品谷山 (菅原~佐々里峠)
2020.06.27


佐々里峠から品谷山への尾根は雑木が綺麗で心地よい


2020.06.27 (土) 曇り   哲郎、道子

行き: 出町柳 7:50 - 菅原(京都バス)
帰り: 広河原14:20 - 北大路駅前


コース:
・菅原バス停~仏谷・オリ谷分岐~尾根道谷道分岐~支尾根~ダンノ峠~北の斜面~ダンノ分岐~P866~品谷山~ダンノ分岐~佐々里峠~」広河原バス停

注意:
・このコースは短時間で北山の雑木の尾根を楽しめます。細い雑木の尾根には道はありませんが、迷うことはないでしょう。でも深山なので地形図・コンパスやGPSなどを携帯してください。
・先日も佐々里峠で団体さんの遭難騒ぎがあったようで、何でこんなところでと思ってしまいますが、広河原周辺の山へは初心者だけで出かけないでください。







 久し振りに広河原方面へ出かける。予定では14:20のバスで帰ることとする。朝早く出町柳バス停に着くと、バス待ちのお客さんは誰もいない。ぼつぼつと増えては来るが、梅雨時期はこんなものだろうと思っていると、目の前に「ikomochi」さん、コウンド谷へ出かけるという。

 朽木行きが来て乗車が始まると、列に「とうげみち」さん、皆子山へ向かうそうだ。我々はikomochiさんとともに広河原行きに乗る。数名の登山者+数名の長い竿を持った昆虫採集家?を乗せ出発する。今日は立っている乗客はいないようだ。

 ikomochiさんは能見口で2人は菅原で降りる。スパッツはバス停でつけていて、服の調整も不要なので、ヒル避けを噴霧し出発する。川の水が綺麗で、泳いでいる魚が良く見える。民家の軒先の花を観察し、谷分岐で右のホトケ谷へ進む。

民家の軒先に咲くオオムラサキツユクサ 谷分岐で右のホトケ谷へ

 今時分は、あちこちでクリの花がにぎやかだ。道子が足元にウツボグサを見つけるが、昔は探さなくても目に飛び込んできたものだが、少なくなってきたようだ。トキワハゼの花も少ない。

 最後の民家の前で子供たちが戯れている。よく見るとキイチゴを食べているようだが、哲郎には美味しく見えなかった。畑も過ぎ橋を渡ると植林の中の林道に変わる。足元が乾いているのでヒルの心配はなさそうだ。

 今は林道に黄色いコナスビの花が続く。それに交じって小さなオトギリソウを見るが、雄しべの数が少ないのでコケオトギリのようだ。

ウツボグサ コケオトギリ

 10:30に谷分岐に着く。野草観察していたからか、ゆっくりだったようだ。尾根コースはここから谷分岐の中尾根を登っていくのだが、取付き付近が荒れていてヒルが心配なので、左手の林道を進み、新しくできた支尾根にとりつく林道支線へと向かってみる。

 林道支線を折り返すように登っていくと、すぐに支尾根中央にある登山道に着く。しばらく急な登りが続く。今日は蒸し暑いので、さっそく飲水休憩、ヒルを心配して乾いたところを探す。

谷分岐に着く 林道支線から支尾根の登山道へ

 植林地に変わると、足元にツルアリドオシの可愛い花を見る。小さな花はデジカメで撮るのは難しい。1,2枚撮って、登っていくと再びツルアリドオシ、さっきより綺麗だとまた撮影タイム、こんなことを繰り返していると、時間だけが過ぎていく。帰って写真を見ると、どれも土で汚れているかピンボケか、この花は遠くから見たほうがいいようだ。

 ユズリハをかき分けて進むと緩やかな尾根に変わる。大木を過ぎるとダンノ峠下の谷の源頭に少し下っていく。

ツルアリドオシ 大木を過ぎるとダンノ峠は近い

 ダンノ峠下への道には名残のコアジサイ、それを見ながらダンノ峠下に着く。ここから峠までがヒル地獄、二人はヒル避けを噴霧し急いで登ることにする。

 先行する道子はスイスイ登っていくが、後ろを歩く哲郎は足元をよく見ながら登ることになる。いるいる・・・と、踊っているヒルを避けながら登っていく。

 峠に着きスパッツを外しヒルチェック、哲郎のスパッツに小さなヒル1匹だけで、被害はなかったようだ。峠までに踊っていたヒルは6匹だけで、これも例年より少なかった。もう峠の上にはいないので一安心と飲水休憩する。

