品谷山(菅原~ダンノ峠~佐々里峠)
2018.06.30


佐々里峠から品谷山への尾根は穏やかで雑木が綺麗
2018.06.30


2018.06.30 (土) 晴れ   哲、道

行き:出町駅前バス停 7:50 - 菅原
帰り:広河原バス停 14:20 - 北大路駅前


コース:
菅原バス停~ホトケ谷~尾根・谷コース分岐で尾根コース~ダンノ峠~ダンノ分岐~P866~△品谷山~ダンノ分岐~佐々里峠~広河原バス








 今日は全国的に大雨の予報、ネットで調べると京都北山は、昼間は雨が上がり14~15時頃雨になるという予報。それではと14時20分のバスで帰ることができる品谷山へ出かけることにする。

 出町柳駅前バス停に着くと登山者はいない。「雨だからな~」とバスを待つ。結局比良行きは2名の登山者を乗せ出発する。広河原行きは花背峠で降りたカップルと我々2人で広河原へ向かう。

 花背峠を越えると日が射してきて、とても大雨が降る様子はない。菅原バス停で降り橋の上からバスを見送る。ここに「Hirogawaratrout town」「売店・休憩所」と書かれた看板を見るので、橋を渡ったところがお店のようである(一見民家だが)。庄兵衛さんによると「ビールもあるよ!」とのことであったが、「trout」とあるのでマス釣りでも始めるのだろうか?

 ダンノ峠へと歩き始めると、ホッケ谷分岐の民家の庭先に毎年のように咲いている、満開のイブキジャコウソウを見る。最後の民家に近づくと釣りをしている子供達から声がかかったので、「おはよう!」と声を返す。最近広河原にも若い移住者が増えてきたことは、明るい話である。

バスを見送りダンノ峠へ向かう 満開のイブキジャコウソウを見る

 最後の民家を過ぎ橋を渡ると植林地に変わる。この付近からヒルがいるのだが、地面が洗われたような状態なのでヒルは見当たらない。周囲に新しい林道を見て、谷コース/尾根コース分岐に着く。ヒルが心配な時は尾根コースを取るのだが、取付き付近が伐採木で荒れている。

 「なんだ、なんだ!」と登って行くと、すぐに林道に出合う。林道はここまでだが、これからダンノ峠方面へ延びていくのかも知れない。新しい林道造成や補修のため、この付近に長い間重機が入ったので、ケモノが遠のきヒルが少なくなったのかも知れない。

 林道の先から尾根コースを登って行く。湿度が高い今日は水分補給が多くなるが、ヒルが心配なので一応登山道の日の当たるところで立ち止まることにする。雨後なので樹木の緑は綺麗だが、今は花っ気がないので黙々と登ることになる。

周囲に新しい林道を見て
谷コース/尾根コース分岐に着く
林道の先から尾根コースを登って行く

 尾根が緩やかになると「咲いている!」と道子、何のことはないツルアリドオシの小さな花である。支尾根が再び登り始めるところで、道は斜面の横道に変わり右の谷コースと合流する。

 ダンノ峠までは植林の中の谷筋の登りで、ここが一番ヒルの多い所だが、小さなヒル2匹見ただけで、靴やスパッツに姿はなく一安心。

支尾根が再び登り始めると
横道を下って谷コースへ
ダンノ峠までは足元のヒルを見ながら

 10時35分ダンノ峠に着く。バス停から50分なので予定通りである。ここに小野村割岳で見た標識と同じものを見る。「DN-8番」とあるのでダンノルートということになるが?「ダンノルート」とは??

 (佐々里峠へ下るとこの標識の案内板がたっていて、それによるとこれらは標識は登山用ではなくレスキューポイントであった。)

ダンノ峠に着く 登山用ではなく
レスキューポイント

 峠から北の斜面を登って行く。20~30mも登ると緩やかになり疎林の中を心地よく登って行く。登り切ったところで尾根は左の折れ、北側の谷に植林を見ながら登ることになる。植林地との境に続いていたネットは用をなしたのか地面に落ちている。

 緩く右に弧を描木ながら細い支尾根を進んで行くと、オバナ谷へと下って行く支尾根に着く。紛らわしいので枯れ枝を少し積んでおいたが、ここは左へ進む。

緩やかになると疎林の中を心地よく 植林地との境に続いていたネットは
地面に落ちている

 前方にレスキューポイント柱が見えてきて、少し登ったピークがダンノ分岐で佐々里峠からの尾根に出合う。ピークの中央に立っていた標識は朽ちて地面に落ちている。

 ここのレスキューポイント柱はピークの中央ではなくダンノ峠への下り際に立っているので、ハイカーを佐々里峠からダンノ峠へ導いているようにも思われるが、詳細はまだ分からない。またピーク中央から見えにくく、このピークは3分岐しているので、立派な標識が必要になるだろう。

