八ケ峰 (知見登山口~本谷~△~知井坂)//北山
2017.04.29


 
八ケ峰山頂で昼食の準備を始めると西方の山に黒い雷雲を見つけ
昼食はお預けで下山することになる


2017.04.29 (土) 晴れ後雷雨  JOE、小てつ、哲郎、道子



アクセス:
・知見八原・笠谷橋(八ケ峰登山口)まで車利用

コース:
・八ケ峰登山口~本谷沿いの林道を詰める~本谷遡行~標高440mから支尾根に取りつく~五波峠から八ケ峰への尾根~P691~△八ケ峰~知井坂の峠~知井坂を下る~八ケ峰登山口

注意:
・本谷沿いの林道から八ヶ峰の尾根へは道がなく急斜面を登ることになるので、初心者危険コースとなります。京都側から八ヶ峰へは、知井坂または五波峠を利用してください。





 「連休は八ケ峰のイワカガミへ」と小てつさん、JOEさんも誘って4人で出かけることにする。でも天気予報では昼ごろ寒気が降りてきて雷雲が通過するとある。雨模様だと南の方へ変更する予定だったが、朝はいい天気なので予定通り八ケ峰へ向かうことにする。

 美山の安掛交差点で右にとり知見口から左の知見谷川沿いの道をとる。まだ山々には桜が残りそれを楽しみながら谷を詰めて行く。八原の集落の外れにある笠谷橋を渡ると、そこが八ケ峰の登山口で、そこにある駐車スペースに止める。

 準備を終え本谷沿いの林道を東へ歩いて行く。この林道は「八原谷線」とある。直ぐの林道ゲートを通り過ぎ谷沿いの道に咲くニリンソウやヤマエンゴサクを楽しむ。

八ケ峰登山口 直ぐの林道ゲートを通り過ぎ

 土手に咲くハルトラノオを見るがキジムシロがまだのようで見当たらない。ユックリ野草観察をしながら歩きたいのだが、今日は天候が心配なので野草観察はそこそこにして歩くことになる。

 道端に軽トラを見ると、「お~い!」と声がかかる。目の前でオヤジさんがチェーンソウで伐採中、4人は立ち止まり大木が倒れるのを待つ。木は予定通り横に倒れて行き、それを見て我々は歩き始める。今年は野草が遅れているのだろう、目の前の崖に満開のイカリソウを見る。送電線の下を通過すると「林道大鷲谷線」の分岐に着く。

林道や崖に咲く花を楽しみながら 「林道大鷲谷線」の分岐に着く

 今日は谷筋をどこまで歩くか決めていないが、標高440mの谷分岐まで約半分歩いたことになる。林道分岐から5分も歩くと林道は消え作業道を歩くことになるが、道は谷の流れで大きく荒れ分からないので、適当に植林地の中を歩くことになる。

 谷が荒れたことで野草が咲いていた地面が浸食され、野草は随分と少なったようである。谷は植林地の中を大きく蛇行して流れているので、何度も渡渉することになる。

林道分岐から5分も歩くと林道は消え 適当に植林地の中を歩くことになる

 渡渉を繰り返し進んで行き標高400mの谷分岐を右にとる。進むにつれ谷間も狭くなり野草も減ってくるとハシリドコロが目に付く。

 標高440mの谷分岐に着く。この先の谷は倒木で埋まり進行に時間がかかるので、今日の天候では谷を引き返すか目の前の支尾根を登って山頂へ向かうかである。まだイワカガミを見ていない哲郎、今日はここから支尾根を登り五波峠から八ケ峰への稜線へ向かうことにする。

何度も渡渉を繰り返し進んで行き 今日は支尾根を登ることにする

 この支尾根を標高差250m登るのだが、最初は植林の急斜面を登ることになる。登り始めると、すぐに足元にイワカガミを見る。丁度開花が始まったところで、急斜面に咲くイワカガミ、赤、ピンク、白色と目を楽しませてくれる。

