如意越 雨社~長等山~小関峠
2020.01.03


 
P381から雨社まで
滋賀県境尾根の緩やかな歩きが心地よい


2020.01.03 (金) 曇りのち晴れ   哲、道

コース:
JR山科駅(9:05)~毘沙門堂~毘沙門堂裏山~P381~(滋賀県境尾根)~雨社~如意ヶ嶽~レーダー管理道~ガードレール切れ目~如意越分岐~藤尾分岐~長等山~三井寺分岐~鉄塔手前の分岐~小関峠口~小関峠~小関集落~長等公園~(14:20)JR大津駅





 毎年のように新年は大見尾根に積雪状態を確認しに出かけている。ここの積雪で北山や比良の積雪が予想できるからだ。でも今年は全く雪が降らず、大見尾根は諦めることにする。

 それではと、前準備のいらないハイキング、大文字山へ出かけることにする。と言ってっも昨年末に大文字山へ出かけているので、今日は如意ヶ嶽から三井寺へ向かってみる。

 JR山科駅から毘沙門堂裏山の林道入り口へ向かう。山科駅スタバ横のトンネルを抜け北の住宅地に出て、路地を通って洛東高校横の川沿いの道へ進む。昨年末に見た紅葉したモミジバフウの大木、紅葉は散っていたが木には、まだ紅葉しきっていない葉が残っている。温暖化の影響だろうか?。

 疎水を渡り安祥寺川沿いの道を毘沙門堂へ向かう。疎水の下を流れる安祥寺川、疎水の部分にはレンガ造りの橋があり、レトロな橋に見入る哲郎。

モミジバフウ 疎水の下を流れる安祥寺川
そこにレンガ造りの端を見る

 安祥寺川沿いの小道を進み突き当たったところで橋を渡り上の道に上がると、そこが毘沙門堂駐車場への分岐。分岐で準備し駐車場への道を登っていく。今日は案内人がいる駐車場、道横にあるトイレを借りる。案内人は「奥は木が倒れている」と教えてくれるが「大丈夫です!」と答える哲郎。

 トイレを済まし登ってきた道を、さらに北へと登っていく。左手にお墓を見て竹林を過ぎると右手に水道施設を見る。この手前の広場の奥に林道入り口があるので右に進んでいく。

駐車場への道を登っていく 水道施設の手前の広場の奥に
林道入り口がある

 広場の奥が毘沙門堂裏山の林道入り口、さっそく歩き始める。植林地の中、シダを見る道は斜面を巻いていく。支尾根の先端までくると支尾根をジグザグに登り始める。毘沙門堂ですでに上着を脱いでいたが、汗が出てくると一枚脱ぎシャツ1枚で登ることになる。

 しばらく登っていくと右手に最初の鉄塔への梯子を見る。そこから1,2分で次の鉄塔に出合い鉄塔広場で飲水休憩とする。鉄塔を過ぎると道の両側にシダが茂り道が狭くなるが、ジグザグになってくると再び広くなる。

シダの植林地の林道は斜面を巻く 2番目の鉄塔で小休止

 鉄塔から10分登って平らな広場に着く。地形図ではこの付近で道が消えているところ。ここは鉄塔建設時の資材置き場だったのだろうか、広い道はここで終わっている。広場の北側にはシダの中に細い道があるので、これを進んでいくと疎林の中の細い尾根を登り始める。

鉄塔から10分登って平らな広場に着く 広場の北側にはシダの中に細い道が

 道はハッキリしなくなるが細い尾根なので迷うことはない。尾根が右に向いてくると別の支尾根に出合う。そこにある四辻から左へ登る道を取ると、すぐにP381、ピークがはっきりしないが標識があるのでわかる。ここから滋賀県境尾根、北へと続く細い尾根を進んでいく。

