廃村八丁から小塩へ下る
2020.10.15


廃村八丁からソトバ峠への道、谷が荒れていて歩きにくい


2020.10.15 (木) 曇りのち晴れ   哲郎、道子

行き: 行き:出町柳 7:50 - 菅原(京都バス)
帰り:帰り:小塩 15:06(木曜便) - 周山15:40 - 京都駅


コース:
・菅原バス停~ホトケ谷~谷・尾根コース分岐~ダンノ峠~刑部谷・四郎五郎峠分岐~四郎五郎峠~四郎五郎谷~廃村八丁~ババ谷分岐~広域林道出合~ソトバ峠~東谷の小塩林道出合~小塩バス停

コースタイム:
・菅原バス停 - 60′- ダンノ峠 - 30′- 刑部谷・四郎五郎峠分岐 - 10′- 四郎五郎峠 - 45′- 廃村八丁土蔵跡 - 45′- ソトバ峠 - 35′- 東谷出合 - 60′- 小塩バス停

注意:
・廃村八丁からソトバ峠までのババ谷の道は倒木や谷の浸食で道が消えているところがたくさんあります。時間はかかりますが通れない所はないので、注意して歩いて下さい。1本の谷道なので迷うことはありません。







 小塩バス停から廃村八丁へ登り菅原バス停へ下るルートは何度か歩いたことがある。今日は逆ルートで菅原バス停から小塩バス停へ下ってみる。

 と言うのも京都から小塩バス停へ乗り継げる「京北ふるさとバス」の早朝の便が無くなり、小塩9:22着となった。これでは菅原14:25の京都バスで京都に帰るのはギリギリと苦しくなった。ふるさとバス木曜便に小塩15:06発があるので逆コースをトライすることになる。

 過去のデータを用いて予定表を作ってみる。これによるとトラブルがなければ小塩バス停に発車20分前に着けるとあり、倒木や河川の浸食等による遅れを見てもバスに間に合いそうである。到着が遅れても、次便16:44があるので安心である。

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 週末には天候がすぐれないという予報、今日も京都北部では朝はしぐれているそうだが、京都市街地は晴れている。木曜日の今日、広河原行きのバスは空いている。花背峠までは青空が広がっていたが峠から見る北部の山々には雲がかかっている。

 花背山の家を過ぎると乗客は我々2人になり、「この調子では早く着くことができる!」と喜ぶ哲郎、だが運転手はバス停ごとに時刻をチェックし時間調整のため止まり、イライラの哲郎。

 でも菅原バス停には時刻表通り9:37に着き喜ぶ。今日は先を急ぐので、すぐにホトケ谷へと歩きはじめる。今日は冷え込んでいるので上着を着て歩きはじめ、最初の分岐で右のホトケ谷を取る。

バスを見送りすぐに歩きはじめる 分岐で右のホトケ谷を取る

 最後の民家に子供たちの声はなく「今日は平日やからな~」。植林地に入る前に一応虫よけスプレーを噴霧する。

 林道が浸食された谷を渡り林道分岐から支尾根を登っていく尾根コースをとる。少し登ると「やはり暑い!」と上着を脱ぎ飲水休憩とする。こんなに冷え込んでいるのでヒルはいないようだ。

 尾根が緩やかになり少し進むと右下の谷が近づいてきて、ダンノ峠下へと進んで行く。この細い道のコアジサイが色づき始めている。

荒れた谷を渡り分岐から尾根コースに コアジサイが色づき始めている

 今日は涼しく難なくダンノ峠に着く。予定通りバス停から60分で着いたが予定時刻より20分早い。何のことはない、バスが早く着いたからで「助かるな~!」と。

 すぐに四郎五郎峠へと峠を下っていくと八丁川上流の谷筋を歩くようになる。周囲の雑木が美しい谷間が続き哲郎のお気に入り、でも近年の豪雨のたびに流れが変わり谷の浸食が深くなり、進路を探して歩くことになり時間がかかる。

