天ヶ岳 //北山
(東俣川~寂光院道) 2016.01.16


 
荒れている東俣川の谷/進路を探す道子


2016.01.16 (土) 曇り時々雪 哲郎、道子

行き:北大路駅前7:55 - 静原学校前 (京都バス)
帰り:大原 13:25 - JR京都駅 (京都バス)


コース:
静原学校前バス停~林道分岐を右~静原川渡る~林道終点~(東俣川遡行)~谷分岐を右~がんど小屋~2番目の小屋~数mの滝~大岩~標高580m谷分岐を右~作業道~エスケープ道~寂光院道出合~シャクナゲ尾根分岐出合~翠黛山分岐出合~寂光院~大原バス停

注意:
◆静原川上流の東俣川を詰めて行くと、V字の谷が続き谷の中に倒木も多く歩きにくい。古道は薄くなっていて谷の中や植林地の急斜面を歩くことになりコース選定が必要です。途中でエスケープできなので【初心者危険コース】です。初心者だけで出かけないようお願いします。
◆右岸・左岸:上流から見て右側が右岸。右俣・左俣:下流から見て谷分岐から右の流れが右俣







 「雪もないし、どないしよう!」、道子は3週間ぶりの山行きなので近郊の山へ、5年振りだと天ヶ岳の東俣川の遡行を楽しむことにする。

 北大路駅前バス停から静原行きのバスに乗る。最後は乗客2人になり終点手前の「静原学校前」で降りる。東俣川へ向かうためバス停から北に延びる林道へ進入する。

東俣川へは「七彩の風」の道を進む
新しいハイキングマップを覗く
金毘羅山を前方右に見ながら進む

 入口には静原周辺のハイキングMAPが新しく立っている。これには昔2人が苦労して探したカリバ(狩場)谷の古道もハイキングコースとして書かれていて、何やら嬉しくなる。「静原城跡がある」と道子、「また行ってみるか!」と。

静原ハイキングマップ

 林道を歩き始めると大きなバスが通り過ぎていく。橋を渡りすぐのところでバスは止まっていて、野球部員がゾロゾロとグランドへ向かう、「朝早いのに、ご苦労さんです!」。もう道沿いに民家はないが建設資材会社が並んでいて、土曜日だからヒッソリしている。

 林道分岐に突き当たり、東俣川へは右にとる。直ぐ静原川に出合うが道路の上を水が流れていて、今日はいつもより水量が多くギリギリで歩くことができる。

東俣川へは分岐を右へ 川の中を歩くが今日は水量が多い

 渡り終えると後は東俣川に沿った林道を歩くことになる。植林地の中、変わり映えのしない風景が続き、林道が長く感じられるが緩やかに登って行くので助かる。

 左手から谷筋が下ってきて「やっと着いた!林道終点」と思っていたら林道は先へと延びている。「この林道を歩いていいものやら?」と思いつつも林道を歩いて行くと、林道は谷を渡りチョット登って左岸の伐採地に入る。

緩やかに登って行くので助かる 谷を渡り伐採地に出合う

 5年前にはなかった伐採地だが、林道のおかげで少しだが早く進めたようである。ここで小休止、「0℃や!」と道子は言うが、少し汗ばんできたので上着を脱ぎ先へ進むことにする。でも少し寒いと哲郎は薄いシールドを着る。小雪がちらついてくるが上空には青空も見えているので長続きはしないだろう。

 準備も終わり谷へ下り遡行を開始する。この谷には作業道の古道があるが、ほとんどが消えかかって薄く残っている。その跡を辿りながら谷を登って行く。まだまだ中流、谷沿いに少しスペースがあるので歩けるところを探しながら進んで行く。

 すぐに左手から落ち込んでくる谷の分岐に出合う。ここは本流の右の谷へ進む。まだまだ谷間は広く倒木があっても難なく歩くことができ、数年前からの豪雨の影響は余り受けていないようで助かる。

谷へ下り遡行を開始する
丸木橋は朽ちているので谷へ
前方に谷分岐を見る
ここは右の本流へ

 谷は緩やかで、まだまだ歩きよい。目の前に山小屋が見えてくる。同志社の「がんど小屋」である。外観はまだまだ立派な形を残してはいるが北側の窓がすっぽりなくなっていて、もう使われていないようである。

