太田家住宅新蔵

特徴等

太田家住宅は江戸時代に鞆の名産品・保命酒 (ほうめいしゅ) の製造で栄えた町家の遺構で、鞆の古い町並みの中心部に位置している。敷地は四方を道路で囲まれたほぼ一区画を占める広さで、敷地の東南部に主屋を配し、主屋の西と北に敷地を囲むように附属屋や土蔵が並んでいる。古代より潮待ちの港として栄えた鞆の浦の船着場の近くにあり、鞆の歴史的町並みの重要な要素になっている。
新蔵は切妻造、本瓦葺の２階建て土蔵で、敷地東側の道路に沿って建っている。西に接する東保命酒蔵と棟を直交する東西棟で、道路側に庇付きの入口と５ヵ所に明り窓をあける。外壁は腰を板張りとし、上部を白漆喰塗りとするが、縁や妻壁には海鼠壁が見られる。主屋や高塀と一体となって鞆の浦の町並み景観を形成している。
参考資料：広島県HP／国指定文化財等DB(文化庁)
2010-2-4

番号・名称		年代	構造等
110 太田家住宅　　新蔵		19世紀(1801 -1900)前期	土蔵造、桁行11.6m、梁間7.9m、二階建、切妻造、本瓦葺


太田家住宅新蔵 (撮影：2010-1)