろいろやっているうちに、

「W2Kはもうええ。WindowsMEをクリーンインストールしたろ。」

と考え始めました。TPには、Windows98 Second Editionがプレインストール されていますが、付属しているOSメディアはリカバリ用のCD-ROMだけです。 これは、工場出荷状態に戻すためのもので、クリーンインストールするた めのものではありません。そこで、Dimension に付属のWindowsME(以下ME)を利用することにしました。このメディアは、 ゼロからインストール可能なメディアなので問題ありません。また Dimensionには、MEをインストールしていないので、ライセンス的に は問題ないと勝手に判断しました。おいおいX-)

しかあし、DOSでマシン起動後、USB接続CD-ROMからMEのインストール開始 すると、ありがたいメッセージが表示されます。

「コンピュータにこのバージョンのWindows Millenium Editionをインストールでき ません。コンピュータの製造元に問い合わせて、正しいバージョンを入手してくださ い。メッセージSU0173」

Googleで調べて見ると、ありました...

英語はあんまり自信ないんですが...

「OEMされたWindowsMEメディアは、インストールする時にBIOSをチェックする。 で、OEM元のBIOSじゃないと、インストールが停止して"SU0173"てなエラーが出力 されるらしい。で、解決方法はよーわからん。」

ん?購入したPCにWindowsMEを削除&Linuxかなんかいれて、他メーカの遊ん でいるPCにWindowsMEインストールすることはできないようです...最近 のライセンスってSun SPARC Stationみたいにハードウエアにライセンスが バンドルされてるんかな?確かにPC本体にライセンス番号のシールが貼られ ていますが......

何はともあれこの目論見も×です。

vol.4 -W98からW2Kインストール-

Googleで同型機にW2Kをインストール した事例がないか調べてみると、おおっありました。ありがたいことですm(_ _)m

W98からW2KのSETUP.EXEを実行して、W98とW2Kのデュアルブート環境を構築 されているようでした。最初の目的とは異なってしまいますが、Cドライブに リカバリCDからW98をインストールし、データ格納用のDドライブにW2Kをインス トールすることにしました。

手順は、USB接続CD-ROMのドライバをロードするように改造したTP付属の リカバリFDでシステム起動し、W98をCドライブにリカバリ。FD改造方法は、 前述の「USB CD-ROMドライバ組み込み」を参照 してください。

リカバリ自体は問題なく完了しましたが、Cドライブの容量が約4GBであるに も関わらずW98上、またMS-DOSからは約8GBと認識されてしまいます。

「うーん、ちょっと気持ち悪いけど、まっええわ。次行こ!」

実はこれが後でも問題となりますが、ここではおい ときます。

  1. W98でシステムを起動して、USB接続CD-ROMにW2Kメディアをセットし SETUP.EXEを実行
  2. CD-ROMからCドライブにデータコピーが完了しシステムを再起動
  3. システムが起動するとW98起動とW2Kインストールかの選択で W2Kインストール選択
  4. 青色背景のWindowsインストール画面が表示されインス トールの前処理が実行
  5. 問題発生!!

W2Kの本インストールが開始される直前で

「一時ファイルのあるディスクがWindows2000からは見えへんよ」

とメッセージを残し、無惨にもここからインストール処理が継続 できません。

うーん、結局原因をつきとめないまま、この試みも失敗となりました。 後で、この原因が明らかになります.....。

vol.5 -DOSからLanManager利用-

はたと、

「そや、ネットワークインストールはどないや」

と新たな試みを思いつきました。W98起動ディスクからMS-DOSでシステム を起動して、ネットワークインストールしようと......。しかし、この 目論見は全くの見当違いで、先にやったDOSからW2Kをインストールする ことと同じで、×なのです。

ただ、MS-DOSからWindowsファイル共有する方法があるってことを知った ことだけが収穫でした....。手順としては、次の通りです。

  1. MS-DOSにPCMCIAドライバロード
  2. DOS用LANカード・ドライバロード
  3. LanManager設定
  4. NetBEUIで他PCとWindowsファイル共有を実現し、他PCの CD-ROMを利用してネットワークインストール

参考となる文書は、以下にあります。ありがたやm(_ _)m

vol.6 -OSが認識するディスク容量がおかしい-

さてここでやっと、MS-DOSからW2Kをインストールする方法 をWeb上で探しあてました。この時、前述のCドライブにW98 をリカバリした状態でした。またCドライブは、FAT32です。

  1. W98起動ディスクからMS-DOSで起動
  2. USB接続CD-ROMにW98メディアをセットして コマンドを実行
  3. CD-ROMからCドライブにデータコピーが完了しシステムを再起動
  4. システムが起動するとW98起動とW2Kインストールかの選択で W2Kインストール選択
  5. 青色背景のWindowsインストール画面が表示されインス トールの前処理が実行
  6. 問題発生!!

W2Kの本インストールが開始される直前で

「一時ファイルのあるディスクがWindows2000からは見えへんよ」

とメッセージを残し、無惨にもここからインストール処理が継続 できません。 ん?どっかで見たよーな気が....。W98からW2Kインス トールした時と同じ問題が発生してしまいました。

「W2KってFAT32が見えへんの?それとも、OS上から4GBディスクが 8GBに見える問題が絡んでる?」

原因はいずれかのような気がしたので、まずOS上から4GBディスクが8GBに見える 方から攻めてみました。

  1. FDISK.EXEでCドライブを一旦削除し、再作成
  2. FORMAT.EXEでCドライブをFAT32にフォーマット
  3. 再インストール

当たりでした。今度は問題なく、W2Kがインストールできました:-) どうもパーティションを切り直して、TP付属のW98メディアからリカバリ を行なうと、OSからのディスク容量の情報がおかしくなるみたいです。 ただ、気になるのは、実は既に/dev/hda3 パーティションにLinuxをインストールした状態で、リカバリを行なった ので、この影響かもしれません。

あと、W2KがFAT32を認識できないってのは、確かめたわけではありませんが、 違ったようです。考えてみれば、そんなことはないっすよねえ。

ここでやっと、迷える子羊は救われました(^^;;

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Written by kabada