金山谷北方尾根(イクワタ峠~栗木田谷)//奥比良
2017.10.09


 
雑木の金山谷北方尾根を楽しむが
標高800mから下は植林に変わる


2017.10.09  (月・祝)  曇り   哲、道

行き:出町柳駅前バス停7:45- 朽木栃生
帰り:黒谷15:23 - JR近江高島16:20 = JR京都駅
コース:
・朽木栃生バス停~コメカイ道分岐~ササ峠分岐~イクワタ峠~▲釣瓶岳~イクワタ峠~標高990小ピーク~(金山谷北方尾根)~炭焼窯跡~林道終点(栗木田谷・金山谷分岐)~八池谷の林道出合~ゲート~黒谷集落~黒谷バス停

注意:
・金山谷北方尾根(イクワタ峠~栗木田谷)に道はありません、初心者だけで出かけないようお願いします。降り立った栗木田谷の林道終点から黒谷バス停までは3Km弱あり、一部歩きにくいので時間配分に注意して下さい。









 先週、キムケン&ユッキーさんが釣瓶岳から地蔵峠方面へ向かわれる時、イクワタ峠過ぎの小ピークに乗ってしまい、道をロストされ引き返すことになってしまったそうな。レポから地形図で場所を特定すると、その小ピークから東へ栗木田谷へ下る尾根には破線が記載されいるので、「古道探索だ!」と出かけることにする。

 支尾根の探索は下から登って行く方が安全で分かりやすいのだが、「その支尾根を登ってから釣瓶岳へ登るのはツライ!」と、朽木栃生から釣瓶岳に登りイクワタ峠から栗木田谷へ下ることにする。行程表を作成し、最後は黒谷バス停13時55分のバスで帰ることにする。

 出町柳駅前バス停、朽木行きには長い列ができるが、臨時便は1台で、満員のバス2台で出発する。朝早く起きたのでウトウトしていると、宝ヶ池付近でバスは停まる。車両故障だそうで代車へ移動することになる。一応座っている人を優先で移動してくれるが、こんな時は決まって満足のいかない席に変わる。

 坊村でほとんどの乗客は降りるが、ICカードの人は運転手がイチイチ手入力することになり、これまた時間がかかってしまう。朽木栃生には15分遅れで到着し、行程表通りの進行は諦めることになる。もうヒルの出現はないかも知れないが、シダの中も歩くので防虫処理をして出発する。

15分遅れで朽木栃生バス停 哲郎が金平糖という
ミゾソバが綺麗

 バス停を少し戻った登山口から登り始めるが、少しでも時間を取り戻そうと、いつもより速足で登り始める。最後の民家を過ぎると谷沿いの細い地道に変わり、植林地をジグザグに登り始めるが、10月にしては蒸し暑い天候ですぐに汗をかいてしまう。

最後の民家を過ぎると
谷沿いの細い地道に変わり
植林地をジグザグに登り始め

 飲水休憩していると、トレランの男性が追い越していく。すぐに消えていく彼を見て、「軽装備は楽でいいね~」と道子。やっとコメカイ道分岐に着くが、まだまだ植林地の登りは続く。

 雑木が増えてきて尾根の南側を巻くようになる、やっと緩やかになり周囲の景色も目にとまるようになる。ササ峠分岐に着き、小休止後すぐに南の支尾根を登り始める。

やっとコメカイ道分岐に着くが ササ峠分岐に着き
南の支尾根を登り始める

 雑木の綺麗な尾根だが、紅葉はまだまだこれからのようだ。尾根から北に見える蛇谷ヶ峰山頂付近は、ガスっているが今後の天候は問題なさそうである。10時55分、ササ峠分岐から25分でイクワタ峠北ピークに着き小休止、今日下る金山谷北方尾根を見てから予定通り釣瓶岳へ向かう。

尾根から北に見える
蛇谷ヶ峰山頂付近はガスっているが
イクワタ峠北ピークに着き

 しばらく心地よい尾根道が続くが峠を過ぎると少しずつ登り始める。何度も歩いている道だが、前方に見えるピークは山頂ではなく、「山頂はまだか!」と言うことになる。コケの急斜面を登って行くと、もうキツイところはなくなり、後は雑木を楽しみながら山頂へ向かう。

 雑木は黄葉が始まりかけたところ、楽しみもあともう少し時間がかかる。11時30分、釣瓶岳山頂に着き昼食とする。予定より10分の遅れである。山頂まで武奈ケ岳方面からやって来た人を含め、今日は6名と今までになくたくさんの人に出会ったことになる。

峠を過ぎると少しずつ登り始める 釣瓶岳山頂に着き昼食とする

 15分の昼食休憩も終わりイクワタ峠へと出発する。峠までは下りなので、色付き始めた木々や足元の野草を見ながらの歩きとなり、尾根を楽しみながら峠へ向かう。12時10分にイクワタ峠に戻ってくる。イクワタ峠から釣瓶岳まで、登りは30分、下りは25分と余り変わらなかったようだ。

色付き始めた木々や 尾根を楽しみながら峠へ向かう

 峠から金山谷北方尾根の頭となる標高900m弱の小ピークへ向かう。最初は北東へ向かう尾根はすぐに東に下り始める。小ピーク手前の鞍部から少し登り小ピークに立つ。登山道は小ピークに続いているようにも見えるので間違いやすいのだろう。

