特徴等 |
この建物は、明治9年(1876)に、東京医学校本郷キャンパス (現在の東京大学本郷キャンパスの前身) の中心建築として建設された。当時は奥行、屋根とも現状より大きく、四面に時計を配した塔屋をのせていた。本郷界隈のランドマークとしても親しまれ、教室、病室のほか総長のオフィスとしても使われた。明治44年(1911)に赤門のすぐ脇へ移され、史料編纂掛が使用した。このとき塔屋は通気口へ、手摺は日本の擬宝珠高欄形式風へと改造され、ほぼ現状の姿となった。耐火書庫として併設された煉瓦倉庫が、現在も赤門脇に残っている。この建物は昭和44年(1969)現在地に移築され、東京大学総合研究博物館小石川分館として貴重な学術標本を展示し、一般にも公開されている。明治10年(1877)、東京開成学校、東京医学校を毋胎として東京大学が創立されたが、この建物は大学発祥の由緒をもつ貴重な遺構となっている。 参考資料:同館の案内パンフレット/国指定文化財等DB(文化庁) 2005-8-14 |
東京都の重要文化財建造物 2018-1-19 現在 |
名 称 | 年 代 | 構造等 | |
旧東京医学校 本館 |
明治9年 (1876) |
木造、二階建、桟瓦葺、正面玄関及び中央部塔屋付、 建築面積430.6㎡ |