蛇谷ヶ峰(桑ノ橋~須川峠~畑)
2017.07.15


蛇谷ヶ峰から須川峠へ下る雑木の尾根は心地よい


2017.07.15 (土) 晴れ   哲、道

行き:出町駅前バス停 7:45 - 桑ノ橋(京都バス)
帰り:畑バス停 13:54 - JR近江高島14:21 = JR京都駅


コース:
桑ノ橋バス停~バス停北30mにある登山口~望岳所~キノコ研究所~林道の登山口~猪の馬場~雨量計測所~P791~天狗の森~西峰反射板~△蛇谷ヶ峰~P752~P702~須川峠(ボボフダ峠)~林道出合~登山道ゲート~堰堤上~畑バス停








 連日続く猛暑日、梅雨が明けていないのに今日も京都地方は36℃の予報、何処の山に行っても暑そうである。今日は蛇谷ヶ峰へ桑ノ橋から登ることにする。このコースは山頂まで雑木の木陰が続き、ヒルがいないのが良い。

 出町柳からの朽木行きには猛暑にも関わらず長い列ができ、臨時便が出る。でも若い青年が多く、ミーハー山ガールたちはアルプスへ、年配の人は猛暑を避け夏休みなのだろうか。

 桑ノ橋で7名も降りる、珍しい事である。2名+2名は何処に行くのだろうかすぐに消えていくが、青年1人と共にバス停で準備する。彼は登山地図を見ているので、このコースが初めてのようである。バス停北30mのところに登山口があるが、標識が倒れていて分からないのだろうウロウロしているので、入口を教える哲郎。

 2人もユックリの準備が終わり、歩き始める頃にはもう彼の姿は見えない。登山口傍の池には黄色やピンクの蓮の花が咲き、それを見ながら林道を登って行く。

バス停北30mが蛇谷ヶ峰登山口 登山口の池に綺麗な蓮の花

 民家に突き当たると標識に従い右にとる。このコースには立派な標識があるので迷うことはない。道の両側にワラビが群生し、頭上には送電線を見る。送電線から離れると、林道は植林地の中へと入って行く。

 木陰が続くが風がなく汗が噴き出してきて、すぐに飲水休憩となる。植林地の中、林道は100~200mと大きくジグザグに登って行く。

送電線から離れると植林地へ入る 林道は木陰が続くが風がなく汗が

 赤松が増えてくると「ジグザグもあともう少し!」と頑張れる。標高400mを過ぎると林道は緩やかに登って行き、「望岳所」と言うところに着く。右手の植林の切れ目からシラクラの山並みを望み、また小休止する。

 その先少し登ると「キノコ研究所」という建物があり、林道はまだまだ続き斜面を巻いて南へ進んで行く。林道が直角に東へ向いたところが林道からの登山口で、ここから支尾根に取りついて行くのだが標識がなければ分かり難いところである。

キノコ研究所 林道からの登山口

 尾根を登って行く。少し北へ進み支尾根に出合うと直角に右に折れ、その尾根を登り始める。まだまだ緩やかな雑木道、心地よく登っていると太い電柱に出合う、雨量観測の通信用なのだろうか、「こんなところに?」と思ってしまう。登り切った「猪ノ馬場」という標識で左にとる。

太い電柱に出合う 「猪ノ馬場」という標識で左にとる

 雑木の心地よい登山道を登って行くと、次の支尾根に乗る。このコースは何度も支尾根を乗り変えることになり、登りの場合は東へ登って行けば迷うことはないが、下りの場合は注意が必要である。

 雨量観測小屋だったか、登山道の横に建物を見る。「前方に2人組!」と道子、バスで一緒に降りた若者たちで、10分も早く出発したはずだが、取付きで迷ったのだろうか、クネクネした尾根に戸惑っているのだろうか?。

雑木の心地よい登山道を登って行くと 登山道の横に建物を見る

 急勾配を頑張って登ると緩やかな尾根、また急勾配があってとこれを繰り返し登って行く。小ピークから西峰の反射板が少しだけ見えてくると、山頂まではもう少しだ。少し登ってシャクナゲが茂る「天狗の森」に着く。

 西峰へ登り始めると、足元に「リンゴが!」と道子、もうオオウラジロノキの実が落ちているが、「チョットは早いな~」と哲郎。2~3分登って西峰の反射板に着く。南方に見える釣瓶岳や武奈ケ岳には雲がかかっている。

シャクナゲが茂る「天狗の森」に着く 西峰の反射板に着く

 前方に山頂を見ながらハナヒリノキが茂る尾根を少し下って、山頂への最後の登りが始まる。最後はさすがにシンドイと足元を見ながら登ることになる。この暑さの中でも山頂には約10人、蛇谷ヶ峰が人気の山だと分かる。