 そのうち谷間が広がってくる。ルート選択を間違うと流れを何度も渡り段差を昇り降りすることになるので、本来登山道がある左端(左岸近く)の河原を歩くことにする。

ダンノ峠に着く 紅葉はまだまだ 八丁川源流

 でもこの広い河原は迷路のように続き、紅葉の秋は心地よいのだが周囲の木々に色づきは見られない。

 枯れた大木を過ぎると右に同志社の建物、左に刑部谷への分岐を見る。分岐の標識が色あせているので「マジックで上書きしたら!」と道子は言うが、今日は急ぐのでやめる。ダンノ峠からこの分岐まで30分、この間予定より10分の遅れであるが予定到着時刻より15分早い。

左端(左岸近く)の河原を歩くことにする 枯れた大木を過ぎると

 ここから流れに沿って下流へ進み四郎五郎峠道への取付きへ向かう。登山道の踏み跡は消え、足元は湿っていて歩きにくい。分岐から南へ150mくらい流れに沿って歩き滝上に近づいたところで「ここだろう!」と渡渉する。対岸には植林地の裾にしっかりした道を見る。

分岐で右の四郎五郎峠へ 「ここだろう!」と渡渉する

 この道を流れに沿って歩くと、すぐに右手の斜面が割れ細い谷間を見る。これが四郎五郎峠への道で、最初は谷の中を登っていく。すぐに左手の斜面の上に細い道を見るが谷の中の方が歩き良いのでこのまま進む。

 一段上がったところで登山道の踏み跡に出合い、これをすすんでいく。すぐの谷間の分岐「どっちだった?」と思うが、道子が右の谷を登っていく道を見つけ、それをとる。

 道なりに登っていくとすぐに四郎五郎峠に着く。刑部谷分岐から10分である。

最初は細い谷の中を登っていく 最初の分岐は右へ

 飲水後すぐに峠を下っていく。九十九折りの細い道は年々細くなり、「いつまでもつのだろうか」と心配する。10分下って四郎五郎谷に出合う。谷を渡るとすぐに大木がある谷の合流点、再び渡渉することになる。この四郎五郎谷に倒木は少ないが、浸食がすすんで増水時は渡渉に苦労する。でも今日は水量少なく難なく渡渉できる。

すぐに四郎五郎峠を下っていく 大木がある谷の合流点

 四郎五郎峠から約30分、何度も渡渉を繰り返して刑部谷合流点に着く。ここからは八丁川、廃村八丁はすぐそこだが、谷間に大きな倒木が多い、登山道もはっきりしないので歩きやすい所を歩くことになる。幸いにもここも水量が少ないので左岸右岸と難なく渡って進んで行く。最後は左岸をとり平坦な植林地を抜けていくと廃村八丁の土蔵跡に着く。

何度も渡渉を繰り返す四郎五郎谷 八丁川の倒木は厄介

 丁度12時00分、四郎五郎峠から45分もかかってしまい、ちょうど予定表の到着時刻と一緒になる。予定ではここで20分の昼食休憩、早速オニギリを取り出す哲郎だがオニギリが3個しかない。道子はコンビニで買ったオニギリを4個哲郎に渡したという。

 哲郎はザックの荷物をすべて出し調べるがない、「どこへいったのやろか????」。非常食はたくさんあるが、とりあえずオニギリを1個半ずつ食べ、「逆コースなので、この先が心配だ!」と、すぐに出発することにする。

廃村八丁土蔵跡広場に着く

 土蔵跡広場の端から谷を渡り登山道を谷沿いに進んで行く。立派な植林地に石垣が続き廃村を感じ取ることができる。広くなった八丁川を再び渡り炭小屋跡広場を通り過ぎる。ここは草地が広がっているが花は見当たらない。