少し登ったピークがダンノ分岐 ダンノ分岐のレスキューポイント柱

 休むことなく品谷山へ向かう。細いが緩やかな雑木の尾根が続き心地よい。尾根の白やピンクのヤマボウシは散りかけているが、見下ろすような谷間にはまだきれいに咲いている。

 何度か小ピークがあるが疲れるようなピークはない。P866は登らず右手の斜面を巻いて行く。風化木が剃り立つピークに出るが、この風化木はよく耐えていて風化しない。

ヤマボウシは散りかけている この風化木はよく耐えていて風化しない

 尾根にブナの木が現れてくると、尾根歩きも一段と心地よくなる。最初は細い木が多く、段々と太い木を見るようになるが、風雨で倒れ少し数が減ってきたようにも見える。佐々里峠から品谷山への尾根は雑木が綺麗で飽きない歩きが続く。

尾根にブナの木が現れてくると 雑木が綺麗で飽きない歩きが続く

 一旦鞍部へ下り、再び登って行くと山頂は近い。尾根に杉の低木が増えてきて、それを抜けると△品谷山に着く。11時35分なので予定より早く着いたようだ。

 山頂は見晴らしが悪いが、雨の気配がないのでここで昼食とする。15分の昼食休憩も終わり腰を上げるが、今日は早いバスで帰るので廃村八丁へ向かわず、佐々里峠へ向かう、11時50分である。

 佐々里峠までは標高差100m、ゆっくりと下って行くのが良い。何度も歩いている尾根だが雑木が続き木々が新鮮に見え心地よく歩くことができる。

山頂で昼食とする 佐々里峠までは
雑木の心地よい尾根が続く

 12時10分のダンノ分岐に着く、先を歩く道子が急いでいたのか、哲郎も撮る写真が少なかったからか早く着く。ここから佐々里峠へは左手の尾根をとり、イワカガミが群生する急坂をくだる。

 すぐに穏やかな細い尾根に変わり、尾根は北へ向きオバナ谷に沿って続いている。オバナ谷から離れる頃、左の木々の間から佐々里へ下って行く車道が見えてくる。京都府無線中継所の建物が見えてくると佐々里峠は近い。

佐々里峠へは左手の尾根をとり
イワカガミが群生する急坂をくだる
京都府無線中継所の建物が見えてくると
佐々里峠は近い

 最後は少し下って佐々里峠の舗装道に降り立つ。12時40分、14時20分のバスには十分な時間である。さすがに今日は小野村割岳や芦生方面の登山者はいなく駐車スペースは空である。

 ここでレスキューポイントは「DN-1」となっているので、ダンノ峠コースは予想通り佐々里峠からダンノ分岐で東の支尾根をとりダンノ峠へ下っている。

佐々里峠に降り立つ レスキューポイントの案内板

 まだまだ日が射しているので道子は傘を取り出し広河原へと舗装道を下って行く。途中車1台と自転車1台が追い抜いて行く。広河原が近づいた崖の傍で軽トラを見る。「こんなところに止めるのはOさん?」と思っていると、丁度Oさんがロープで崖を登ってくる。

 崖下でフキを収穫し、後日やって来るお客さんに佃煮のお土産とするそうだが、「何もこんな危険な所で取らなくてもいいのに!」と2人。

 13時25分に広河原に着く。バスまで時間があるのでオバナ谷で熱気を取り着替えと後始末をする。スパッツを取ると小さなヒルが2匹いたが、ヒル避けで動け無かったようだ。

ミゾホオヅキ 広河原美山線、まだ大型車は通行止め

 庄兵衛さんに寄り「今日は蒸し暑かった!」とビールを飲み始める哲郎、おかみさんと話が進む道子。そんな時に雨が降りだしてくる、予報通りである。「あっ、こんな時間!」と、大降りにならないうちにバス停へ向かう。

 バスが発車すると打ち付けるような雨が降りだす、これも予報通りだった。今日は一日中急ぎ足の山行き、疲れた2人はすぐに瞼を閉じることになる。








主が声を出すと、
水のざわめきが天に起こる。
主は地の果てから雲を上らせ、
雨のためにいなずまを造り、
その倉から風を出される。


エレミヤ書 【10-13】
ナツツバキ