私の趣味 ― スキー ―

スキーを始める
 就職したての頃、職場の人に誘われて滋賀県の国境スキー場に行った。下で少し教えてもらい、リフトで上まで行ったが、全く滑れず、転びながら下まで降りてきた。面白いとか楽しいなんて全く思わなかった。35才の時、福井勤務になって、超緩斜面の森山高原スキー場でじっくり教えてもらい、滑れたことからスキーにはまって、ウエア類から道具一式を買い揃えた。職場でもスキーブームとなっていて、多くの仲間と週末は、福井県内のスキー場(雁が原スキー場、勝原スキー場、六呂師高原スキー場、九頭竜スキー場、福井和泉スキー場、今庄365スキー場)にでかけ、石川県の白山白峰温泉スキー場も1泊で利用している。また、一人でも、自動車運転免許取り立て、中古車(中古スパイクタイヤ装着)買いたての身でありながら、自分の車を運転して、ホームゲレンデにしていた緩斜面の雁が原スキー場(勝山市)に出かけていた。

                                

全国のスキー場へ
 福井から離れた後、従兄弟会で兵庫県のハチ北スキー場に1泊(当初2泊の予定)で行った。その時、姪と親戚の女の子がおもしろがってコースを外れて滑って行き、離れるわけにもいかず、遭難するかと思ったが、最後はなんとか温泉街の道路にでた。帰りは、夜、猛吹雪の中、車で走っていると、途中の道路で女の子達に駅まで送ってと言われ、少し回り道をして帰った。
 その後は、飛行機、トワイライトエクスプレスで、北海道(サホロリゾート、ニセコ)へ行き、シュプール号や夜行バス等で信州方面(野沢温泉スキー場、奥志賀高原スキー場、志賀高原焼額山スキー場、八方尾根スキー場、新赤倉スキー場)のスキー場へ行った。夜行はしんどかった。野沢温泉スキー場では、外湯へ行った時、お客さんが多くてお湯を使い過ぎ浴槽にお湯がないという事態に遭遇した。ニセコや野沢温泉スキー場も広くて多くのゲレンデがあるいいスキー場であるが、利用した中で一番のスキー場は、北海道のサホロリゾートである。適度なコースに、最高の雪質、夜にはショーなどもあり、まさにリゾートスキーだった。
 北海道や信州といっても、自分のスキーの腕前との兼合で楽しめるコースがあるとは限らないし、また、行った日のゲレンデコンデションや天候によっては、必ずしも快適なスキーが保証されるわけでもない。また、遠出のスキーの場合は、早くから予約(輸送機関、宿泊場所)をとっていても、当日、雪がなかったり、所用が出来て行けなくなることもある。
 近年は大阪からの車で行ける近場のエリアになっていた。琵琶湖周辺、ハチ北という関西随一のスキー場がある兵庫県北部、比較的大規模なスキー場が多い奥美濃方面などである。近場なら、前日に積雪情報と天気予報を確認すれば、いつでも車を飛ばして行ける。近場スキーに車は必需品である。週休2日であれば土曜に行って、日曜日を休息にすれば、休暇をとる必要もない。もっとも休暇がとれるなら、平日にスキーに行けるのがベストである。土日はどのスキー場でも混むが、平日は結構有名なスキー場でも、うそみたいに空いている。

琵琶湖周辺のスキー場
 一番手軽なのは、琵琶湖周辺のスキー場で、特に湖西のスキー場(比良山、びわ湖バレイ、箱館山)を愛用していた。住んでいる枚方からは、第二京阪道−名神道(京都南−京都東)−西大津バイパス−湖西道路−(志賀バイパス)−国道161号と走行するが、悪路がなく、走行距離も短くて、アクセスが非常に快適である。また、いずれも駐車場は麓にあり、スキー場へはゴンドラで上がるため、よほどの雪が降らない限り、ノーマルタイヤ、ノーチェインで行け、気軽にスキーにでかけられる。

比良山スキー場





 比良山スキー場は、長らく私のホームゲレンデであった。規模も小さくマイナーなスキー場ではあるが、近くて、休日でもリフト待ちがない上、雪質もよく、斜度も適当という超穴場のスキー場。02シーズンには湖西道路から続く志賀バイパスが完成し、格段に車でのアクセスはよくなったが、ロープウエイの最終駅からスキー場までアップダウンのある雪道を歩いていかなければならないというアクセスの欠陥を克服できず、利用者は増えずに赤字が拡大し、平成16年3月31日で廃業となった(比良山スキー場の廃業参照)。

