比叡アルプスから一乗寺道
2019.02.16


 
細い雑木の尾根が続き心地よい
比叡アルプス


2019.02.16 (土) 曇り   哲郎・道子

行き:京阪三条8:10 - 地蔵谷
帰り:一乗寺清水町 13:14 - 四条河原町

コース:
・地蔵谷バス停~駐車場裏タンク~支尾根先端取付き~(比叡アルプス)~支尾根出合~P383~鉄塔出合~一本杉・大鳥居(石鳥居)分岐~大鳥居【東山67】~(東山トレイル)~林道終点【65】~(一乗寺道)~左俣出合(ハシゴ)~谷分岐~林道出合~曼殊院横ゲート~一乗寺清水町バス停








 哲郎のふくろはぎ、ポンポン山行き後2日間痛み、大見尾根のワカン登山で3日間、雲取峠のシューハイクで4日間と回復が遅れる。これはむくみ等ではなく筋肉が一部損傷しているようで病院でシップを頂く。過去の経験から痛みは1~2か月続くだろう。

 今週も痛みが治まっているので出かけることにするが、雪山は諦め近郊でリハビリ登山とする。低山と言えば大文字山だが、最近台風被害調査で何回も登っているので、今日は比叡アルプスから一乗寺道を下るショートコースとする。

 三条京阪から比叡平行きのバスに乗るが、始発は8:10とここ何年も変わっていない。比叡アルプスは4年振りとなる。地蔵谷バス停で降り不動温泉前で準備する。

地蔵谷バス停で降りる 不動温泉前で準備する

 不要と思われるが一応スパッツを付け出発する。哲郎の右足には、家にある一番キツイふくろはぎ用のサポータをつけ万全を期す。

 橋を渡ると右手に駐車場に連絡する橋があるので、これを渡り倉庫の横から進入し、タンクの裏から支尾根に取りつくのだが、今日もここを通らせていただきスミマセン!。タンク裏の崩れやすい斜面を登って支尾根の先端に着く(支尾根の先端は駐車場へ突き当たり、塞いであるので駐車場からは登れない)。

倉庫の横から進入し(スミマセン) タンク裏の崩れやすい斜面を登って
支尾根の先端に着

 支尾根に踏み跡はないが、尾根の中央に掘りこまれた溝状の道が続く、これをどんどん登って行くのだが、いきなりの急登で「「リハビリ登山にしてはきついな~」と哲郎。溝が木で埋まってくると斜面を登って行く。標高差5~60m登ると斜面も緩やかになり、小休止後先へ進んで行く。

最初は溝状の道を歩く 標高差50~60m登ると
斜面も緩やかになり

 雑木が続く尾根、「あ~いい尾根だ!」と言っているとすぐに倒木に出合う。「こんなに低いところで!」と倒木を抜けていくが、次々に倒木が現れてくる。尾根が狭くなり、東へ向き始めると、さらに倒木が増えてくる。細い尾根での雑木の倒木は小枝が多く、間を抜けるにも苦労する。

「あ~いい尾根だ!」 さらに倒木が増えてくる

 標高340m付近で右から登ってくる支尾根と合流する。ここから尾根はシッカリしてきて北に向いてくるので、倒木は大丈夫だろうと思うが、それでも倒木に出合う。

 倒木があっても難なく進むことができ、起伏の少ない雑木の尾根は心地よい。右手に、谷間の源頭なのだろう石組みを見る。この付近は崩れやすい土質なので、この石組みは古い治山工事なのだろう。P383手前の小ピークに着くと、左手の木に赤いペンキのマークを見る。

 地形図を見ると、ここから西へ支尾根を下って行くと、丁度無動寺川の登山口付近に降り立つようである。P383北の本来の登山道が歩き難くなっているのかも知れない。

谷間の源頭なのだろう石組みを見る 赤いペンキのマークを見る

 P383に着く。「あっ、標識が!」と道子。ピークの倒木の間に標識を見る木は倒れていない。P383を少し下ると無動寺川登山口への分岐に出合う。ここからユックリ登ってはいるが、登っているような感じのしない尾根が続く。

 P383を過ぎて出合う倒木は、通れない所はカットされ処理されているので難なく歩くことができる。P383過ぎの比叡アルプスは良く歩かれている登山コースのようだ。

P383の標識を見る P383北の分岐
西へ下ると無動寺川登山口
南へ登ればP383

 細い尾根は小さくアップダウンを繰り返し、道には満開のアセビが続く。

 小ピークに岩がゴロゴロしてくると、少しずつ登っていく。やっと送電線鉄塔に出合うと、目的の一本杉・大鳥居分岐までは後4~500m位だ。

道には満開のアセビが続く やっと送電線鉄塔に出合う

 どんどん登って行き標高500mを過ぎると無動寺川へ下る支尾根分岐出合う。ここから北に見えるはずの比叡山も、今日は雲がかかってハッキリしない。尾根は東へ向き、また北へ向くと、一本杉・大鳥居分岐が見えてくる。

