小野村割岳 2018.05.26
(河原谷東尾根~P951~ホラノ谷)


 
雑木の綺麗な尾根を心地よく歩く
河原谷東尾根


2018.05.26 (土) 晴れ   哲郎単独

行き:出町柳バス停 7:50 - 能見口
帰り:広河原 17:22 - 北大路駅前


コース:
・能見口バス停~能見集落~コウンド谷口~河原谷口~林道200m先支尾根取付き~河原谷口からの支尾根合流~P856~コウンド谷下降点~P951下古道~天狗峠分岐~△小野村割岳~P911~南尾根分岐~トチノキの鞍部~赤崎中尾根分岐~首つり尾根~ホラノ谷出合~ネジリキ谷出合~桃の木小屋~広河原バス停

注意:
・河原谷東尾根~P951~小野村割岳に道はありません。初心者だけで出かけないようお願いします







 コウンド谷から小野村割岳へ出かける。道子は風邪をひいたと、哲郎一人で出かけることになる。

 出町駅前バス停広河原行きに並んでいると、朽木学校行きのバスがやって来て皆さん乗り始める。その時哲郎の前でニコニコしているご婦人、すっかり忘れている哲郎は???、ご主人が「烏谷山でお会いしました!」と・・・、そうそう数年前、満開のシロヤシオを満喫し、YNちゃんやIkomochiさんと山頂で偶然出会った時、2週連続でお会いしたご夫婦で、やっと思い出した哲郎、「すいません!」。

 比良行き、広河原行きとも臨時便が出るがいずれもたくさんの立客を乗せて出発する。経費を抑えているのか、人員が足りないのか?、遠地行きのバスなので京都バスさん何とかならないのでしょうか?。

 花背峠で山友会のメンバーがどっと降り、残りはほとんどが学生さん、廃村八丁へでも行くのだろう。能見口で降り、「準備はコウンド谷の入り口でしよう!」とすぐに歩き始める。今日の京都地方は32℃の予報だが、まだ涼しくニガナの花が続く川沿いの道を心地よく歩く。

バス停から橋を渡り能見集落へ 道にニガナの群生が続く

 道端の花を観察しながら能見集落を抜け、約30分でコウンド谷口に着く。ここで準備しようと足元を見ると左右の足に3匹のヒルを見る。花観察で着いたのだろうか?、すぐにヒル避けを噴霧し退治する。ズボンや靴下をチェックし「大丈夫だ!」と一安心。

 でも「今日は谷筋は止めよう!」とコウンド谷の定点観察を止め、もう1本東の河原谷へ向かい、河原谷東尾根からP951へ向かうことにする。

川沿いの能見集落を抜けていく ジキタリスが咲き始めている

 数分歩いて河原谷口に着く。標識によるとこの谷は正式には「高橋谷」なのだろう。下草が茂る林道、ここでスパッツを付け十分虫よけを噴霧して、早速河原谷の林道へ進入する。

数分歩いて河原谷口に着く 下草が茂る林道へ進入する

 河原谷林道を200mも進むと右手の谷筋の先に細い支尾根を見る。河原谷口から支尾根に取りつけないので、ここから登ることにしている。

 以前取付きでヒルを見たので急いで登るとズルズルと滑ってしまう。数mも登るとヒルの心配もなくなり、ゆっくりと登り始める。細い急な支尾根、最初は木を掴んで登って行く。

河原谷林道を200mも進むと
細い支尾根を見る
最初は木を掴んで登って行く

 50mも登ると細いブナの木が現れてきて、勾配も心持緩やかになり、心地よく登ることができる。でも今日は暑い日、汗をかいてしまい、飲水休憩をとることになる。

 そのうち河原谷口からの支尾根(河原谷東尾根)が見えてきて、今日は右手の低い方から取付いて見る。河原谷東尾根に乗るとP856までは緩やかに登ることになり「やれやれ」と北へ進んで行く。細い尾根だが北山らしい落ち着いた雑木が続き心地よい。

細いブナの木が現れてきて、心地よく 河原谷東尾根に乗ると
P856までは緩やかに登る

 少し登って支尾根分岐に着くが、ここはまだ標高740m、久多からの尾根はまだ遠くに見えるので、P856はまだまだである。ここから右手に植林を見るようになるが、北山杉のような密な植林地ではなく、また尾根の右下に広がっているので余り気にならない。

少し登って支尾根分岐に着くが
P856はまだまだである
久多からの尾根は
まだ遠くに見えるので

 最後は少し登ってP856に着く。11時40分、河原谷口から70分、前回より10分早く着いたが、ほぼ予定通りでである。ここには小さな標識もあり下山時の目印としてはありがたい。小休止後北西の尾根をとりP951へ向かう。

 ピークからは緩やかに下って行く行く尾根は、疎林が続きここも北山らしい尾根が良い。小さなアップダウンはあるが余り苦にならない。コウンド谷東尾根分岐を過ぎると少し登り始め尾根が広がってくる。

P856に着く 標識は下山時にはありがたい

 右手に植林を見て尾根が狭くなってくると、コウンド谷下山口に着く。12時05分、お昼だがこのまま歩くことにする。

 尾根は細くなりP951へ向かって登り始める。標高差40mも登ると前方が開けP951のある、緩やかに広がった植林地に出合う。ここから左にとればワサ谷の林道へ降りることもできる。今日はP951へ向かわず、P951の登山道の少し下にあり登山道に沿った古道を進むことにする。この古道はコウンド谷道から続いている道である。

