魚谷山(小梅林道~△~細ヶ谷~奥貴船橋)//北山
2017.05.27


 
新緑の細ヶ谷を楽しむ


2017.05.27 (土) 晴れ   哲、道

行き:北大路駅前 8:40 - 岩屋橋(もくもく号)
帰り:叡電貴船口 15:31 = 出町柳駅
コース:
・岩屋橋バス停~祖父谷林道~小梅谷林道~魚谷峠~△魚谷山~柳谷峠~細ヶ谷~アズキ坂豆谷分岐~目の前の林道~林道途中から古道の踏み跡~滝谷峠~滝谷~奥貴船橋~貴船~叡電貴船口







 「今日は周山から井戸へ向かい城丹国境尾根へ裏から取付いて見よう!」と、周山からの京北ふるさとバスの時刻表を確認していると、「エッ!、アカン!」と哲郎。2017.04.01に改正され土曜日の便がなくなっている。井戸方面へは平日か日曜日だけとなり、また日曜日の帰りの便も減便され早くなっている。詳しく見ると朝小塩へ向かう便はすべてなくなっていて、小塩から廃村八丁や鴨瀬谷山へは行くことができなくなり、また小塩からの帰りの便もなくなっている。

 過疎化が進み利用者が減って来たのだろうが、バスが無ければ高齢者のドライバーは減らないだろう。平日は地域住民中心、土日は登山者やハイカーも考慮してダイヤを組んでほしいものである。バスがなくなると京北トレイルを歩く人もなくなるであろう。

 城丹国境尾根は諦め、比良のフデリンドウやシライトソウも気になるが、今日は北山の魚谷山へ出かけることにする。もくもく号に乗るため北大路駅前バス停へ向かうと、もう数人のハイカーが待っている。もくもく号がやって来る頃には40人程度と、今日も雲が畑方面は賑わっている。

 幸いに2人はももくもく号に乗れ、長時間代行タクシーを待つこともなく岩屋橋に着く。バス停にはすでに車でやって来たたくさんの人がいて、今日は足谷グループだろうか「コケ観察会」があるということである。準備も終わり、今日は祖父谷林道を歩き小梅谷林道分岐に向かう。

洛雲荘の横から祖父谷林道を歩く 祖父谷林道を小梅谷林道分岐に向かう

 祖父谷林道は梅雨になるとアブ等たくさんの虫が群がって来て、安心して歩けないが、今日はサラリとした天気で虫はやって来ない。山裾にはクリンソウが咲いているが、ウリノキの花はこれからのようだ。少しずつダラダラと登ってきて、小梅谷林道の橋が見えてくるとバス停から標高差140m登ったことになる。

 右に取り橋を渡ると小梅谷の林道が続く。この林道は真っすぐ東に伸びているのでキツイ勾配が続く。山裾の野草を観察しながら登って行くが、今日は涼しいのか汗をあまりかかない、「16℃や!」と道子。

クリンソウ ウリノキの蕾
小梅谷林道の橋が見えてくると 右に取り橋を渡ると小梅谷の林道が続く

 標高630mまで登ると林道分岐に出合うが、ここは真っすぐ進んで行く。林道はすぐに左に折れ斜面を巻いて登って行くので、最後の水場だと傍の谷で手や顔を洗う。道の崖は崩れ始めていて道は細くなっていくが、植林地の大きな作業が無ければ補修されないだろう。

 谷で右に折り返し登って行くと右手が開け、遠くに三頭(みつづこ)山や地蔵山を望むことができる。右下に伐採地を見ながら右へカーブして登って行くと惣谷林道に出合うのだが、「斜面から上の尾根へ行けそうだ!」と道子、今日はこの斜面を尾根まで登ってみることにする。。

モリアオガエルの卵 右から三頭山から地蔵山

 すぐにたどり着いた尾根は「まほら谷」からの尾根だが、右手すぐ下に魚谷峠が見え「ショートカットや!」と喜ぶ2人、と言ってもたいした距離ではないが。尾根を歩くこともなく魚谷峠に降り立った2人はすぐに魚谷山へと登って行く。

崩れた斜面を登ってみる 魚谷峠へ降り立つ

 標高差約50m、15分登って△魚谷(いおたに)山に着く。お昼前だがここで昼食とする。哲郎が着替えていると男性1人やって着て山頂をウロウロしているので「この三角点見たかったのとちゃう!」と道子、慌ててザックを移動する哲郎だが、彼はそれを見ることもなく柳谷峠へと消えていく。

