特徴等
本願寺は浄土真宗本願寺派の本山寺院で、下京区堀川通に面して境内を構える。文永9年(1274)、親鸞の末娘覚信尼が東山大谷の地に親鸞の遺骨を改葬し、廟堂を建立したことに始まり、室町時代の八世蓮如のころには多数の門徒を抱える仏教集団に発展した。寺地は東山大谷、山科、摂津石山などを転々とした後、天正19年(1591)に豊臣秀吉より現在の寺地を与えられ、伽藍が整えられた。境内に建つ御影堂、阿弥陀堂など8棟が国宝、経蔵や鐘楼など10棟が重要文化財に指定されており、浄土真宗本願寺派本山のたたずまいを今に伝えている。
御影堂門 (ごえいどうもん) は入母屋造、本瓦葺、桁行10.7m、梁間7.3mの、境内では最も大規模な四脚門で、境内の東辺、御影堂の前方やや北寄りに、堀川通に面して開かれている。軒は二軒繁垂木、天井は小組格天井とする。扉口には小脇柱を立て大型の両開桟唐戸を吊り、上部に龍の彫刻欄間を入れる。扉上の欄間や虹梁、蟇股、妻飾などに精緻な彫刻を施し、木鼻や虹梁の渦は御影堂のような本願寺特有の浮き彫りとし、組物構成や各部造作の組み合わせに独創性がある。瓦銘や文書より正保2年(1645)の建築とみられている。門を入った正面に目隠塀がある。 
参考資料:本願寺HP/国指定文化財等DB(文化庁)
2022-12-30
       
       
       
       
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番号・名称 年 代   構造等
198 本願寺御影堂門 正保2年(1645) 四脚門、入母屋造、本瓦葺
本願寺御影堂門 (撮影:2022-12) 本願寺御影堂門 (撮影:2022-12)
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