コウンド谷下山口に着く P951の登山道の少し下にあり
登山道に沿った古道を進む

 植林地の中を進んで行くと、大きな倒木が横たわる天狗峠分岐に着く。ここは丁度P951を下った所である。「昼食は小野村割岳で」と尾根を歩き始めると数人の登山者に出会う。「久多峠に車を置いています!」と言うことなので下ノ町から登ってきて、ここから天狗峠方面へ向かいP927からフカンド山経由で峠に戻るようである。きっとダブルデポだろうと哲郎。

 尾根が北西から南西へ曲がるところで北の鞍部へ下って行くのだが、ここでも2人組に出会う。「どこからですか?」と聞かれて困る哲郎、「名もなき尾根からやって来ました!」と答えると、2人は笑いながら通り過ぎていく。

古道の先は天狗峠分岐の倒木 板取の台杉

 今日は時間に余裕があるので、途中で出合った脇道を覗いてみる。そうこうしていると結局遅れてしまい、小野村割岳、12時55分着となる。「遅れてしまった!」と言いつつ、一応足元のヒルチェックを済まし昼食とする。

 目の前には新しい標識が立っていて「OM-18」とある(OMとは小野村割岳の事だろう)。これが佐々里峠方面へ続いているのであろう。その下に「寄贈:京都洛北ライオンズクラブ」「左京消防団・広河原分団」とある。小野村割岳が国定公園に指定されたので立てられたのであろう。

△小野村割岳で昼食 目の前には新しい標識が立っていて

 15分の昼食も終わり「今日は時間に余裕があるので佐々里峠から広河原へ下ろう!」と佐々里峠方面へ歩き始めると、目の前に真っ赤なガムテープのマークを見る。これが点々と続いていて、余りにも目立ちすぎるので清掃しながら歩くことにする。

 粘性の強いガムテープ、これがまたしつこく木に巻きつけられているので、取り除くのに時間がかかってしまう。次から次へと続くガムテープ、もううんざりの哲郎、綺麗な景色を見る余裕もない。やっとP911に着き小休止するが「佐々里峠へ向かうとバスには間に合うが、ビールの時間がない!」と途中の支尾根からショートカットとする。

小野村割岳の尾根は
哲郎のお気に入りだが
P911に着き小休止

 南尾根分岐に着く。南尾根から下っても良いがガムテープが続いているので佐々里方面へ向かってみる。ここの鞍部のコバイケイソウ、今年はたくさんの花茎を見て「今年はたくさん咲くだろう!」と。

 再び尾根に乗り西へ向かうが赤いガムテープは続く。「こんなところ、誰も迷わないのに!」というところにもテープが続くので、山に慣れていないグループが付けたのであろう。最近他の山でも5~10m間隔で続くテープを良く見かけるが、テープが無ければ登れないようなグループは、もう少し登山能力が上がるまで、そんな山には登らないでほしいものである。

 国定公園の比良山系にもたくさんのテープを見る。山に自信のない人はテープ登山を止めGPS登山に移行してほしい。我々のグループでGPSを使う人は少ない。「GPSを使うと迷わないので面白くない!」「迷ったところで地形図を見たりして、いろいろと思案するのが楽しいのだ」と哲郎。

南尾根分岐のコバイケイソウ ヤマボウシの実も膨らんできて

 エイリアンの木を過ぎ、いくつかのサエ谷への下降点を過ぎるとトチノキの鞍部に下って行く。鞍部からのチョットした登り、清掃につかれた哲郎にはキツイ。赤崎中尾根の分岐に着き小休止。ここの標識で「OM-9」なので標識は灰野道にもつけられていて、「OM-1」が佐々里峠のようである。

 何故かここから赤いガムテープが見当たらないので、すぐ先の支尾根を下りホラノ谷へ降りることにする。この支尾根はヤブの細い急な支尾根なのでお勧めできないが、急ぐ時は良く利用している。

 急斜面を急いで下って行く(急ぐ必要はないがゆっくりビールを飲みたいだけだ)。ヤブなので歩けるところを探すことになるが、何度も利用しているので速く下ることができる。標高700m付近から植林が見えてくると「あともう少し!」と安心する。

トチノキの鞍部 赤崎中尾根の分岐の雷杉

 ホラノ谷林道に降り立ちヒルをチェック「OK!」と広河原へと歩き始める。ネジリキ谷に出合うと倒木が林道を塞いでいる。これを抜けると満開のクリンソウが続く。河原のクリンソウも少しは増えてきているのだろうが、以前のような大群生は見られない。桃木谷に出合うと広河原バス停は近い。

 丁度16時、「バスまでビール2本は飲める!」と庄兵衛さんへ飛び込む。おかみさんの話だと、「最近小野村割岳へ消防団が入って標識を立てた!」ということなので、ひょっとしたら、あの赤いガムテープは消防団が迷わないようにつけたのかも知れない。でも地元の消防団なのだが???。

 いずれにせよ、この一帯は国定公園に指定されたので「テープ登山は止めましょう!」と哲郎。







クリンソウ・白 クリンソウ・赤
コケイラン アカモノ
ギンリョウソウ ホオノキ







主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
哲郎がエイリアンと呼ぶ木