桟敷ヶ岳 (岩屋橋~薬師峠~山椒谷~大森)//北山
2016.04.30


 
東方に花背の鉄塔と後方に比良山系を見る/山頂手前の鉄塔から


2016.04.30 (土) 晴れ  哲

行き:北大路駅前8:40 - 岩屋橋 (もくもく号)
帰り:小野郷15:53 - JR京都 (JRバス)


コース:
岩屋橋バス停~志明院~薬師峠~若茸山直下~鉄塔~△桟敷ヶ岳~西尾根~山椒谷出合~滝~長谷林道出合~大谷林道出合~大森キャンプ場~大森中町分岐~小野郷バス停

注意:
・桟敷ヶ岳から山椒谷に下ると滝に出合います。滝横の急斜面を滝下まで降りて林道終点まで谷を下って行きます。滝付近の急斜面はガレていて足がズルズル動き危ないので【初心者危険コース】です、初心者だけで行かないようお願いします。









 ここ2週間は孫の子守をしていて身動きがとれなかった哲郎と道子、連休になりやっと子守から解放され、「やれやれ」と山に出かけることにする。でも道子は風邪気味だと言うので哲郎一人で桟敷ヶ岳へ出かけることになる。

 北大路駅前バス停から「もくもく号」を利用する。バスを待っていると目の前に信号待ちのタクシーが止まり、よく見ると「二葉」である。「今日は、いいことがあるかな!」と、つい思ってしまう。バス待ちの列は長くなり25人以上となる。早く来た哲郎は最初のバスに乗るが、後続の人はタクシーを待つことになり最後の人は何時になることやら・・・。タクシーでもバスと同じ500円なのが良いのだが。

 岩屋橋に着き準備しているとバス停裏に白いウワミズサクラの花を見る。斜面を登って観察している間に、バス停の人影は消えている。

「二葉や!、今日はいいことあるかな!」 岩屋橋バス停ともくもく号

 志明院への道を歩き始める。この道の野草は年々減ってきて寂しくなり、今はシャガとムラサキケマンしか目に付かない。山裾の斜面にヤマルリソウを見るが勢いがない。周囲の木が育ち過ぎ日当たりが悪くなったのかも知れない。

 横をタクシーが通り過ぎるので、志明院のシャクナゲはまだ咲いているようである。志明院に着き登山口で飲水休憩していると、またタクシーがやって来る。ここでバスの先客の3人に追いつく。

ウワミズサクラ 志明院の登山口

 志明院のシャクナゲを見ながら植林地を歩いて行くと小さな谷に出合う。ここにたくさんのクリンソウが咲いていたのだが3年前に消えてしまい、今は小株が数株だけ咲いている。前を歩いていた3人組がもう休憩をしているが、皆さん哲郎よりず~と高齢で、こんなスローペースで桟敷まで行くことができるかどうか心配する。

 という哲郎も最近登りがきつくなり、「もっと減量しなければ!」と思うが、なかなか体重は減ってはくれない。薬師峠に着き飲水休憩後右にとり桟敷へ向かう。

薬師峠への道 薬師峠に着き

 峠から30m登って行くと後はダラダラと小さなアップダウンを繰り返し、緩やかに登って行く。まだ標高は600m、この付近のミツバツツジは皆落花している。でも登山道は新緑で満たされ心地よく歩くことができる。

 若茸山への分岐を過ぎ、斜面を巻いて行く細い道をとる。足元にはいろいろなスミレが咲き、葉の形を見て、葉を裏返しては「これは○○だ」と言いつつ歩いて行く。この付近で標高は800m近い。この高さになるとキランソウに変わりニシキゴロモが増えてくる。

 色々観察しながらユックリ歩いていると、後ろから声が聞こえてくる、タクシーでやって来た人たちだろう。右からの支尾根を見て谷間を登って行くと若茸山からの尾根に乗る。尾根は広がり雑木の中を心地よく緩やかに登って行くと満開のコバノミツバツツジを見る。

新緑を楽しみながら登って行く 満開のコバノミツバツツジを見る

 鉄塔まで来て、左右の展望を楽しむ。今日は花背の鉄塔や後方の比良山系まで良く見える。鉄塔から鞍部へ下り一登りして△桟敷ヶ岳に着く。11時15分、岩屋橋から2時間なので、いつものペースで登ったことになる。山頂には誰もいないのでバス組の足の達者な人は、もう祖父谷峠方面へ向かったのだろうか?、それともまだ誰もやって来ていないのだろうか?

 倒木に座りオニギリを食べていると、後続のグループが続々とやって来て、山頂は久し振りに賑わっている。11時30分、オニギリを食べ終えた哲郎は腰を上げ出発する。

鉄塔まで来て、左右の展望を楽しむ 山頂が広い△桟敷ヶ岳

 今日は山椒谷を下るので山頂から西尾根を下って行く。標高差100mも下ると植林地に出合うので、右に下って行き山椒谷に出合う。谷を少し下ると滝上まで来る。

 滝下へは少し尾根を登って行き降りられそうな所から急斜面を下って行く。足元はガレていて一歩ごとに小石と共に足が滑って行く。急斜面なので滝下まで慎重に下って行く。滝の横に立つと、ここから何処を歩いて行くかを選定する。

桟敷ヶ岳西尾根 山椒谷の滝

 今日は「谷が一番安全に見える!」と滝下に降り谷の中を歩くことにする。谷を下って行くと左手に大岩が見えてきて、その横を抜けるともう安心、谷沿いの野草を見ながら下って行くとすぐに林道終点に着く。

左手に大岩が見えてきて すぐに林道終点に着く

 林道終点で小休止し、長谷林道を歩き始める。ヒトリシズカやヤマルリソウをたくさん見かけるが、もう終わりかけている。林道は昨年から路肩が崩れてきて斜面に咲く花が少なって来たが、それでも眩しい新緑を楽しみながら下って行く。

 13時20分、山頂から1時間50分かかって大谷林道の長谷林道口に着く。やれやれと谷に降り用具を洗い収納する。14時台のバスには間に合わないので、ゆっくりと小野郷に向け歩き始める。

大谷林道の長谷林道口に着く 大森キャンプ場は大繁盛

 大森キャンプ場では、駐車スペースがないほど車で埋まり、この連休は大繁盛のようである。西日を受けながら小野郷へ向かうが先は長い。足元の野草を見ながらワラビを摘みながら小野郷へと向かう。







クリンソウ ユキザサ
イチリンソウ フデリンドウ
ウラシマソウ ハグロシハイスミレ
ニシキゴロモ ヤマシャクヤク
イカリソウ ヒトリシズカ
ニリンソウ ボタンネコノメソウ







木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
小野郷バス停前の地蔵群