 八丁川沿いの道は歩き良く、お墓を過ぎ八丁土蔵跡から10分でババ谷分岐に着く。八丁川は右手に逃げていき、ここからババ谷沿いに歩くことになる。

植林地に石垣が続き ババ谷分岐まで
八丁川沿いの道は歩き良く

 すぐに足元に立派な発動機を見る、もう何十年も放置されているものだがババ谷のシンボルとなっている。谷間も谷の流れも細くなるが、谷分岐から5分も歩くと谷間が広がってきてたくさんの倒木と谷の浸食で道が不鮮明になる。

 登るにつれ谷の浸食はひどくなり豪雨の跡がみられるが、もう谷の流れは見えない。左岸、右岸と歩ける所を探しながら歩くことになる。

足元に立派な発動機を見る 谷分岐から5分も歩くと谷が荒れてくる
倒木で不鮮明になる 谷の浸食はひどくなり豪雨の跡がみられる

 峠が近いのだろう谷間は狭くなり登りを感じるようになると、再び登山道が現れてくる。

峠が近いのだろう谷間は狭くなり ババ谷源頭付近

 前方が明るくなりソトバ峠が近いことが分かる。足元に階段が現れてきて一登りすると広域林道に出合う。林道で飲水休憩し、傍にある古道からすぐ南にあるソトバ峠に向かう。12時55分、早く八丁を出発したので予定到着時刻より5分早くソトバ峠に着くことができた。

広域林道に出合う ソトバ峠に着く

 休むことなく、峠を下っていく。もう下りだけなのでユックリ歩いても予定のバスに間に合いそうである。少し下るとお地蔵さんに出合う。秋にはここから見上げる紅葉がとても綺麗だったことを思い出す。

 道子は地蔵の前を真っすぐ歩きはじめるが、「違う!」と哲郎。お地蔵さんは東向き、ここで道は左に折れお地蔵さんの正面に道が続いているのだが、シダが茂って道は全く見えない。よく見るとシダの下に道が少し見えるので、それを辿って下っていく。植林地に近づいてくるとシダもだんだん少なくなり、植林地に入るとシダも消え広いしっかりした道が続く。

少し下るとお地蔵さんに出合う 植林地の中シッカリした古道が続く

 道は右に左に大きくジグザグに下っていく。植林地に下草はなく、乾いた植林地が続く。左手に谷に沿うようになると古道から離れ植林地支尾根を下る分岐が近い。そこから5分下ったところでその分岐に着く。

 昔はこの分岐がはっきりしなかったが、分岐からの踏み跡も濃くはっきりしていて、切り株にテープが巻いてあり、前方の古道には「ストップ」と枝がたくさん横たえてある。この先古道は谷へ降りていくが、谷沿いの道が通れなくなったのだろう、きっと。二人はまだ谷筋の古道を歩いたことはない。

古道から支尾根道への分岐 急斜面を慎重に下る道子

 左にとり支尾根の急斜面をジグザグに下っていく。以前より踏み跡がしっかりしてきているので、よく歩かれているようだ。そのうち谷が見えてきて古道分岐から数分で東谷に降り立つ。少し上流に進み林道にある廃村八丁の案内板を目指して谷を渡り林道に出合う。案内板によるとこの林道は小塩林道とある。13時30分、予定到着時刻より10分早く着いたので、もう林道は走らなくても良いようだ。

東谷に降り立ち、谷を渡り林道へ 登山口にある廃村八丁の案内板

 時間があるのでゆっくりと野草観察しながら、と思ったが丁度日が正面から当たり眩しくて周囲は良く見えない。もともと花は少ないのだろう、まったく見当たらない。のらりくらり林道を55分歩くと、やっと前方に民家が見えてくる。

 橋を渡って5分歩いてやっと小塩バス停に着く。14時35分、バスまでは30分ある。予定より早く着くことができ喜ぶ2人。

橋を渡ると小塩集落が見えてきて 小塩バス停でのんびりとバスを待つ

 秋冷えのする1日だったが、ちょうど西日を受けるバス停の待合所は暖かく、保存食のバーを食べながらのんびりとバスを待つ。






主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
葉が細いのでイナカギク (別名ヤマシロギク)
シロヨメナの別名もヤマシロギクなので
イナカギクとする