細野峠〜ダルマ峠(芦見谷東尾根)/愛宕山//北山


目の前には我々を待っていたかのように
ヤマザクラとミツバツツジが咲き誇る



2008.4.26 (土) 晴れ  哲、道





行き:JR京都駅/JRバス乗場 7:15(1030円) − 愛宕道バス停
帰り:山城高雄バス停 15:53 − JR京都駅



コース:
愛宕道バス停〜タカノス分岐〜ウジウジ谷/田尻谷分岐〜細野峠取付〜細野峠〜P588〜P708〜芦見峠下から支尾根出合〜林道出合〜ダルマ峠〜首無地蔵〜左の作業道進入〜植林地を下る〜谷山16号橋〜(谷山林道)〜西明寺〜高雄バス停


注意:
・首無地蔵から谷山林道へ下る植林地の作業道は急斜面で道もなく危険です。初心者は進入しないようお願いします。
・ちょっとロングコースになりますので体力、時間配分に注意してください。









 朝7時の京都駅は深夜バスでやって来た観光客だろうか、多くの若者がベンチで休憩をとっている。京都駅7:15分発周山行のバスは、いつも休日+早朝で空いている。高雄に近づいて来ると山が迫ってくるが、低山のミツバツツジは終わり、今は新緑が眩しい。高雄を過ぎると乗客も少なくなり、哲郎は川沿いに咲くヤマブキを楽しんでいるが、横で道子はひと眠りしている。「亀石町」手前のトンネルも完成し、早朝のバスはR162を快適に走る。

 「愛宕道」で降り、バス停横で準備するが、もう一人男性が降りて来て、何処へ行くのやら、さっさと消えて行く。愛宕道はバス停を少し戻り「ペンション」の青い看板がある道へ入る。数軒の民家を離れると、すぐに川尻谷川沿いの林道を歩くことになる。道端にはタチツボスミレやヤマルリソウが続き、緩やかな流れに沿って快適に歩いているが、まだ8時半なのに車が何台も通過する。

バス停を少し戻り西へ 野草が心地よい 道端に咲くヤマルリソウ

 タカノス分岐まで来ると2台のバイクがやって来て、目の前で止まる。どうやら彼らの目的は山菜で、ワラビやコゴミなのだろうか、斜面へ登って行く。田尻谷・ウジウジ谷の林道分岐にやって来て、今日は迷わず右をとり、少し進んだウジウジ谷の林道にある細野峠への林道分岐を又右にとる。チェーンのゲートを越え進んで行くと、左の林道分岐があるが、西へと直進する。コンクリートで固められた林道を進んで行くと、今度は林道が左へカーブした所で谷に突き当たる。

 「芦見谷」と小さく書かれた標識があり、この谷を詰めることにする。谷と言っても水もなくただの植林地の凹んだ所で、歩き良い所を選んで登って行くと、すぐに尾根に出合う。ここが「細野峠」でテープが少し目に付く。前回は峠から茗荷谷を下り、芦見谷の林道へと出たが、今日はここから南の尾根を探索する。小休止しながら南にあるP588の様子を伺うと、道はないがピークの上まで深いヤブはなさそうだ。ピークに向かって歩き始めるが、予想以上に急な斜面なので、ケモノ道を見つけその踏跡を辿ることにする。

右がウジウジ谷林道 すぐの分岐を右(西)へ 細野峠にあるテープ

 辿り着いたP588に何もなく、すぐに南の鞍部へ下りて行く。左の斜面にミツバツツジが残っていて、目を楽しませてくれる。鞍部付近は伐採され西の三頭山方面が良く見える。「こmの尾根はピークがたくさんある」すぐに次のピークにとりかかる。さらに40〜50m登っているので、左に巻いて歩いて行くと支尾根に出会う。

 この支尾根は東向きで「まぎらわしい!」と結局、約615mのピークまで登って南の尾根を確認することになる。このピークから北西に前回芦見谷林道で見たログハウス風の家がちょうど見える。飲水後、次のピークへ写る。この付近は両側が植林地だが、尾根道付近には雑木が残り、所々でピンクのミツバツツジを見ることが出来る。

細野峠から疎林の中をP588へ P615から三頭山を眺める

 前方から聞こえていたシバ刈り機の音が段々近づいて来て、ちょうどピークを過ぎる頃、作業をしている男性の顔を確認するが、相手は自分の騒音の為、我々には気付いていないようだ。ここからちょっと左に振り、ミツバツツジを楽しみながら約660mのピークを過ぎる。右手に三頭山を見ながら南南西へ下って行くと、この付近はなだらかな雑木のトンネルが続く。雑木を抜けると目の前にタムシバを見ながら次のピークへと登って行く。

 この斜面、今日一番の急坂でジグザグに登って行くと、右手からの支尾根と合流する。逆方向からだと、この分岐は注意が必要だ。地形図によるとこの細長いピークはP708で、南端まで来ると、南側が開けているので「ちょっと早いが お昼にしよう」と前方に見える山桜を見ながら昼食とする。今は展望も良いこのピークも、目の前の植林が伸びてくると何も見えなくなりそうだ。