 ふと時計を見る哲郎、11:05ではないか。峠の通過予定時間が10:35~10:55なので最も遅い予定より10分も遅れている。帰りが14時台のバスなので、これは大変だと急いで出発する。無駄な野草観察やヒルチェックに時間を要したようだ。

名残のコアジサイ ダンノ峠に着く

 ダンノ峠から分水嶺に沿った尾根を北へと登っていく。最初は急斜面だがすぐに緩やかになり心地よく登っていく。雑木の中快適に登っていくと支尾根分岐に突き当たり、ここから西~北西へと続く。右手の植林地に沿って雑木の尾根は続き、途中で北西へと快適に進む。ダンノ峠から25分でダンノ分岐(佐々里峠からの尾根)に着く。

ダンノ峠から北の斜面を登る ダンノ分岐まで雑木道を楽しむ

 分岐のナツツバキも終わりナマカマドだろう蒼い実を見る。11:30分(予定より-5分)なのですぐに左にとり品谷山へ向かう。ダンノ分岐から品谷山まではいくつかの小ピークがあるが、ほとんど高低差がないので楽な歩きが続く。、

 鞍部から左手に視界が開けると、遠くに満開のヤマボウシを見るが数が少ない。ヤマボウシの数が減ったのか、環境変化で花が咲かなくなったのか、この尾根であまり見かけなくなった。

ナナカマドだろう 遠くにヤマボウシを見る

 P866へは登らず、斜面を巻いていく。風化木を過ぎるとブナの大木を見るようになるが、細い尾根だからより大きく見えてしまう。台風で数本倒れてしまい残念。

 心地よい尾根歩きが続くが、遅れているので山頂に向かって急ぎ足、ただ黙々と歩いていく。少し南に折れた鞍部から山頂へと登っていく。

風化木はこの尾根のシンボルの一つ 細い尾根に大きなブナの木

 大木の間に杉などの低木が増えてくると山頂は近い。最後の鞍部から数分登って品谷山に着く。11:55、予定で一番遅いタイムに到着できて一安心、さっそく着替えて昼食とする。

 15分の昼食休憩も終わり、佐々里峠へと下っていく。もうバスには間に合うが、庄兵衛さんでBEERが飲めるかどうかである。

低木が増えてくると山頂は近い 品谷山に着く

 もう黙々と足を動かすだけ、目の前の木々を見るだけで進んで行く。途中で尾根近くのヤマボウシの写真を撮っただけでダンノ分岐に着く。山頂から23分で降りてきたようで味のない歩きだったようだ。

 ここから北への尾根を下っていく。すぐの急斜面、下りが苦手な道子なのでユックリ下ることにする。細い尾根が東へ向いてくると植林が広がってくる。

 右下にオバナ谷があり、急斜面を下り谷を下ると早く広河原に着くことができるが、この時期、きっとヒルの餌食になるだろう。左下に車道が見えてくると佐々里峠はもうすぐ。少し下っていき通信施設を過ぎるともう佐々里峠。

佐々里峠へは細い尾根が続く 通信施設を過ぎると佐々里峠

 佐々里峠に降り立つ。いつもより静かな感じがする。13:00なのでバスには十分間に合う時間である。すぐに広河原へと下り始める。ノリウツギを見ながら下っていくが、綺麗に咲いている花が見当たらない。

 「そうだ、道路わきの溝にミゾホオズキがあったな~」と哲郎は探しながら下っていく。路肩の溝が掃除されたのか、なかなか見つからない。やっと1株見つける。北山で見るミゾホウズキは大文字山で見るものより花が大きい。

 やっとスキー場が見えてくる。ここまで車の往来はなくバイクが3台だけだった。13:40広河原に着く。谷で着替えて庄兵衛さんによる。短い会話とBEER1本だけだったが、ひんやりと涼しい広河原を満喫しバス停へ向かう。

今日は静かに感じる佐々里峠 ミゾホオズキ





主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
イワガラミの萼片は1枚
似たツルアジサイの萼片は4枚