特徴等 |
小川家は、寛文10年(1670)頃に、二条城から2百米ほど南の現在地に居を構え、米穀商、両替商、木薬屋を営んだ商家である。現在の主屋と背後の土蔵2棟は、江戸後期(1751-1829)の建造になるもので、いずれも重要文化財に指定されている。 主屋は、二階建(客室部一部三階)、桟瓦葺で、居室部、客室部、取合部からなり、部屋数が26室に及ぶ大規模な住宅である。様式は数寄屋造で、大広間、蘇鉄の間、赤壁の間、茶室、湯殿など、趣向をこらした多様な部屋が設けられている。商いを営む一方、二条城や京都所司代に仕候する中小の大名の宿舎や京都町奉行所の公事宿としても利用されたことから、隠し階段や武者隠しなど大名の身辺警護のための特殊な構造、設備が設けられている。また、建物の外廻りに壁土を塗って漆喰で化粧した塗屋造(ぬりやづくり)とするほか、防火用の井戸を12箇所も設けるなど、類焼防止の工夫も色々なされている。町家とはいえ、変化に富み風趣 2023-3-13 |
番号・名称 | 年 代 | 構造等 | |
150 小川家住宅 主屋 |
江戸後期 |
居室部 桁行13.9m、梁間15.4m、切妻造段違、南面及び東面庇付 |
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京都府の重要文化財建造物 2018-2-1 現在 |