特徴等
法隆寺は飛鳥時代の607年聖徳太子の創建と伝える聖徳宗の大本山で、奈良県の西北部、斑鳩町に位置している。金堂、五重塔を中心とする西院伽藍と、夢殿を中心とする東院伽藍からなっており、現存する世界最古の木造建築として広く知られている。
綱封蔵 (こうふうぞう) は寄棟造、本瓦葺の高床式宝物庫で、妻室の東に南北棟として建っている。桁行9間・梁間3間規模で、方3間ずつ3区に分け、南北両区を倉にして中央部は吹抜けとする。当初は綱封蔵 (三綱 (僧官) が封をする蔵) ではなかったが、12世紀の始めにそれまでの綱封蔵が破損顛倒したために、その時から綱封蔵になったものと見られている。建立年代は、部材の材質や手法から、平安時代中ごろと推定されている。双倉形式の倉としては、他に東大寺正倉院宝庫があるが、中央を吹抜けとして、吹抜け部分に向かって扉を開く本来の形式によるものは、この綱封蔵だけとされる。
参考資料:国指定文化財等DB(文化庁)/法隆寺(小学館刊)

2019-9-2
番号-名称 年 代   構造等
234 法隆寺綱封蔵
(国宝)
平安前期
(794-929)
桁行九間、梁間三間、一重、高床、寄棟造、本瓦葺
法隆寺綱封蔵 (撮影:2006-12)
       
       
       
       
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