 2人でこれから下る尾根の様子を伺っていると、後ろの登山道からこちらを見ているカップルを見る。彼らは我々が迷っているのを心配しているのかと思い、「こちらは登山道ではないですよ!」と哲郎。

イクワタ峠から尾根を下る 登山道に咲くリンドウ
小ピーク手前の鞍部 道子が待つ小ピークへ
登山道は小ピーク手前で北へ

 それではと、支尾根を下り始める。地形図に破線で記載されている古道跡はハッキリしない。雑木の中、心地よく下って行くと、時々古道らしき跡を見て一安心する。

それではと、支尾根を下り始める 時々古道らしき跡を見て一安心する

 緩やかな雑木の尾根を心地よく下って行くと、残念なことに標高800m付近で溝状の古道跡を見ると植林に変わる。植林地では古道が消えやすいので注意して歩くことになる。

 地形図の古道は標高770m付近から東へ向く支尾根を下っているので、その支尾根を探しながら下って行く。そのうち目の前の斜面が急に下って行くので「ここは方向が違う!」と言うことになる。左手に支尾根を見てそれに乗り、深い溝状の道(古道跡)を見て「ここを下るようだ!」と、古道跡に沿って支尾根を下って行く。

標高800m付近で植林に変わる 深い溝状の道(古道跡)を見て

 地形図では標高700m付近で古道は南へ進路を変えている。「尾根から外れていくので、このポイントは難しいな~!」と思っていた哲郎、足元はシダで覆われグチャグチャ。でも古道跡を見つけては、それに沿って下って行くと自然に地形図の破線を辿っているようだ。

 標高670mの進路変更ポイントも難なくクリアー、新しい支尾根に乗って下っているようだ。古道跡はだんだんシッカリしてきたので、もう心配することはないだろう。

足元はシダで覆われグチャグチャだが 標高670mの進路変更ポイントも
難なくクリアー

 古道を快適に下って行くと標高640mで炭焼窯跡をを見て、その先に白い看板、「造林公社」の看板を見る。

標高640mで炭焼窯跡をを見て 「造林公社」の看板を見る

 いつの間にか周囲は雑木に変わり心地よく下って行が、その溝状の道に木片や枝が埋まり歩きにくくなりなり、溝に沿って歩くことになる。後はダラダラ下って行き、谷の音が大きくなってくると前方が明るくなり谷が見えてきて、林道終点に降り立つ。

 13時20分、黒谷バス停へ急げば間に合うかもしれないが、予定より遅れているので、13時55分のバスを諦めることにする。「朝のバスの遅れが痛かったな~」と哲郎。

いつの間にか周囲は雑木に変わり 明るくなり林道終点に降り立つ

 ここは栗木田谷と金山谷の分岐点で前方に大きな堰堤を見る。林道がここで終わっているということは、この林道は堰堤を作る時に出来たのかも知れない。

 谷に降り顔を洗う哲郎、小休止後谷沿いの林道を歩き始める。これが林道かと思いきや、林道は山裾にあり、しばらくして広場にでてこれと合流する。もともとここに林道終点があって、降り立った谷分岐地点まで林道が延長されたのかも知れない。

 しばらく栗木田谷の左岸を歩くことになるが、林道は木々や枝に覆われ簡易舗装なのか足が滑って歩きにくい。快適な歩きとはならず時間がかかってしまい、こんな林道が続くのかと思うと嫌になってくる。バスを1本遅らせるのでユックリ歩くことにする。

前方に大きな堰堤を見る 広場にでて山裾の林道と合流する

 右岸に渡り200m進むと左岸に渡り返す。しばらくして林道らしくなりタイヤの跡も見えてきて歩きやすくなる。林道終点から30分は歩いただろう、右下に別の林道が見えてきて、林道は合流する。

 この林道分岐点に標識と黒谷林道の表示があるが、どちらが黒谷林道か分からない。分岐から八池谷に沿って南へ進む林道は八淵の滝へ向かっている。黒谷から金山谷北方尾根へ向かうにはここで右にとる。

右岸に渡り200m進む 左岸に渡り返す
右下に別の林道が見えてきて 林道分岐点の表示

 黒谷の集落が近いのだろうと、目の前の広い河原で休息し服を着替えることにする。哲郎のズボンは汗でずぶ濡れ状態、「もう10月なのに!」と言いつつ下着まで着替える。25分もユックリし、黒谷へ歩き始める。

 林道にはアキノキリンソウが続き、やっと秋を感じる。ゲートを開け通過すると黒谷の集落に入る。庭先に立っていたオヤジさんがやってきて道子に話しかけ、しばらく話し込んでしまう。ここを歩く登山者が珍しいのだろう。

林道ゲートを通過する アキノキリンソウが続く

 14時40分に黒谷バス停に着いたので、林道終点からバス停まで40分歩いたことになる。バスまで時間があるので、バス停前の「カフェテラス・かものしらべ」へ入る。店に入るとチョット洒落た店で、早速「ビールありますか?」と確認する哲郎。

センニンソウがまだ咲いている テラス越しに見える緑を楽しみながら

 テラスの席は先客で埋まっていて残念、ビールで一息入れる哲郎、道子はアイスクリームを食べながら、テラス越しに見える緑を楽しみながら2人はバスを待つ。







山は上がり、谷は沈みました。
あなたが定めたその場所へと。


詩篇 【104-8】
カフェテラス・かものしらべ
に立ち寄る