Bu難民の軌跡
武庫川女子大学の学園祭の一環として 、健康・スポーツ科学科の主催で開かれた 中村ノリくんの講演「テーマ:フルスイング」に参加してきました。
実は、この講演に参加するかどうかちょっと迷いました。理由は、 大阪近鉄バファローズ消滅後にノリがメジャー挑戦をあっさりと一年であきらめ、帰国 してしまったことに落胆したためです。個人的には、マイナー生活を何年送ろうがメジャ ーに挑戦し続けてして欲しかったんですが... メジャーで活躍できなかったので、尻尾を 巻いて逃げ帰ってきたような印象が強かったです。また、FA騒動の頃から続くマスコミの ノリ批判に、帰国後、情けなくも感化されてしまった点もあります。開催日の前々日まで は行く気にはなれなかったのですが、前日になって行きたい、ノリに会いたいと思う気持 ちが強くなって、行くことに決めました。もやもやしたものがあるのは事実ですが、それ 以上に一番好きなバッター:中村 紀洋に会えるチャンスを逃したくない気持ちが上回りま した。前日の夜は、久しぶりに明日が待ち遠しい気分に。
さて、会場に 12:00 頃に到着し、学園祭ってこともあり出店で腹ごしらえ。女子大って こともあり、右も左も女性がいっぱい。そういや、女子大の学園祭に来たのは初めて :-) 12:30 過ぎに講演が行われる公江記念講堂に入場しました。1階(前列)席は学生さんが 優先となっていたので、1階席から続く階段上の2階(?)席に着席。まだ、入場している人が 少なく人が集まるのかちょっと心配になりました :-) 講演前には、人が集まり始め最終的 にはたぶん約200人以上は集まったかと思います。もちろん女性比率は 90% 超。二人ほど オリックス・ユニを着た男性ファンの方がいらっしゃいました。
講演といってもインタビュア(痛快エブリデイ出演の女性レポーター)がインタビューする 方式でした。まずは、その女性インタビュアが登場。で、ノリくんの登場となるのですが、 入場時に配られた抽選券にノリ応援歌が書かれていて、女子学生がリードして応援歌を歌い ながらノリくんを迎える趣向。でも残念ながら「わ〜れらの期待を、そ〜のバットに 乗〜せてえ〜」ではなくて、私の知らないオリックス入団後の応援歌。歌えませんでした...
さて、その応援歌にのってノリくんがいよいよ登場。スーツ姿でしたが、「スマートやなあ」 の印象。もっと、横に大きいのかと想像していたのですが、想像よりもめっちゃ細い。うち のテレビが無理からワイド画面になっているかもしれません(笑)。思わず久しぶりの「ノリ〜」 と大声で叫んでしまいました。2年ぶりです。
ご存知の通りノリくんは、渋谷高校時代に甲子園に出場しています。しかし、2回戦で敗退 したそうで、その時以来甲子園の印象は良くなかったそうです。その後、近鉄バファローズ に入団しますが、2軍の試合は甲子園でのデーゲームがあり、あまり行きたくなかったそう な。今では、そんな印象もなくなったそうですが...
ノリくんが野球を始めたのは幼稚園の頃。ご両親が野球とソフトボールの選手だったこと から、始めたとのこと。親の影響ってやっぱりあるよなあ。うちのチビも今年から野球始め ました :-) プロ野球選手になることは、小さい頃から一貫して思っていたとのこと。プロ 野球には、近鉄バファローズにドラフト4位で指名されて入団することになりましたが、 もしドラフトで指名されなくても、テスト入団でもいいからプロ野球選手になりたかったそ うな。
2001年シーズンでマジック1とした 2001年9月24日の対西武28回戦。9回裏1点差、一死で水口を1塁においてバッター:ローズ、 ピッチャー:松坂の場面。もちろんネクストはノリくん。この時、ノリくんは何故だか打てる気 がしていたとのこと。で、素直に思ったのが、
「ローズ三振でええ。ゲッツーになるなあ〜。」
とのこと。ローズはほんまに三振してしまいましたが、ご存知の通り、ノリくんがネクストで 思ったことが現実になります。今でも、私のベストゲームの一つです :-)
私が落胆しているメジャー挑戦についての話題もありました。ノリくん曰く、いくら マイナーでいい成績を残してもメジャーには上がれない。原因の一つに、監督やコーチ が日本人を好きではなかったってな話をしていました。
うーん、やっぱりこの話を聞いても納得はできませんでした。マイナーでの 成績では、 メジャーに上がれないとしても、納得してしまいます。また、監督やコーチがいくら日本 人に好意をもっていないとしても、圧倒的な成績を残しさえすればメジャーに上げざるを えないはず。そこまで頑張って欲しかった... 色々と事情はあるんでしょうが...