 そこから150m上流で2つ目の山小屋に出合う。こちらはエントツがまだ光っているので、今でも利用されているのかも知れない。ここで林道終点から谷を半分進んだことになる。ここまでは道らしき跡をたくさん見ることができたが、この先は谷間も狭くなるV字の谷でルート選定が必要となる。

同志社の「がんど小屋」である 谷はまだまだ歩きよい
2つ目の山小屋までは谷間は広い 2つ目の山小屋に出合う

 作業道があればそれを辿り、道が消えると谷の中、谷が歩けなければ左右の植林地の急斜面へ迂回する。これを何度も繰り返す。渡渉を繰り返し、急斜面の植林地はエッジをきかせて歩くので登山靴でなければシンドイかも知れない。

 下手に植林地に頼れば崖上で行き止まって谷へ降りられなくなるので注意が必要である。前方に数mの滝が見えてきて、右岸の作業道に乗り越えていく。

植林地の迂回も大変! 右岸の作業道に乗り滝を越えていく

 谷が広がると広がったで、その先何処を歩いたらと思ってしまう。左岸の植林地を歩いていると右岸に作業道の古い橋を見つけ、「右岸や!」と谷へ降りようとするが崖になっていて降りられず後戻りする。右岸へ左岸へ・・・と何度も谷を渡り歩く。

 谷が西向きに変わると後は大岩の出現を待ちながら進んで行くのだが、狭く荒れた谷は、ますます歩きにくくなる。そのうち大岩が見えてきて「やれやれ!!」と安堵する、もう谷の遡行が終わるからである。

狭く荒れた谷は歩きにくい そのうち大岩が見えてきて

 最後は左岸の植林地の裾を歩いて行くと左下に標高580mにある谷分岐を見る。そのまま右俣を登って行くのだが、歩きにくいので谷の中を歩く。谷と言っても細い枯谷で、このまま詰めて行くと西に向き植林地を登って天ヶ岳近くの寂光院道に出合うのだ。

 でも今日は、道子が可愛い!という孫が家で待っているので早く帰りたいのだろうと、途中でエスケープすることにする。この枯谷を北へ登って行くと、途中から西へ向く。その手前で右手をよく見ると植林地を巻いて行く作業道があるのでこれに乗る。

左下に標高580mにある谷分岐を見る この枯谷を北へ登って行くと

 作業道をジグザグに進んだ2回目の東(右端)の折り返し地点、ここがエスケープ道の入口である。これを進めば谷を詰めて行くより標高差50m下の寂光院道に出合うので、大原へ向かう場合は2~30分短縮できる。

 エスケープ道の踏み跡は薄くなり、チョット分かり難い。しかし前方の木立を見れば人が通れるくらいにあいているので、ここに古道があったことが分かる。その古道へ進入し斜面を巻いて行くと、すぐに寂光院道に出合う。11時40分で、林道歩きが1時間、それから2時間ほど谷を楽しんだことになる。

植林地に巻いて行く作業道に乗る その古道へ進入し斜面を巻いて行く

 上空はドンヨリ曇って生きて「雪が降りそうだ!」とすぐに大原へ向かって歩き始める。今までと比べ天国のような道、スイスイと歩いて行くが、今日は誰とも出合わない。昼食がまだなので、シャクナゲ尾根分岐を過ぎ尾根が広がったところで昼食とする。

 1月で雪の無い寂光院道は初めてのような気がする。昼食の終わった二人はテクテクと大原へと下って行く。大原へ近づくと日も射してきて、ケモノ避けフェンスを通り抜け、寂光院からは観光客に混じって大原バス停へ向かう。

エスケープ道から寂光院道に出合う クマ出没注意/翠黛山登山口
日付が書いてあるのが良い!

 畑に咲くイヌノフグリやホトケノザを見て、「もう咲いているよ!」道子、今年は春が近いようである。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
ヒヨドリジョウゴの実
茎に毛がないのはヤマホロシ