特徴等
正傳寺(しょうでんじ)は鎌倉時代に創建された古刹で、京都市の西北部、北区西賀茂に所在している。後醍醐天皇の勅願寺として完備された堂塔伽藍は、応仁の乱(1467-1477)の兵火にあい焼失し、荒廃した。その後豊臣秀吉が再興を図ったが果せず、徳川家康に至って寺領及境内地の朱印状が与えられ再興されることになった。
本堂は承応2年(1653)、南禅寺塔頭金地院の小方丈を当山に移建し本堂としたものである。桁行13.8m、梁間10m、一重、屋根は入母屋造、こけら葺で、方丈の形式をなしている。襖絵は、桃山時代の絵師、狩野山楽の筆になる逸品である。建物は、伏見桃山城の御成殿の遺構を寛永年間(1624-1644)に移したものと伝えられている。
本堂庭園は、白砂敷にサツキを中心とした三群の刈込を配した枯山水で、塀越しに比叡山を望むことができる。京都市における代表的な借景庭園として、京都市指定名勝になっている。

参考資料:現地の説明板(京都市)/正伝寺HP/国指定文化財等データベース(文化庁)
2023-3-18
       
       
       
       
正傳寺本堂 (撮影:2023-3) 正傳寺本堂 (撮影:2023-3)
正傳寺本堂 (撮影:2023-3) 正傳寺本堂 (撮影:2023-3)
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番号・名称 年 代   構造等
116 正傳寺本堂 桃山
(1596-1614)
桁行13.8m、梁間10.0m、一重、入母屋造、こけら葺
    京都府の重要文化財建造物         2018-2-1 現在