ノリくんがメジャーに挑戦していた2005年シーズン。家族もアメリカに連れて行き、子供達は 現地の学校に約6ヶ月ほど入学させたとのこと。ある時、子供の様子でも学校に見に行こかっ てことになり、学校へ。たぶん、話もできへんし寂しい思いをしているやろうなあと想像しな がら。ところがどっこい、学校での子供達はネイティブの子供達と楽しそうに遊んでいる様子。
様子を見ていたノリくん夫妻に、確か学校の先生が英語で話しかけます。が、ノリくんは 会話できない。その様子をみかねて、娘さんが通訳開始。子供の吸収力はすごいなあってな 話でした。ちゃんちゃん :-)
ノリくんは、 9月末に左手首の手術を受けています。今日の講演には、左手首に黒のプラスチック製 っぽいガードを装着していました。インタビュアに手術のことを聞かれて、左手の指を ゆっくりと動かしながらリハビリ中ですとのこと。本当に、慎重に指を動かしている感じ で、まだまだ完治は先のようです。
2006年5月頃から左手の薬指と小指に痺れがあったそうですが、だんだんとひどくなり 最後はバットを振るとバットが飛んでいってしまうような状態に。これじゃあ、危なく てバットなんて振れません。これで左手首は4回目の手術。たしか同期のイチローが、 ノリのスイングを見て「あれじゃあ、(僕は)すぐに手首をやってしまう」ってなこと を言ってたと記憶していますが、やはりあの振り方が手首をやっちゃうんですね。でも、 私はあの振り方が好きだったりします...
ただ、これまでの3回の手術は悪い所を取り除く手術だったそうですが、今回の手術は 痺れの原因が神経にあり、神経に関する内容とのこと。神経の手術ってことで、失敗す ると野球人生が終る可能性があることを心配して、8月ごろからずーっと悩んだそうな。 ただ、最後は医師を信頼して、野球人生を続けるための選択をしたとのこと。
お早いご快復をお祈りしています。>ノリくん
ノリくんの講演会といっても実は話をしたのは約30分程度。ノリくん登場までに 約10分ぐらいの女子学生の前説があったりしたので、あまり聞きたい話は聞けません でした。インタビュアも、もうちょっとうまく聞き出して欲しかったなあと。
一番盛り上がったのは、入場時に配られた抽選券を使ったノリくんグッズの抽選会。 サインボール10個、サイン色紙10枚、そして来年仕様の新バット1本、 Las Vegas 51s 時代に使っていたグローブ1個のプレゼント。まずは、サインボールから。ノリくんが 思い付いた番号を読み上げて行きますが、自分の背番号と関係しそうな番号を選んじゃいます。 3,5,66 ... また、段取りが悪いせいで配布された番号がノリくんに伝わらず、100番までの 番号が選ばれていきます。あ〜、うちの家族は600番台なのに。
そのうち、サインボールは売り切れに。お次は、サイン色紙。なかばあきらめていたところに、 700番台まで抽選券があるとの連絡がノリくんに伝えられます。と、サイン色紙の2番目か 3番目にノリくんが我が家の抽選番号をご指名。「よっしゃあ〜」立ち上がって叫んでしまい、 長男に壇上に行くように促しました。グッズは、壇上でノリくんから手渡されます。はっと、 我に返り、ノリくんとこんな間近でいられることは一生ないと思い、「保護者」として長男を 追って壇上へ(笑)。ノリくんの横を通り過ぎる時、「こんちわ」と会釈すると軽く会釈して くれました。単純に嬉しかったっす(泣)。と、その後も抽選は続きますが、私の視線は目の 前のノリくんに釘付け。あの一番好きなバッターが目の前にいる。抽選が終るまでその後ろ姿 を、ずーっと見つめていました。こんなに女性が周りにいるのにね(笑)。
サイン色紙の抽選が終り、色紙を当選者にノリくんが手渡します。まず、うちの長男が色紙を 受け取り右手で握手をし、すかさず私もノリくんに握手を求めました :-) で、私の発した言 葉が
「怪我、治してください。」
「はあ」ってな感じのノリ。「言われんでも治してるっちゅうの。」と自分つっこみした くなるような意味不明の言葉。あ〜、もっと気の利いた言葉をかけるつもりだったのに... なんだか、恥ずかしい(赤)。
間近で見たノリくんは、身長は 180cm と聞いていたので大きいかなと思いましたが、175cm の私から見てそれほど大きくは感じられませんでした。ただ、やはり遠目で見たのと同じく スマート。また、靴のサイズがめっちゃ大きい。見たことのないサイズの革靴でした(驚)。
最後に、当選者全員とノリくんで記念撮影。うちの長男は、なんとノリくんに 「ほな、前おいで」と誘われて、ノリくんの前へ。ノリくんが長男の肩に手を置いての 撮影。父ちゃんは、ノリくんの肩ごしに背後霊のように... 代わってくれえ、我が息子(泣)。 写真は後日、実行委員の方が郵送してくれるとのこと。楽しみです :-)
ノリくんの講演会に行って、間近で生のノリくんに接することができて本当に良かったです。 もやもやとしたものがまだあるのも事実ですが、私の感じたノリくんは気のいい兄ちゃんで した。来年からは、ノリくん所属のチームが大阪ドームを本拠地にするようですが、やはり そのチームの応援には行く気になれません。しかし、ノリくんのあのスイングは見たい。さ て、来年はどうなることやら...
Bu難民の軌跡
Written by kabada