 残念ながら琵琶湖の展望は良くない。この山頂からクッキリ琵琶湖を眺めた記憶があまりないのは、そうゆう時期にしか登っていないからかも知れない。11時30分、予定通りだと、ここで昼食とする。

前方に山頂を見ながら
ハナヒリが茂る尾根を少し下って
蛇谷ヶ峰山頂

 25分と我々にとっては長い昼食休憩、「長居をしていると1時台のバスに間に合わない!」と、畑に向け下山を開始する。須川峠(ボボフダ峠)までは約40分、雑木の綺麗な尾根が続く。

 約300m南へ下った小ピークから東へ標高差80mの急坂を下ると、再び緩やかな尾根を南へと続く。足元の野草は少なく、ハナヒリノキとイワカガミが目立つ。今日は何やらイワカガミが増えたようにも見える。

 滝谷への支尾根分岐付近には木が倒れていて、踏み跡が変わっている。P702に登り始めて、やっと気が付く。そのP702では男性が1人が腰を下し休憩中で、「これからです」と言っていたが、「これから山頂への登りがあるのに!」と道子。周囲は植林地に変わり、一下りして須川峠(ボボフダ峠)に着く。12時30分、山頂から35分である。

尾根にイワカガミが目立つ 一下りして須川峠(ボボフダ峠)に着く

 峠を左にとり畑バス停へと下って行く。峠からバス停までは約60分、寄り道しないように下って行く。最初は支尾根の溝状の道をジグザグに下って行く。10分も下ると谷の音が聞こえてきて、そのうち谷に沿うようになり最初の谷合流点に着く。

 登山道は左俣を渡って行くのだが、渡渉地点が大水で浸食され危険となっていた。対岸の崖に濃い踏み跡ができているので皆さんここを渡ってきているようである。でも安全の為2人はここを渡らず谷合流点まで下り、右の斜面を登り登山道と合流する。

 次の谷合流点では右寄りに下って行き、ここは難なく左俣を渡る。いずれの渡渉ポイントは対岸に踏み跡があるので分かる。道なりに下って行くと谷に出合い、最後の渡渉を済ませ谷沿いを下って行く。

最初の渡渉は谷合流点の斜面を登る 最後の渡渉を済ませ谷沿いを下って行く

 堰堤が見えてくると左岸の踏み跡を辿り、これを超えると3分で林道に降り立つ。13時05分なので13時54分発のバスには十分間に合う。林道で木陰を探し飲水休憩していると、目の前のフェンスに掲示板を見る。

 どうやらこのゲートが登山道のゲートらしく、今まで草ぼうぼうで分からなかったが、この掲示板で確信する。バスまで少し余裕があるので、今日はこのゲートから進入し登山道を歩くことにする。

林道に降り立つ 今日はこのゲートから進入し

 小さな谷沿いには踏み跡が続き難なく歩くことができる。そのうち中洲のようなところに出て踏み跡は消える。中央の木に赤いテープを見るが役に立たない。谷の右か左か・・・、周りはヤブでコースが分からないので谷に沿って歩いてみる。ヤブを掻き分け進んで行くと堰堤の上に出る。

 堰堤の左右どちらにも進めず「バスが!」と焦ってしまう。堰堤から前方を見ると左岸は深いヤブが続いていて、右岸は畑があるのだろう草が刈ってある。右岸を進むことが分かったが川岸まで登れないので、谷を引き返し登れる所を探す。

 右岸の藪の中をチョット登ると前方が開け畑を見る。正規の道は分からなかったが、バスに間に合うだろうと安心する。道のようなところを適当に下って行くと道はシッカリしてきて谷を渡る。道子は着替えのため急いでバス停へ急ぐが、哲郎はミゾソバやヤブカンゾウの花を楽しみながら下って行く。

草ぼうぼうでも道はシッカリしている 中洲のようなところに出て踏み跡は消える
堰堤から左岸右岸の様子を伺う 道はシッカリしてきて谷を渡る

 13時30分、予定の時刻にバス停に着き「やれやれ」。バス停では一人の登山者がバスを待っている。彼は靴を脱いではいるが涼しげに座っている。汗だくの2人はトイレに入り下着まで着替えることにする。

 やって来たバス、いつものように「クーラーがきいて気持ちいい!」と。バスは田園地帯を右に左にと集落を回って行くので時間がかかるが、その田園の向こうに雄大な蛇谷ヶ峰を見る。








主が声を出すと、
水のざわめきが天に起こる。
主は地の果てから雲を上らせ、
雨のためにいなずまを造り、
その倉から風を出される。


エレミヤ書 【10-13】
オオバノトンボソウ