四辻は左へ登るとP381 P381の標識

 小さなアップダウンの細い尾根が続き、雑木も手入れされて歩き良い尾根だったが、2019年の台風で倒れた木が目立つ。でも倒木は処理されているので歩行に問題はない。

 標高400mとなり尾根が北へ向くと雨社へ向かう。倒木をよけるように案内板が立っていて、この付近は「里山リニューアル整備森林」とあり、県境尾根の整備はこの事業で行っているようだ。倒木で埋まっている藤尾からの谷道を過ぎると大文字山から如意ヶ嶽への尾根に出合う。

 今日は三井寺まで足を延ばすので雨社に下り池谷地蔵へ向かうのを止め、この尾根から如意ヶ嶽へ直接向かうことにする。

里山リニューアル整備森林
滋賀県
雨社へ下るのを止める

 尾根を登り始めて「さっきの標識に如意越とあったな~」と気になり、引き返し確認する。尾根の標識に「→如意越え/三井寺」とある。それではと、標識に従い細い道を進んでみるがすぐに倒木が現れそれが続く。小さな支尾根に乗ったところで道がわからなくなる。如意越が斜面の巻き道ならば倒木で大変だろうと、道を探すのを止め如意ヶ嶽への尾根を歩くことにする。

 雑木の斜面を登るとすぐに尾根道に出合い、山頂へと進んでいく。尾根の植林地に出合うと、昔から不思議だと思っていた標識、山陰地方の地名が入った札が続く。これが何を意味するか、昔調べていたが忘れてしまった。

標識に「→如意越え/三井寺」 如意ヶ嶽手前の植林地
山陰地方の地名の標識が続く?

 道が広い林道に変わると山頂は近い。池谷地蔵からの谷筋を過ぎると正面にレーダー施設が見えてくる。山頂は航空レーダー施設、ここは通れないので右へのう回路を進む。う回路は倒木の処理がしてあるので難なく進むことができる。植林地をぐるりと迂回しレーダー施設の反対側にある管理道に出る。

 登り切った尾根は管理道として舗装してあるが、その奥に広場があり今日は暖かいと、そこで昼食とする。

正面にレーダー施設が見えてくる 迂回しレーダー施設の管理道に出る

 ゆっくりの昼食も終わり管理道を下っていく。道が南へ大きく曲がって折り返すところにガードレールの切れ目がある。ここの小道を下ると昔から歩いていた三井寺への巻き道がある。

 さっそく下っていく道子、哲郎が写真を撮っていると横のガードレール下から声がする。どうやら藪を登ってきてあがいているようで、哲郎が声を掛けると「大丈夫です」と声が返ってくる。それではと哲郎もガードレールの切れ目から急斜面を下っていく。

 小さな支尾根に乗り50mも下ったところで四辻に出合う。細い道だがハッキリしていて、ここにも新しい「如意越」の標識がある。左に巻いていく道が如意越で、昔から歩いていた道が如意越だったとわかる。

ガードレールの切れ目から 新しい「如意越」の標識がある

 さっそく東へと斜面を巻きながら進んでいく。倒木はあるが問題なく進むことができる。支尾根を越えていくと、道は上の林道に近づいてきて、時折林道からの踏み跡やマークを見る。前方頭上に送電線が見えてくる。この道は送電線の鉄塔横を通るので、鉄塔は一つの目標となる。

 鉄塔前の少ピークの手前で踏み跡は薄くなるが、道はこのピークを越えていくのである。だがその手前左が開け岩が数個見える。それらは丁度庭園に造形された岩が並んでいるようにも見える。そこへ向かってみると「灰山庭園跡」とあり、以前立ち寄ったことを思い出す。山城があったようで、こんなところに思うが京都に近いと思うと不思議ではない。

 如意越に戻って少ピークを越えると鉄塔横を通る。大きな鉄塔である。

灰山城の石庭跡 鉄塔は如意越の一つの目標となる

 鉄塔を通り過ぎ少し登った緩やかな道、この付近は雑木が増え心地よく登ることができる。しばらく穏やかな道が続き、右手に支尾根の植林を見ると標識がある藤尾・三井寺の分岐に着く。下ったことのある藤尾神社への道は「台風で通行不能」とあるが、今はどうだろうか?

