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番号・名称 年 代   構造等
073(附) 琴ノ浦温山荘正門、中門、供待部屋
(附)正門  昭和4年(1929)  鉄筋コンクリート造、幅4.9m 
(附)中門  大正5年(1916)頃  木造、銅板葺、幅1.2m 
(附)供待部屋 大正5年(1916) 木造平屋建、銅板葺、建築面積13㎡ 
琴ノ浦温山荘伴待部屋
(撮影:2010-5)
琴ノ浦温山荘正門
(撮影:2010-5)
琴ノ浦温山荘中門
(撮影:2010-5)
    和歌山県の重要文化財建造物      2018-1-30 現在
特徴等
琴ノ浦温山荘は、製革業で財をなした事業家新田長次郎が黒江湾を臨む海浜に営んだ別荘で、陸繋島 (りくけいとう) であった矢ノ島との間を埋立てて潮入の池泉を造成した庭園内に、各建物を配置している。主屋、浜座敷及び茶室が重要文化財に指定されいいるほか、正門や冠木門など6棟が附(つけたり)指定されており、庭園と一体となって往時のたたずまいを今に伝えている。
正門は敷地内では唯一洋風の意匠をもつ建造物で、敷地の北側を通る国道に面して開かれている。鉄筋コンクリート造、幅4.9mで、開園当初の木造の門にかわって設けられた。独特の意匠を持つクリート造の門柱を左右に2本ずつ建て、中央に鉄製の門扉を嵌める。
中門は、主屋のすぐ西側にある庭を仕切る自然石を積んだ石垣の間に開かれた門である。切妻造、銅板葺で、庭園各所に配された門のなかでは最も簡略な形式になるが、 庭園の点景として確かな存在感を示す。
伴待部屋は平屋建、入母屋造、銅板葺の小規模な建物で、主屋の東北脇に建っている。来客の伴人の待合室で、内部は3畳間2室からなる。近代の大規模邸宅における接客のあり方を示す建物で、数寄屋風の軽快な意匠になり、各所に配された門とともに庭園の点景となっている。
参考資料:国指定文化財等DB(文化庁)/琴の浦温山荘園案内リーフレット
2010-5-7