 ここにはいろいろな標識があったが、ペンキが消えかかった標識だけが残っている。周囲にシキミの花を見るが蕾も膨らんできている。ここまで哲郎の足に痛みはなく一安心する。

一本杉・大鳥居分岐が見えてくる 消えかかった標識を見る
←石鳥居・一本杉→

 分岐を左にとり大鳥居へ下って行く。緩やかに下って行く道はシッカリしていて歩きよい。そこにタイヤの跡を見るので自転車でも簡単に通れるようである。

 だらだらと下って行き、分岐から15分で大鳥居の広場に着く。今日は一乗寺道で下るので、出合った林道(東山トレイル)を南へと下って行く。

分岐から15分で大鳥居の広場に着く 東山トレイルを南へと下って行く

 ほぼ水平と感じてしまうような林道を林道終点まで歩いていると、さすがにトレイル道、時々ハイカーに出合う。林道終点までは約1Km、同じような光景が続くが久し振りなので飽きない。

 てんこ山を過ぎると左手の谷の向こうに、今朝登って来た比叡アルプスが良く見え鉄塔も確認できる。林道終点から少し下った鞍部の分岐、トレイル道は真っすぐ登って行くが、一乗寺道は右手の谷へ下る道をとる。

トレイル道の林道を南へ 林道終点から少し下った鞍部の分岐
トレイル道は真っすぐ登って行く
一乗寺道は右手の谷へ下る道をとる

 一乗寺道は左手の崖上の高い所に作られた道で、昔は一番よく利用された京道であったが、今は余り歩かれてはいない。削られた岩や、石組みで古道と分かる。

 ここを歩くのは久し振りで、台風の影響はないかと注意しながら下って行く。崖を巻いて下って行くと、前方の岩陰に黒い物体を見る。遠くからでは「えっ、熊!」と思ってしまうが、近づいてみると、それは植樹を保護するネットである。崩壊が進んでいる急斜面に雑木の苗が植えてある。タグのリボンを見ると「ミヤマガマズミ」とある。

崖上の高い所に作られた道 植樹を保護するネットである

 崖沿いの巻道が終わると、折り返して斜面を下り谷筋に降りていく。その斜面にもたくさんの植樹保護ネットを見る。そこに立派な案内板がたっていて「四季・彩りの森復活プロジェクト(京都市)」とある。この道を再生しているのかと思うと嬉しくなる。

谷へ降りる斜面にもたくさんの植樹 植樹の案内板

 谷筋を渡ると、今度は中尾根の崖上を歩くようになる。そのまま左俣の上流に進んで行くと谷間が詰まったところで道が終わる。昔は橋があったのだろうが、今は谷に降り対岸に渡ることになる。「あれ~!」と渡渉ポイントに近づいてきても、そこにあったハシゴが見えない。

 ハシゴがあったポイントまで来ると、ハシゴを見るが、それは地面(崖上)の下に見える。崖上に何も持つところがなく、これではハシゴに足を付けるのが難しく、「どうしよう!」と。(以前来た時ははしごが2段以上道の上に出ていたので難なく降りることができたのだが)

 哲郎はまず崖端に座りハシゴの上段に足を懸け、反転して後ろ向きで下って行く。道子も同様に下って行く。哲郎は以前ハシゴなしで下った記憶があるが、このハシゴ、位置が変わったのか、谷が浸食され梯子が下に移動したのか?、いずれにせよハシゴの位置を高くしないと危ないようだ。

中尾根の崖上を詰めて行くと
対岸の道が見えてくる
ハシゴを慎重に下る道子

 対岸に渡り谷沿いを下って行くと、すぐに谷合流地点を過ぎ、そのまま下って行く。途中道が消えている所は谷の中を進み、再び古道に乗ると橋に出合う。出合った林道を曼殊院へと歩き始めると、前を歩く道子が立ち止まる。

 「キッ、キッ!」と目の前を猿が横切り谷横の倒木の上でこちらを威嚇する。何やら仲間に知らせているようである。哲郎も大声で「ギャー!」と叫んでみる。よく見ると右手の斜面や対岸の斜面にも猿を見る。

 曼殊院横のゲートを抜けすぐの橋の上で後始末する。今日は曼殊院の門前へは向かわず、橋を渡った道を下ってみる。この道は武田薬品植物園の間を通って一乗寺へ向かっているようで、すぐに民家に出合う。

南から下ってくる橋に出合う 曼殊院横のゲートを抜け

 今日は一乗寺清水町というバス停からバスに乗るが、5系統に乗ってしまい途中で観光客で一杯になり「電車で帰れば良かった!」と。

 今日はユックリの歩きだったが、足に痛みを感じない哲郎は一安心する。でも筋肉痛は1~2日後に出るものなので「どうだろう?」と。






主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
満開のアセビ