びわ湖バレイスキー場
 びわ湖バレイは、京阪神から最も近い本格的なスキー場である。また、時間制のスキーチケットやオートゲートシステムを導入するなど改善に意欲的である。97年シーズンには、白谷ゲレンデのチャンピオンコースを雪が付きやすく改良整備し、98年シーズンには白谷ゲレンデのリフトをシングルからペアに付け替え、接続もよくした。この結果、運転休止の多かった白谷ゲレンデのリフトが常時運転され、滑れるゲレンデの範囲が相当広くなり、特に中級以上のスキーヤーが楽しめる範囲は格段に広くなった。山頂部分にゲレンデが開けているので、強風でリフトが止りやすいのは欠点である。なんと言っても、一番の欠点はいいスキー場だから人気も高く、休日は相当混み、リフト待ちも長いことである。時間制チケットをうまく活用したい。

箱館山スキー場
 箱館山スキー場は、名前は一流だが、滑走距離が短いため、ゲレンデは三流という印象のスキー場であった。しかし、2000年シーズンには、ロープウエイに替えて、ゴンドラを新設したり、比較的長いコースも新設してきており、最近では利用できるスキー場と印象が変わった。比良山のように長く歩く必要もなく、びわ湖バレイのように混んでもいない。人口降雪機も導入しており、早くからスキーが楽しめる。

余呉高原スキー場
 余呉高原も新しくて近い良いスキー場である。この場合は、第二京阪道−京滋バイパス−名神道(瀬田東−木之本)−国道365号を走行することになる。びわ湖バレイや比良山程ではないが、時間的には結構近い。滑走距離は少し短いが、雪も豊富でコースも適度な中斜面がある。スキー場内にリゾートホテルがあり、ホテルの食堂はいわゆるスキー場の食堂とは違い、メニューも豊富で昼食が楽しみである。新しいスキー場なので全般的に雰囲気もよい。問題は、人気があるので休日は相当混み、平日はボーダーがフリーで多くて煩わしいこと、又比較的雪の多い地域なので、ノーチェインでは行けないことだ。今のスキー場は、開発途上でもっと大規模にするという話であったが、ここ数年そのような兆候はみられない。最近、近くにベルク余呉スキー場というのができたが行く機会がない。

国境スキー場
 国境とは、滋賀県と福井県の国境のことである。湖西を通るルートと余呉高原と同じルートとがあるが、いずれにしてもアクセスはよい。ゲレンデもそれなりに楽しめるスキー場であるが、ファミリーが多く、初心者の子供が煩わしい。

伊吹山スキー場
 伊吹山は雪がないことが多いと聞いていたが、平成8年シーズンは雪があって十分滑れた。近くて、びわ湖バレイ以上の本格的ゲレンデ、一気にゴンドラで山の中腹まで運んでくれるという快適さから、雪があれば人気があるのは当然だろう。しかし、近畿のスキー発祥の地といわれるだけあって、とにかく昔のスキー場である。ゲレンデ内のリフトのかけかたが悪く、歩くところが多すぎるし、適当な斜度のコースが少ない。また、まとまった駐車場がなく、誘導員もいないので、狭い道を車で行くのに不安がある。だからといって電車、バスで行ってもスキー場の相当手前で降ろされて、歩かされるのでなおつらい。ゴンドラやリフト乗り場近くへの大駐車場の整備は急務であり、全体的なリニューアルが必要であると思っていたら、近年の雪不足もあり、閉鎖に追い込まれた。

奥伊吹スキー場
 奥伊吹は、96年シーズンにリフトとコースが新設された(天狗岩ゲレンデ)が、これはもう新しいスキー場と言ってよく、今後この部分がメインとなるだろう。97年シーズンもさらにゲレンデが拡張された。旧来のゲレンデはリフトの多くが低速シングルで乗り継ぎも多い、できれば、山頂への一気の高速クワッドが欲しい。名神道米原インターから少し距離があり、近年山道のアクセス道路の改良が進んだとはいうものの、近畿のスキー場では比較的事故の多いところである。しかし、雪が豊富で雪質もよく基本的には資質に恵まれたスキー場だろう。

