特徴等 |
冷泉家は藤原定家の孫・冷泉為相 (れいぜいためすけ) を祖とする歌道の名門として知られ、元和年間(1615-1624)以来、今出川通に面する現在地に屋敷を構えてきた。旧地で保存されているこの種の住宅としては唯一の遺例であり、表門、座敷及び台所、御文庫、台所蔵が重要文化財に指定されている。住宅の南には京都御所があり、北は同支社大学のキャンパスが広がっている。 座敷及び台所は、天明の大火(1788)後の寛政2年(1790)に再建されてもので、座敷部、台所部、取合部から成っている。座敷と台所を別棟とし、正面に大きな式台を設けて、脇に立蔀、供待、塀重門等を備えた屋敷構えや、表向きと奥向きを前後に分けた内部空間などは、公家住宅の特色をよく表わしている。座敷部は、桁行16.7m、梁間12.6m、入母屋造、こけら葺で、北面に桁行6.0m、梁間7.1mの突出部がある。台所部は、桁行16.6m、梁間10.8m、切妻造、桟瓦葺で、座敷部の西に位置し、座敷部とは取合部を介して繋がれている。 2023-5-15 |
番号・名称 | 年 代 | 構造等 | |
128 冷泉家住宅 座敷及び台所 |
寛政2年 (1790) |
座敷部:桁行16.7m、梁間12.6m、一重、入母屋造、南面式台附属、入母屋造、北面突出部 桁行6.0m、梁間7.1m、両下造、こけら葺、東面庇付、銅板葺 台所部:桁行16.6m、梁間10.8m、一重、一部二階、切妻造、妻入、桟瓦葺、南面、西面庇付、こけら及び桟瓦葺 取合部:桁行3.0m、梁間7.1m、一重、両下造、北面庇付、こけら葺 |
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京都府の重要文化財建造物 2018-2-1 現在 |