魚の子山(途中越~伊香立峠~新田)//奥比叡
2016.12.17


 
奥比叡の稜線から雪の伊香立峠に降り立つ


2015.12.05 (土) 晴れ   哲、道

行き:国際会館駅前 8:30 - 公民館前(小出石)
帰り:大原 13:40 - JR京都駅
コース:
公民館前バス停~R367~三谷口~標高330m林道口~(谷沿いの林道)~林道終点~谷沿いを歩く~林道出合(標高520m)~奥比叡の稜線~△魚の子山~P531~小出石越~伊香立峠~ゴルフ場~R367~(旧道)~大原バス停

注意:
◆地形図に記されている林道で、R367の三谷口から途中越の中間にある標高330mの林道口から魚の子山直下まで伸びている林道は標高400m付近で行き止まります。地形図は間違っています。林道終点から谷上の植林地の裾を歩くことになります。







 今夜はコンサートへ、ということで「早く帰ろう!」と。こんな時はいつも比叡山なのだが、比叡山をウロウロしていると、結構時間がかかってしまうものだ。それでも今日は奥比叡の魚の子山へ出かけることにする。このコースは時間に応じて、色々と下山コースが選択できるからだ。

 魚の子山へは、いつも滋賀県側の伊香立途中にある還来神社から取付いて「宮メズラ」へ登り、それから山頂へ向かっていた。地形図を見ると、大原から「途中越」へ向かう途中にある林道が、魚の子山直下まで伸びている。また登山地図にもこのルートは破線で示してあり古道のようで、最近林道になったのかも知れない。

 「この林道を利用すれば山頂まで早く行けるだろう」と、今日はこの古道を探索することにする。ただ、この付近にはたくさんの林道支線があり、南の小出石越えまで伸びているものもあるので、分岐での注意が必要のようである。

 国際会館駅バス停へ向かうと、長い列ができていて「えっ!」と思うが、彼らは京産大生のようで学校行きのバスがやって来ると、満員で出発しバス停は一瞬にしてヒッソリする。二人は小出石行きのバスに乗り、大原で観光客を降ろしてから小出石へ向かう。道路わきの温度計は1℃やー1℃と今日は冷え込んでいるようだ。

 終点の公民館前で降り、暖かい日射しを受け道端で準備する。バスが折り返し発車する頃、我々も出発する。旧道から国道367へ出て、三谷口へ向かうのだが、昨夜の雪が凍結していて歩きにくい。「アイゼン、チェーンどうしよう!」と言っていた道子だが、二人とも忘れたようである。国道に出ても道端は凍結していて、車の往来も多く恐々歩くことになる。

公民館前バス停付近 道端は凍結し車も多く恐々歩く

 三谷口の林道口を過ぎ、右手にカフェが見えてきたところで右側に渡る。この付近から山間が狭くなり冷え込んでいるのだろう、路面はますますツルツルしてくる。目的の林道口は標高330mにあり、それまでに左手に1本、右手に1本、細い林道口を見る。

 それらを過ぎ「ここだろう!」と林道の入口に着く。目的の林道口かどうか確認するため、道子を残して、哲郎は先へ進んでみる。国道の前方に途中越えの側道が見えてきて、そこまで行くと行き過ぎなので、道子の待つ林道口が正解であることを確認する。

 確認も終わり道子の待つ林道口に引き返し、林道へ進入する。林道は左右に分かれているが、右は標高320m付近からの林道なので、左に国道沿いに進むとすぐに谷に沿うようになる。小さな林道は無視して谷沿いを進んで行く。

「ここだろう!」と林道の入口に着く 左にとり魚の子山へ向かう

 林道口から100mも進むと林道は3分に分かれる。中央はすぐに止まっている。右は車の跡がクッキリしているのでよく利用されているが、ここは地形図の通りに橋を渡って左の谷沿いの林道をとる。進むにつれ足元にマツカゼソウやミズゴケが生えているので、この林道は余り利用されていないようである。

橋を渡って左の谷沿いの林道をとる この林道は余り利用されていない

 分岐から300mも進んだとき、目の前で林道が終わっているのを見る。「えっ、林道間違えたの?」と地形図を読み直す。この谷がこの付近では一番大きな谷であり、林道は南東へ進んでいたので、「間違っていないはずや!」と哲郎。どうして林道がないのかは後から検証するとして、今日はこの谷を詰めて行くことにする。

 右下に谷を見て、植林地の裾を歩き始める。少々積雪はあるが、ケモノ道か作業道なのか薄い踏み跡を見るので、これを歩くことにする。谷上数mを歩き、足元は雪道が続くので谷へ落ちないように注意しながら歩いて行く。

分岐から300mで林道は消える 植林地の裾の谷沿いを歩く

 谷は分岐するが、踏み跡のある左俣を進む。地形図では右俣から中尾根を登っているが、谷を越えていうのはもう無理だろうと、このまま左俣を登って行くことにする。そのうち谷は細くなり踏み跡は消えるが、植林地の歩けそうなところを探しながら進んで行く。

