特徴等
この建物は、明治24年(1891)に設定された水準原点を保護するため建造されたもので、国会議事堂前の洋式庭園内ある。設計者は工部大学校第一期生の佐立七次郎。石造による小規模な作品であるが、正面に石段とトスカーナ式オーダーを持つコロネード(柱廊)を配し、上部にエンタープラチュア(帯状部)とぺディメント(三角妻壁)のレリーフの装飾を施すなどローマ風神殿建築に倣った本格的な模範建築で、明治期の数少ない近代洋風建築として建築史上貴重なものとされる。水準原点の位置は、この建物のなかにある台石に取付けた水晶板の目盛の零線の位置で、その標高は24.4140mと定められている。この値は明治6年から長期にわたる東京湾の潮位観測による平均海面から求められたものである。
参考資料:現地の説明板(東京都教育委員会、建設省国土地理院)/東京都文化財情報DB(東京都教育庁)
2005-3-21
日本水準原点標庫 (撮影:2003-11)
     
     
       
       
       
       
       
       
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    東京都指定の有形文化財建造物     2018-8-13 現在
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番号・名称 年 代   構造等
09 日本水準原点標庫 明治28年(1891) 石造平屋建、建築面積14.93㎡、軒高3.75m、切妻造、銅板葺
日本水準原点標庫 (撮影:2006-11) 日本水準原点標庫 (撮影:2003-11)