大見尾根(花背峠~百井キャンプ場~寂光院道)//北山
2019.02.02


解体中の花背の鉄塔
北山のシンボルがなくなり淋しくなるな~


2019.02.02 (土) 晴れ   哲郎・道子

行き:出町柳駅7:50 - 花背峠 (京都バス)
帰り:大原15:13 - 四条河原町(京都バス)


コース:
花背峠バス停(9:25)~大見尾根道~杉峠~チロル小屋~和佐谷峠~百井青少年キャンプ場~R477~寂光院道分岐~寂光院道(一部林道化されている)ー天ヶ岳分岐~シャクナゲ尾根分岐~翠黛山分岐~寂光院~(15:10)大原バス停

注意:
・大見尾根:冬は積雪60~80cmとなります。積雪状態によりワカン・シュー・アイゼンが必要です。
・寂光院道:R477の取付きから約300mは新しい林道ができています。林道終点からは寂光院道に繋がっています。天ヶ岳以北、R477までは積雪40~60cmとなり、こちらも積雪時はワカン・シュー・アイゼンが必要です。









 今日は比良へシューハイクに出かける予定であったが、先週の足慣らしで右足が少し痛いと哲郎、遠出を止め近郊の大見尾根で雪を楽しむことにする。

 京都バスの広河原行きに乗るため出町柳バス停へ向かう。早かったのだろう誰もいない。トイレやスパッツ装着等していると、以前北山で出会ったT青年に出合う。久しぶりの彼は品谷山へ向かうようである。北大路駅前でたくさんの学生たちが乗ってきて満員となるが花背山の家のボランティア学生にしては多いし、服装もスキーウェアが目立つので「広河原スキー場へ向かうのだろう」と哲郎。

 峠下でバスはチェーンを付けているが、いつもより時間がかかっているようだ。ユックリ動き出したバス、次の百井別れバス停で学生たちは降りていく。百井のキャンプ場へ向かうのだろうが、キャンプをするような手荷物は見当たらない?

 花背峠で降りると、重機を積んだトラックがチェーンを装着しているが、重いので時間がかかっているようだ。花背峠「-2℃」なので今日はチョット暖かいようである。アイゼンを付け大見尾根へ進入すると、道いっぱいに綺麗に除雪してあり「なんでだろう?」と。

花背峠で降りると 道いっぱいに綺麗に除雪してあり
「なんでだろう?」と

 除雪が続いているので「アイゼンは要らなかった」と言うことになるが、面倒なのでそのまま大見尾根を進んで行く。前方からトラックがやって来て目の前で停まる。運転手が「杉峠から山頂へは工事をしているので立ち入り禁止です!」と言う。「左へ進むので大丈夫です!」といい別れるが、トラックの荷台には鉄の絡まりが積んである。

 いつも見えている場所で花背の鉄塔が見えないので、全体が見える所まで進んで行くと、木の間から解体中の鉄塔を見る。「新しく立て直すのやろか?」と道子(帰って調べると不要になったので解体とある)。「花背の鉄塔がなくなると、チョット淋しい!」と道子、京都北山や比良から見える花背の鉄塔が消えるとは「北山のシンボルがなくなった!」と哲郎。

除雪が続いているので
「アイゼンは要らなかった」
木の間から解体中の鉄塔を見る

 家からも見える花背の鉄塔だが、北山を歩く登山者にとって、何処からでも見える重要な塔だったので、なくなるのは大変残念である。

 杉峠まで来ると、お地蔵さんは雪の中、花背の鉄塔への取付き道を過ぎると、右手遠くに蓬莱山が見えてくる。ここから除雪はなくなり雪が深そうなのでワカンを履く。

 雪が深いと言っても例年より少なく40~60cmである。ここに前日歩いたのかトレースがある。トレースがなければシューで楽しめたかもしれないが、今日はワカンで良かったようだ。

遠くに蓬莱山が見えてくる 除雪はなくなりワカンを履く

 北西の風を受ける林道の積雪は大きく波打っていて歩き難いので、トレースの上を歩いて行く。林道が尾根の東側に変わるよ雑木が増えてきて着雪が綺麗である。でも北風が当らないので積雪は少ない。その雑木の間から花背の鉄塔が小さく見え、最後のお別れをする。

波のような積雪は歩き難いので
トレースの上を歩いて行く
林道が尾根の東に来ると
積雪は少なくなる

 チロル小屋まで来ると、小屋の屋根に60cmの積雪を見る。尾根から少し離れているからか、否雪が融けにくいのか、たくさん積もっている。小屋を過ぎる林道が尾根の西側に変わり再び積雪も深くなる。

チロル小屋まで来ると 林道が尾根の西側に変わると
再び積雪も深くなる

 10時25分、和佐谷峠に着く。花背峠から1時間雪を楽しんで来たようだ。早速、百井キャンプ場への道を下って行く。と言っても植林地の中に登山道は見えないので、適当に下って行く。谷筋を下り始めると、登山道はハッキリしてくるが、窪んでいて歩き難いので道横の植林地の中を下って行く。

和佐谷峠から
百井キャンプ場へ下って行く
植林地の中を下って行く

 10数分下って行くと右手に細い谷を見る。これを渡るとすぐに作業道に出合い、その道を下って行くとすぐに広い林道終点に着く。

 ダラダラと林道を下って行くと右手から下ってくる林道に合流する。林道の雪は湿っぽく重くて歩き難い。林道分岐で左に橋を見て、左にとり進んで行くと右手にキャンプ場の広場を見る。

