東京都の登録文化財建造物    2018-8-13 現在
特徴等
この会館は、塙保己一の偉業を顕彰するとともに、その膨大な遺産である版木の保存を目的として、国文学者・芳賀矢一、保己一の曾孫・塙忠雄、渋沢栄一らの主導により建設された。建物は鉄筋コンクリート造、2階建で、一段高い中央の塔屋部分から、左右に翼をひろげた意匠や、中央に設けられた半円形の玄関ポーチ等が特徴的である。
保己一は、延享3年(1746)武蔵国児玉郡保木野村の農家に生れた。5歳で失明、13歳の時江戸に出て、雨富須賀一検校(けんぎょう)に入門、のち賀茂真淵らに国学を学んだ。並みはずれた記憶力により和漢の学に通暁、盲人の最高位である総検校となった。幕府保護の下に和学講談所を建て、門下に碩学を輩出した。また、古典の散逸を防ぐため文献の蒐集と校訂に努め「群書類從」として出版した。この建物には、その665冊の版木が納められている。ヘレン・ケラー女史は保己一を深く敬愛し、日本に来たとき、まっ先にこの温故学会を訪れている。
参考資料:国指定文化財等DB(文化庁)/現地の説明板

2005-8-17
h:      
     
       
       
温故学会会館 (撮影:2003-11)
温故学会会館 (撮影:2004-11) 温故学会会館 (撮影:2004-11)
       
       
       
       
リストに戻る
番号-名称 年 代   構造等
030 温故学会会館 昭和2年
(1927)
鉄筋コンクリート造2階建、建築面積187㎡
リストに戻る