 今日は三井寺へ向かうので真っすぐ進むことにする。すぐに下り始める。標高差50m下って標識に出合う。如意越は南へ折れていくが、すぐそばに長等山とあるので寄ってみる。ピークから西大津、その向こうに琵琶湖が広がっていい眺めである。ここに「三井寺の敷地内」と表示があるので下ってはいけないようである。三井寺の裏山は広い!

標識がある藤尾・三井寺分岐から
まっすぐ三井寺へと下っていく
長等山からの眺望

 分岐に戻り如意越を南へと下っていく。ここからは道が荒れザラザラの急斜面が次々と現れロープも貼ってあり、趣のある道とは言い難い。

 長等山から5分下ると道横に大きな地蔵様「児石(ちごいし)」を見てやっとこの道が古道と感じる。そこを過ぎると再びザラザラの斜面を下ることになる。

道が荒れザラザラの急斜面が次々と 児石(ちごいし)を見て古道と感じる

 長等山から15分下ると林道に降り立つ。ここは峠になっているようで東へ三井寺、西に奥藤尾へと細い道がある。三井寺の道をよく見ると「志納金600円」と案内板があるので進入を諦める。

 奥藤尾へ下る道は倒木でとおれないようだ。降り立った林道は両側にお寺の所有物で進入禁止とある。「なんだ、これは!」とあきれてしまう。そんな時一人の男性が南の尾根から下ってくる。そこには「小関峠」と標識がある。結局二人は小関峠へ向かうことにする、と言うよりこの道しかないようだ。

長等山から15分下り林道に降り立つ 三井寺の道をよく見ると
「志納金600円」と
奥藤尾へ下る道はとおれないようだ 結局二人は小関峠へ向かうことにする

 緩やかに植林地を登っていく道は境界マークが続き、左下に先ほどの林道が続く。この道も古道のようだ。そのうち送電線鉄塔に出合う。このまま道が続いてはいるが、地形図には小関峠へは送電線に沿って下っているので少し戻った分岐から谷筋を下ることにする。分岐には関電のマークに「↑小関峠」と落書きがある。

 少し下って谷沿いを歩いていると、だんだん倒木が増えてくるが倒木が処理されているので難なく歩くことができる。

鉄塔手前の分岐を南(左)へ下っていく 倒木が増えてくるが通れる

 倒木帯を過ぎるとすぐに車道に出合う。舗装道は奥藤尾から大津へのサブルートの道だが予想以上に幅が広い。時々通り抜ける車はスピードを出して通り抜ける。ここの標識に「小関峠口」とあるので、峠ではない。道の反対側に奥藤尾へ下る小関越の下山口があり、さすが有名な峠道ハイカーがチラホラ登ってくる。

 山科へ下るか大津に下るか、大津の方が少し近いようなので峠へと登っていくことにする。すぐのところに峠のお地蔵さんを見て、ここから緩やかに下っていく。

登山口の標識 降りてきた道の登山口
別所国有林とある
小関峠の地蔵さん 緩やかな道を大津へ下っていく

 古い峠道なので道端には草が茂り、春には野草が楽しめるかもしれない。20分も下ると左手にお墓が続き、集落に入っていくと道の幅は極端に狭くなる。もともとの峠道は狭かったのだろう。

 分岐にある地図を見て、右に折れJR大津駅へ向かう。途中の長等公園により用具を洗いトイレを借りる、大きな公園で東海自然歩道が公園内を通っている。

ヒヨドリジョウゴの実 サネカズラ

 公園を後に、日赤の前の大通りに出合うと、大津駅はもうすぐである。






主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
疎水沿いを歩いて毘沙門堂へ向かう