特徴等
東大寺は天平17年(745)、聖武天皇によって創建された寺院で、古代より多くの参詣客を集めてきた名刹である。中世以降、2度の兵火により多くの建物を焼失したが、草創当初の法華堂、転害門、本坊経庫及び正倉院正倉が現存し、その他の諸堂とともに、天平のたたずまいを今に伝えている。
二月堂は旧暦2月の「お水取り」で知られる大規模なお堂で、大仏殿の東方に位置している。8世紀後期の成立と考えられているが、現在の建物は寛文9年(1669)に再建されたものである。桁行10間・梁間7間、懸造で、前半が礼堂と西局及び舞台など、後半が内陣と外陣及び局で構成されている。全体として、材料は精選された良材を用いており、施工も入念である。また、精緻な比例や強固な構造技法など、近世的な建築技術が随所にみられる。古代から連綿と続く修二会ときわめて密接に結びついている類いまれな建築として,文化史的にも特に深い意義が認められている。
参考資料:東大寺HP/国指定文化財等DB(文化庁)

2019-8-9
東大寺二月堂 (撮影:2006-12)
東大寺二月堂 (撮影:2006-12) 東大寺二月堂 (撮影:2006-12)
番号-名称 年 代   構造等
055 東大寺二月堂 寛文9年
(1669)
懸造、桁行十間、梁間七間、一重、寄棟造、本瓦葺
     
     
       
       
       
       
       
       
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