特徴等

萬福寺 (まんぷくじ) は中国僧隠元によって寛文元年(1661)に開創された黄檗宗の大本山で、宇治市五ヶ庄の里に位置している。伽藍の配置や堂舎の建築様式は中国の明時代末期頃の様式で造られており、建築材も東南アジア原産のチーク材が使われている。伽藍は延宝7年(1679)までにほぼ完成した。総門はじめ23棟 (うち松隠堂関係7棟) の建物が重要文化財に指定されており、江戸前期の特色ある伽藍の様子を今に伝えている。
松隠堂 (しょういんどう) は、当寺の開山隠元禅師が住職を退いたのち居住されたところで、三門の北方に位置している。松隠堂庫裏 (くり) は、桁行11.9m、梁間10.0m、切妻造で、松隠堂客殿の西に建っている。南面に突出部があり、東面は客殿と繋がっている。棟の中央に見える煙出しに庫裏の面影を留め、伽藍の形成要素となっている。なお、屋根は、国指定文化財等DB(文化庁)では桟瓦葺となっているが、杮葺(檜皮葺?)となっていた。近年修理が行われたときに葺き替えられたものと想われる。
参考資料:萬福寺HP/国指定文化財等DB(文化庁)
2018-4-9

       
       
       
       
萬福寺松隠堂庫裏 (撮影:2023-4) 萬福寺松隠堂庫裏 (撮影:2023-4)
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番号・名称 年 代   構造等
512 萬福寺松隠堂
   庫裏
元禄7年
(1694)頃
桁行11.9m、梁間10.0m、一重、切妻造、南面突出部 桁行4.0m、梁間1.9m、客殿間取合 桁行5.9m、梁間5.9m、一重、両下造、桟瓦葺
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