東京都指定の有形文化財建造物 2018-8-13 現在 |
特徴等 |
小机家は江戸時代後期に山林業で財を成し、幕末頃から深川木場との商取引も頻繁に行っていた。当主小机三左衛門が深川木場からの帰途、明治の文明開化の銀座煉瓦街の洋風建築を目の当たりに見て大いに刺激され、自宅新築に当たって煉瓦街の洋風列柱廊や2階バルコニーを模倣し、当時の輸入材の波型亜鉛引鉄板、鉄枠付防火扉、ガラス障子戸のギヤマンなどを用いて主屋を建築したと伝えられている。これが小机家住宅で、土蔵造の中に洋風の建築様式を採り入れて和洋折衷様式の建築を完成させた。列柱廊・2階バルコニー・ドーリア式円柱及び玄関の兎の浮彫を採りいれた鏝絵などは、洋風建築と伝統の土蔵造の技法をもって仕上げた秀作で、明治初期における文明開化の和洋折衷様式の特徴を知ることができる貴重な建造物である。 参考資料:現地の説明板(東京都教育委員会)/ 東建月報1999年7月号 2005-8-23 |
番号・名称 | 年 代 | 構造等 | |
28 小机家住宅 | 明治8年 (1875)頃 |
木造2階建、土蔵造、桁行10.75m、梁間7.27m、延床面積169㎡、切妻造、波型亜鉛引鉄板葺 |