 広場に下って行き、いつものようにトレースの無い広場の雪を楽しむ。雪は深くないが、広場のベンチには60cmも積もっている。

広い林道終点に着く キャンプ場広場の雪を楽しむ

 広場を抜けカマド場へ向かうと、途中で若者が除雪をしている。11時05分カマド場に着き昼食とする。キャンプの時は、カマドの利用は有料なのだが、積雪時はいつもここの屋根のお世話になる。カマド場の前の広場では、たくさんの人が道や橋の除雪をしているのを見る。

 きっとバスでやって来た学生さんたちであろう。15分のオニギリタイムも終わり、寂光院道へ向かう。

キャンプ場のカマド場の屋根を借りる 百井キャンプ場を後にする

 キャンプ場入口の国道477号線は除雪してあるので、ワカンを外し手に持って百井峠へと登って行く。今日は気温が高く足元がツルツルしていないので歩きよい。ここまで哲郎の足に異常がないので、もう大丈夫のようだ。

 標高差50m位ダラダラと30分登って行き、百井峠手前の寂光院道分岐に着く。ここで手に持っていたワカンを履く。入口にあった標識が見あたらないので、ここが寂光院道だとチョット分かり難い。前回来た時には入口から細い林道ができていたことを思い出し、これを登って行く。

国道をダラダラと登って行く 百井峠手前の寂光院道へ進入

 気温が上がったのだろう朝の大見尾根とは違い、重い雪は足に来る。でも今日は道子が元気なので先行して歩いて行く。「救助標識15」を過ぎると林道は終わり急斜面を横切る道に変わる。積雪が多いので道があると思われるところを適当に歩いて行くが、滑ったら50m~100m止まらないような急斜面が続くのでストックで確かめながら進んで行く。

「救助標識15」を過ぎると
林道は終わり
急斜面を歩く横道に変わる

 「救助標識14」を過ぎると道もシッカリしてきて歩きやすくなる。寂光院道入口から400m進んだところで一旦右に折れ、少し登って尾根下の一段高い横道に変わる。

 鉄塔付近まで来ると、今までなかった踏み跡が突然現れてくる。「なんで~?」と思っていると、鉄塔から「キ~ン」「ゴ~ン」という金属製の音が聞こえてくるので、この足跡は関電巡視員のもののようである。

 12時35分、天ヶ岳分岐に着く。国道477号線入口から40分かかったようだ。まだまだ雪があるので、そのままワカンで進んで行く。

雑木の横道の雪を楽しむ 天ヶ岳分岐を過ぎる

 ここから凹のトレースがあるが、狭いのでワカンでは歩き難い。左手の木々の間からナッチョの奥に蓬莱山を見る。雑木道をくだり植林地に出合うと倒木があるが、問題なく進んで行くことができる。

 少しずつ下って行くと、2人がいやな岩場に着く。ここからシャクナゲ尾根分岐までは岩場が続き、雪も少なくなってきたのでワカンを外す。岩場で所々倒木を見るが迂回するようなところはない。ここは時間がかかるがユックリと下って行く。

 やっとシャクナゲ尾根分岐に着き「やれやれ」、13時30分だから天ヶ岳分岐から55分と時間がかかっている。標識に書いてあったのか「大原まで3.9Km」と道子、大原とはどこを示しているのか分からないが、「15時には大原バス停に着くやろ!」と哲郎、道子も一安心する。

ナッチョの奥に蓬莱山を見る シャクナゲ尾根分岐に着く。

 シャクナゲ尾根分岐を過ぎると、今まであったトレースが消えたので、やはりあの足跡は関電さんのようである。ということは今日この寂光院道を歩くのは関電さんと我々2人だけのようだ。

 ここから翠黛山分岐までなだらかな雑木の雪道を楽しむことができるが、2Km近く続くので、いつも最後は飽きてしまう。

 狭い横道に倒木を見る。右手は崖のような斜面が続いているので注意してここを抜ける。雪は少なくなっているが、道が狭くなったところがあるので安全の為アイゼンを付けたまま進んで行く。

狭い横道に倒木を見る 安全の為アイゼンを付けたまま進んで行く

 やっと植林地のネットが見えてくる。植林地を過ぎると長い横道は終わるのだが、植林地は意外に長く続く。ここまでの寂光院道、急斜面の上の横道に狭くなったところが数か所あったので、このコースは楽なハイキングコースとは言えなくなったようだ。

 14時05分、シャクナゲ尾根分岐から35分で翠黛山分岐に着く。下の寂光院からの林道まで、急なゴロゴロ石道が続くが、面倒なのでアイゼンを付けたまま下って行く。

 15分で林道に降り立ち、アイゼンを外し寂光院へ向かう。

翠黛山分岐に着く 寂光院手前でゲート抜ける

 寂光院前まで来ると、チラホラと観光客を見る。トイレへ向かい着替えと後始末をする。雪道を歩いたので着替えや後始末が大変、20分もかかってしまう。

 ユックリしたのだろう「もう15時や!」と、大原バス停へ急ぐ。久し振りの雪道を楽しんだ2人、明日足が痛くならなければいいが・・。







木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
百井キャンプ場のベンチ