 哲郎はイワカガミをカメラにおさめながら登って行くので随分と遅れてしまう。イワカガミは下山予定の知井坂にたくさん咲いているので、この急斜面で無理な体制で撮る必要はないのだが・・・。

 頭上が明るくなってくると稜線は近い。登った小ピークから少し下ると稜線の登山道に出合い、左にとり山頂へ向かう。

イワカガミを楽しみながら
急な支尾根を登って行く
稜線の登山道に出合い

 尾根の木々は芽吹きが始まったばかりで、新緑が眩しいような尾根を期待していた哲郎はチョット残念だが、この芽吹きを楽しみながら山頂へ向かう。尾根のスミレやニシキゴロモも咲き始めたばかりで、今年は雪深かったことが分かる。

 野草観察をしていると、団体さんが追い越していく。ダラダラと標高760mの小ピークに立つと、目の前に山頂が見える。最後は少し下って再び登ることになるが、今度は前方から団体さんが降りてくる。この尾根でこんなに団体さんに出合ったことはなく「何やら忙しないな~!」と言いつつ登って行き八ケ峰の山頂に立つ。

野草観察しながら 八ケ峰の山頂に立つ

 山頂では団体さんが弁当を広げているので、空いているところを探し我々もここで昼食とする、丁度12時00分である。JOEさんはお湯を沸かしながらカップを並べ、いつものように豚汁の準備を始める。

 小てつさんと哲郎は周囲の山々を楽しんでいると、西の空に黒い雲を発見する。「雷雲がやって来ている!」とネットで到達時刻を想定する。「12時50分にやって来る!」とJOEさん、我々は昼食を止め下山することにする。我々がワイワイやっているものだから、団体さんのリーダーさんも昼食中止を告げ、共に山頂を後にすることになる。

 下山は雨が降っても対応できる知井坂とし尾根を西へ下って行く、12時15分である。なだらかな心地よい尾根、ユックリ歩きたいところだが、皆さんスタスタと歩いて行く。知井坂に出合い心地よい道を峠へ向かっていく。

団体さんと共に山頂を後にする 知井坂に出合い心地よい道を峠へ

 峠に着くと団体さんは尾根へと登って行く。きっとお地蔵さんを見に行ったのだろうが、「雷雲が近づいているのに」「それとも林道を下るのやろか?」と哲郎。雷は尾根の方が危険、雨は谷筋が危険、今日は中腹を下る知井坂が安全のようである。

 峠からのイワカガミはまだ咲き始め、4人は登りの支尾根で十分見たので、これらを観察することもなく急いで下って行く。スキー場跡を過ぎ、登山口まであともう少しという頃、ポツポツ降って来たので雨具やザックカバーをつける。

 そのうち雨がきつくなり周囲が暗くなると雷の音が響く。「着いた!」と登山口に着きすぐに車に飛び込むが、横にバスが止まっていて団体さんはツアーのようだ。彼らはどうしたのだろうか、「皆さん雨具を持っているやろか?」と心配する。

知井坂の峠を下って行く 歩きよい知井坂の古道

 取りあえず発車して昼食がとれる場所を探しながら走って行く。バスの待合小屋でと思ったが、狭い道なのでやめる。知見口から美山の本通りに出合い京都方面へ向かう。どこの飲食店も雨宿りの客で埋まっている。安掛の道の駅へ入り昼食場所を探す。どこも車やオートバイで埋まっている。

 トイレで着替えていると雨も上がり周囲は明るくなる。JOEさんがゲートボール横に隣接する東屋のような休憩所を見つけ、4人は「これは良い!」と周囲の山々を眺めながら昼食とする。

笠谷橋を渡って帰る 「これは良い!」と休憩所で昼食

 今日は雨には合ったが、たくさんのイワカガミや野草を楽しむことができ、4人は満足げに京都へ向かう。







ニリンソウ ヤマエンゴサク
イカリソウ ハルトラノオ
ヤマルリソウ ミヤマカタバミ
イワカガミ イワカガミ
ニシキゴロモ アシウテンナンショウ
クリンソウ ハシリドコロ







木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
オオバタネツケバナ