伏見稲荷大社は、東山三十六峰の一つ 稲荷山の西麓に位置し、西を正面に境内を構える。和銅4年(711)の鎮座と伝える古社で、清少納言が枕草子に参拝した時の様子を描いている。全国に約4万社に及ぶといわれる稲荷神社の総本社である。 権殿は寛永12年(1635)の建立で、本殿を一回り小さくした五間社流造、檜皮葺の仮殿である。身舎の梁間は三間、四周に刎高欄付の縁を廻し、正面中央間に木階七級を設ける。庇柱は五間に立て、柱内を浜床とする。浜床の周囲を半蔀の下戸で囲っているのが珍しい。 参考資料:伏見稲荷大社HP/国指定文化財等DB(文化庁) 2022-12-2