特徴等
片岡家は中世にはこの地で重きをなした地侍で、江戸時代には9ヵ村の大庄屋を勤めたという豪農である。住宅は宇陀市大宇陀区に所在し、街道からやや入った高台に石垣を築いて建てられている。
主屋は居室部と客室部からなり、居室部は表門のすぐ西側に南面して建ち、客室部は式台を正面に置く床付の玄関を介して、居住部の西側に続いている。いずれも入母屋造、茅葺で、居室部は桁行14.9m、梁間13.0m、両側面及び背面に桟瓦葺の庇を付ける。正面半間通り土庇 (どびさし) とし、「デイ」の前面中央に設けられた式台が、家格をあらわしている。平面は大戸口を入ると右側半分が土間、左側床上部は整形四間取りを基本とした構成になる。接客部は桁行9.2m、梁間5.0m、南面及び西面に桟瓦葺の庇を付け、東面に同じく桟瓦葺の玄関を設けている。豪農の屋敷構えを構成する主要要素となる。
参考資料:全国重文民家の集いHP/国指定文化財等DB(文化庁)
2019-9-12
       
       
       
       
片岡家住宅主屋 (撮影:2008-9) 片岡家住宅主屋 (撮影:2008-9)
番号-名称 年 代   構造等
301 片岡家住宅
主屋
居室部
寛文10年(1670)
客室部
天明2年(1782)
居室部:桁行14.9m、梁間13.0m、入母屋造、茅葺、両側面及び背面庇付、桟瓦葺
客室部:桁行9.2m、梁間5.0m、入母屋造、茅葺、南面及び西面庇付、東面玄関
片岡家住宅主屋 (撮影:2008-9)
       
       
       
       
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