雑木の快適な尾根が続く P708から南に竜ヶ岳を見る

 昼食後、再び南の尾根へと歩き出す。この付近から道もはっきりしてきて、テープを目にするようになる。 小さなピークを過ぎ、標高700mを過ぎる頃から足元に花の咲いているツルシキミが増えてくる。この尾根道はケモノ道なのか「動物の足跡が多いなー」と言っているうちに、目の前にたくさんのテープを見つけ立ち止まる。「何の意味やろか?」としばし考えるが分からない。ここから下りて行き、ウジウジ谷への斜面を楽しむ人達がいるようだ。我々は、テープに従わず尾根を南へと進む。

 ツルシキミもどんどん増えてきて、標高800mを過ぎると、やっと芦見峠下から登る支尾根に出合う。ちょっと分岐点は分かりにくいが、よく見ると、木々にテープがある。支尾根に合流した後は南東に伸びる尾根をダルマ峠へと向かう。尾根はアセビ等の低木常緑樹の木が、トンネルのように続きその中を歩いて行く。このため左右の視界は悪いが時々右手の木々の間から地蔵山が見える。

標高700mを過ぎる頃からツルシキミ 芦見峠下からの支尾根に出合う

 P812付近の植林地にテープを見つけるが、これを下ると芦見谷林道の終点付近に出るのであろうか。この尾根時々植林地に出合うものの、雑木が続き心地よい。でも、この付近は標高800mありミツバツツジもツボミが多く、雑木の芽吹きもまだまだのようだ。この尾根はよく歩かれているようで足元もしっかりしていて、なだらかで歩き良い。ここを通るのはまだ2回目だが、過去に何度も登ったように、なにやら懐かしく思えてしまう。

 しばらくして右手に竜ヶ岳を見ながら細い尾根を少しずつ下って行く。P792付近にも右に下りて行くような道もあるが直進していくと、しばらくしてダルマ峠から伸びる林道の終点に飛び出す。目の前には我々を待っていたかのようにヤマザクラとミツバツツジが咲き誇る。小休止後林道を下って行くと、またまた満開の大きなサクラ、十分楽しんだ後に竜の小屋への道に出合い、少し下るとすぐに首無地蔵への林道に出合う。

またまた満開の大きなサクラ 右は竜の小屋へ、ここは左にとる

 「今日は首無地蔵から神護寺に 下りようか!」と首無地蔵へ向かい、ここで初めて登山者に出会う。「首無地蔵付近は 相変わらず伐採地が見苦しい」と谷山林道を下りかけた時、左の植林地へ下りて行く作業道を見つけ、入り口にテープもあり「今日は芦見谷東尾根の探索もあっ気なかったし、この作業道へ入ってみるか!」と二人はためらいもなく進入する。首無地蔵から真下の谷山林道まで標高差300mの急斜面だが、50mも下がらないうちに道は植林地に突き当たってしまう。

左の植林地へ下りて行く作業道 この作業道へ入ってみると、
路肩にタイヤが
小さな谷の傍に立つ小屋に着く

 「引き返すのもしゃくだ」と植林地の中を下り始める。ジグザグに下りて行くが急斜面なので、できるだけ傾斜の緩いところを探して下りて行く。そのうち谷の傍に小屋を見つけ、谷をはずれないように植林地を下って行くと二番目の小屋に出合う。ここからは作業道がありこれを下って行く。道端にヒトリシズカが群生していて哲郎がカメラで撮っていると、ずっと先まで進んでいる道子が「林道や」と呼ぶ。

植林地に咲くヒトリシズカ 谷山O橋のカヤノキ峠取付に出る
「谷山O号橋」

 作業道は谷山林道に沿っているので、しばらくこの作業道を進んで行くと、小さな谷の傍に立つ小屋に着き、ここから林道に降りて行く。この谷沿いにも別の作業道があり、トラテープも巻いてあるので、以前から探していた「カヤノキ峠への古道の取付か」と確信する。ここは「谷山O号橋」であり、カヤノキ峠へは宿題としよう。15時前には高雄に着く予定だったが、いらぬ探索で時間が掛かってしまったようだ。「いろいろと見っけ物もあったし」と二人は十分楽しんだようだが、やはりここは初心者危険コースとしよう。

遅くなたので、「さあ急ごう!」と歩き始めるが、目の前の草むらにワラビを見つけた哲郎、道子も「あるある」と収穫を始める。「もういいだろう」と歩き始めるが、途中で何度も足を止めてしまう。この林道も車が多く、今日は皆さん 山菜採りのようだ。「明日あたりはタケノコとワラビの炊込み御飯か」と思ってしまう哲郎。「今日は良く歩いた」とアスファルトの長い林道をゆっくりと歩いて高雄へ向かう。






地が芽を出し、
園が蒔かれた種を芽生えさせるように、


【イザヤ 61−11】
シロバナニシキゴロモ