スキーでの事件
 スキーでの1番の大事件は、姪が高校生の頃、大雪警報がでているのに、今庄365スキー場に二人で私の車で出かけた時のことである。夕方までスキーを楽しんで、帰路について、途中サービスエリアで夕食をとった後、しばらく走行すると、高速道路が積雪通行止めということで一般道に降ろされた。もう少し早くサービスエリアで高速道路の通行止めを知らせてくれていれば対応策もあったのに。当然、大渋滞になり、ノロノロ走行となる。夜になり、睡魔が襲い、姪は横で寝る始末である。高校生で免許を持っていなかった姪と運転の交代も出来ず、車がノロノロでも動いている間は良かったが、止まってしまうと、睡魔が襲い、非常に危険な状態だった。周りは雪の壁で退避出来る場所もなかった。なんとか走行し、朝になり、やっと高速道路が通行できる地点まで着いて無事帰って来た。一番怖くて肉体的に苦しかった経験である。睡魔ほど怖いものはない。
 また、大阪から福井和泉スキー場へ一人で車で行った時、途中の道路に雪はなかったのでチェーンをしていなかった。福井で高速道路を降りると、少し雪があったが、そのまま走行し、大野市内で、信号が赤に変わって急ブレーキをかけてしまった。車はスリップして反対側の歩道の除雪の雪の中に突っ込んだ。信号が赤だったので対向車はなかったが、対向車があれば大事故になっていただろう。幸い、体にも車にも問題はなかったが、その家の人がでてきて心配してくれたので恐縮した。そこでチェーンを装着してスキー場に向かった。
 
スキーをやめる
 退職直前、何人かの職場の女の子がスキーをすることを知ったが、一緒に行く機会はなかった。退職後は、快適にスキーに行くためにSUV(4WD)車のエクストレイルを購入したが、ホームゲレンデであった比良山スキー場が閉鎖されたことや、私の趣味が年中楽しめるゴルフに移ったこともあって、スキー場への足は遠のいた。今のところ、平成16年3月8日、54歳の比良山スキー場が最後のスキーになっている。
 平成25年12月、年月も経って、持っていた5代目スキー板やスキーブーツが劣化してしまったことからこれらを処分した。今後もしスキーに行く時があればレンタルすることにする。
 近年スキー人口の減少が話題になっているが、スキーは道具類も多くて大きく、スキー場が都会から遠くて、気軽なスポーツではない。しかし、大きく減少を招いたのはスノーボードとの調整がうまく出来なかったからではないだろうか。私のような旧来のスキー派はスノーボードがスキー場に進出してから、ボーダーのマナーの悪いこともあって、スキーが煩わしくなった。それと、地球温暖化の影響で、近場のスキー場に雪が降らなくなったことも大きい。


利用したスキー場
 利用したスキー場は37箇所、スキー場名が変わったり、休廃業したところも多い。

滋賀県 国境スキー場、箱館山スキー場、余呉高原スキー場、びわ湖バレイスキー場、比良山スキー場(廃業)、伊吹山スキー場(廃業)、奥伊吹スキー場
福井県 森山高原スキー場(廃業)、雁が原スキー場(廃業)、勝原スキー場(廃業)、六呂師高原スキー場(休業)、九頭竜スキー場、スキーJAM勝山、福井和泉スキー場、今庄365スキー場(休業)
石川県 白山白峰温泉スキー場(休業)
新潟県 新赤倉スキー場
長野県 野沢温泉スキー場、奥志賀高原スキー場、志賀高原焼額山スキー場、八方尾根スキー場、ヘブンスそのはらスキーパーク
北海道 サホロリゾートスキー場、ニセコ国際ひらふスキー場、ニセコ東山スキー場、ニセコアンヌプリスキー場
岐阜県 めいほうスキー場、ダイナランドスキー場、鷲が岳スキー場、ホワイトピアたかすスキー場

兵庫県 ハチ北高原スキー場、ハチ高原スキー場、新戸倉スキー場、奥神鍋スキー場、万場スキー場、スカイバレイスキー場、ハイパーボウル東鉢