 昼食も終わり我々も柳谷峠へと、いつものように右手の尾根を回って綺麗な新緑を楽しみながら下って行く。

魚谷山で昼食 新緑を楽しみながら柳谷峠へ

 柳谷峠から今日は久し振りだと細ヶ谷を下ってみる。「大雨で消えたクリンソウはどうなっているのだろうか?」と。細い谷だがすぐに水が流れ始め少々歩きにくいが、谷の状態はあまり変わってはいない。下って行くと雑木も増え新緑を楽しみながら下って行く。

 クリンソウは以前のような「いっぱい!」と言うほどでもないが、群生の株もあり後1~2年で回復するだろう。今西錦司レリーフで小休止、おばさん山歩き隊が三角点を見たということなのでこれを探す。レリーフの上にあり「こんなところに一等三角点ははい!」と哲郎。丁度登山道を登ってくる2人組、我々が三角点にいるので、「それは、ここの人(レリーフの関係者)が持ってきたのとちゃうか~!」と下から声がかかる。

新緑の細ヶ谷を楽しむ 今西錦司先生のレリーフで小休止

 レリーフを過ぎると直谷(すぐたに)道とアズキ坂の分岐に着く。今日は直谷へ向かわず左の新しい林道を進む。谷筋へ下った豆谷への分岐に着き、目の前のクリンソウを見ながら小休止する。哲郎は地形図を取り出し、目の前の尾根筋から滝谷峠を目指したいからである。

直谷(すぐたに)道分岐を真っすぐ 林道を下り豆谷分岐へ

 目の前に登って行く林道が見えるので、とりあえずこれを登ってみる。林道は右に折れ滝谷へ近づいたところで終わっている。ここから植林地を登って行っても良いが、引き返して途中で見つけた細い踏み跡を登ってみることにする。

目の前に登って行く林道が見えるので 古道の入口

 踏み跡を登って行くと古道が現れてきて、すぐに雑木が広がる緩やかな谷間のようなところに出て古道は消える。ここに古道の跡か溝があり、この溝に沿って登って行くと尾根は広がり溝は消える。ここは以前滝谷から登って来たことがあり、ここから斜面をまいで行くと古道が現れてきてこれを進む。

林道から古道と思われる踏み跡へ 雑木が広がる緩やかな谷間に
溝に沿って登って行くと 斜面をまいで行くと古道が現れてきて

 古道が消えても斜面を巻いて行くと谷筋に出合い、チョットした谷へ降りるとすぐ目の前に登って行く踏み跡を見る。これをとるとすぐに滝谷を登って来た道に出合い滝谷峠に着く。この古道のコースは綺麗な雑木の中を通り楽なので、細ヶ谷から滝谷峠へはお勧めのコースです。この古道は細ヶ谷からアズキ坂、滝谷峠へと続いていたようである。

チョットした谷へ降りると 目の前に登って行く踏み跡を見る

 滝谷峠から、これまた久し振りだと滝谷を奥貴船橋へ下ってみる。以前の記憶はほとんどなく、ダラダラと植林地を下って行くコースは楽しみがない。滝横まで降りてくると、この付近からは記憶に残っている。谷沿いの道が崩れ細くなったロープ場をユックリ通って行き、谷へ降りたち谷を渡る。

滝谷峠から奥貴船橋へ 滝横を注意して下る

 谷を渡ると道はシッカリしてきてすぐに広くなり、貴船川に沿うようになると谷間は明るくなる。途中で谷に降り用具を洗い収納する。後はテクテクと貴船へ向かう。奥宮を過ぎると観光客が途切れることはなく、川床も準備され涼しそう。

 貴船のバス停で長い列に並ぶが、バスに乗ろうとすると後ろの道子が「ヒル!」と叫ぶ。哲郎の背中のヒルが取れずシャツも血で染まり、2人はバスを諦め叡電貴船口まで歩くことにする。

谷を渡ると道はシッカリしてきて 観光客で賑わう貴船

 「ヒル、何処でついたのやろ?」「ザックを降ろした奥貴船橋・・・」と、考えながら歩く哲郎。「今年のヒル第1号や!」と残念がる哲郎である。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
クルマムグラ