(番号・名称 年 代   構造等
066 玉林院本堂 元和7年
(1621)
桁行23.1m、梁間15.0m、入母造、桧皮葺
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特徴等
玉林院は大徳寺の塔頭(たっちゅう)として、慶長8年(1603)、京都の高名な医学者である曲直瀬正琳 (まなせしょうりん) によって月岑宗印 (げっしんそういん) 和尚を開祖とし、曲直瀬家初代の曲直瀬道三を供養するため建立された。曲直瀬道三は、京都で施療院を開いて多くの病人を救済し、人々の尊敬を集めた医者であった。玉林院の最初の寺号は、開基の名に因み「正琳院」と名付けられたが、創建後間もない慶長14年(1609)、火災によって大部分を焼失したため、当時徳川幕府の官僚であった片桐且元らにより再建され、玉林院と改められた。その再建時の建物である本堂 (客殿) と、後年建てられた南明庵 (位牌堂) 及び茶室2棟 (蓑庵、霞床席) の4棟が重要文化財に指定されている。
本堂 (客殿) は桁行23.1m、梁間15.0m、入母屋造、桧皮葺で、元和7年(1621)に再建されたものである。文化庁のデータベースなどでは「桟瓦葺」としているが、平成14年(2002)からの大修復工事で創建当時の姿に復原され、屋根は桧皮葺となっている。いわゆる方丈型本堂で、通常の六間取り平面の上手に二室を加え八間取りとした規模の大きな建物で、全体に木割も太く堂々としている。座敷飾りが少ない古格の間取りを伝えるほか、狩野探幽とその派の代表的絵師らによって描かれた襖絵もよく残り建物の価値を高めている。玄関が附指定されている。
参考資料:玉林院HP/国指定文化財等DB(文化庁)
2023-5-18
玉林院本堂 (撮影:2023-2)
       
       
       
       
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