谷上の踏み跡を進む 谷は細くなり踏み跡は消える

 そのうち谷も消え、前方に雑木の水平な地面を見て「林道やろか」と登って行くが、まだ標高が500m以下なので林道ではなかった。でもここで植林は終わり、雑木の中の緩やかな斜面を登って行く。雑木の中を数分登って標高520mの目的の林道に出合う。林道口から標高520m林道出合まで約1時間である。

前方に雑木の水平な地面を見て 標高520mにある林道に出合う

 地形図のルートはすぐ右の支尾根にあるので、二人は休むことなく林道を右に進み地形図にあるルートを確認に行く。そこに道はなく、反対側の山手は崖になっているので、ここから登ることは無理のようである。

 結局、登って来た谷筋へ戻り、そこから稜線へ登って行くことにする。右にケモノ捕獲用の檻を見て、緩やかな斜面を標高差30m登って奥比叡の稜線に出合う。周囲は植林地に変わり、左に登っていくと。

右にケモノ捕獲用の檻を見て稜線へ 出合った稜線を左に登り山頂へ

 すぐに△魚の子山に着く、11時00分なので、林道が無くても予定通りここまできたようだ。結論として地形図に記載されている林道は途中でなくなるが、二人が歩いたところが登山ルートのようである。

 昼食には早いので、南にとり奥比叡の稜線を歩いて小出石越えへ向かうことにする。足元は5cm程度の積雪、アイゼンは不要だったが踏み跡が見えないので、ルートを思い出しながら進んで行く。

△魚の子山に着く ルートを思い出しながら
奥比叡の稜線を楽しむ

 すぐに尾根の右手に林道を見るが、このコースは林道におりてはイケマセン。標高540mの広々としたピークから南の尾根を探しこれに乗る。細い尾根が続くと、林道はますます近づいてくる。

 鞍部から少し登ると、再び広いピーク、P531に着く。ここは尾根が西へ東へと分かれているので要注意、南東へ少し下った支尾根の雑木林の手前で右にとり南の細い尾根に乗り換える。ここを過ぎると後はもう迷うところはない。

尾根の右手に林道を見るが P531から南東に下り
雑木の手前で右の細い尾根に乗り換える

 このコースは小ピークのアップダウンはあるが、余り高低差がないので歩きよい。細い尾根には踏み跡があるがピーク付近は踏み跡が薄いので要注意、ピークからは南の尾根を目指す。踏み跡が無くてもコンパスと地形図があればすぐわかるので、このコースは地形図の読図の練習にお勧めです。

 植林地を南へ下って行くと溝状の道が現れ、緩やかな鞍部に着く。ここは小出石越えで標識が目立つ。ここから小出石へ下っても良いが、まだ時間に余裕があるので伊香立峠まで進むことにする。

ピークからは南の尾根を目指す 小出石越えから伊香立峠へ向かう

 植林地をユックリ登って行くと尾根が広がってくる。左右(西、東)に支尾根が伸びているが、ここは真っすぐ南の細い尾根へ下って行く。左下に伊香立からの林道が見えてくると伊香立ち峠は近い。

 尾根が西へ向くころ峠が見えてくる。今日は左手のロープが張ってある所から降りて行く。12時10分、峠に降り立つ。今日は用事があるので大尾山(梶山)へ進むことは止め、ここから新田のゴルフ場へ下ることにする。

 峠にはレスキューポイントの標識も立っていて、新田への道も綺麗になっているので、最近この道はよく歩かれているようである。足元に雪が残っているので、下って行き途中の日が当たる暖かいところで昼食とする。

左手のロープが張ってある所から降りる 峠にはレスキューポイントの標識も

 ユックリの昼食も終わり、谷筋を下って行くと、道は広い林道に変わる。直ぐの林道分岐では左の谷沿いの道をとる。前回来た時はこの道は倒木で埋まっていたが、綺麗になっていて歩きよい。谷を渡ると左手からの林道に出合う。

 この分岐には昔から、崩れかけた小屋があり、逆コースの登りの時はいい目標となるだろう。登りの時はこの分岐で左にとる。

直ぐの林道分岐では左の谷沿いの道 崩れかけた小屋があり

 林道を西へ進むと、ゴルフ場手前で分岐に出合う。ここを左にとると目の前にゴルフ場が見えてくる。林道から散策路のようなところを下って行くとゴルフ場の取付き道に出る。

 この舗装道を西へ下って行くとR367に出合う。バス停は橋を渡ったところにあるが、今12時55分、小出石発のバスまで1時間近くあるので、橋を渡り旧道を大原まで歩くことにする。

目の前にゴルフ場が見えてくる R367のゴルフ場入口

 川沿いの道はバス道だが旧道なので車も少なく快適に歩くことができる。二人は山裾の植物を楽しみながら、ゆっくりと大原バス停へと歩いて行く。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
シオデの果実