小塩山(鵜の子谷~ハイキング道)//西山
2016.08.13


 
小さな鵜の子谷も谷間が広がり
大岩を見るようになると谷らしくなる


2016.08.13 (土) 晴れ   哲、道

行き:阪急桂駅東7:36- 峠西口 (京阪京都交通バス)
帰り:南春日町14:03 - 阪急東向日 (阪急バス)


コース:
◆峠西口バス停~旧道出合~めがね橋~鵜の子谷林道ゲート~林道終点の谷分岐で右俣~(鵜の子谷遡行)~標高360m谷分岐で左俣~標高400mの小広場から右手の支尾根~カタクリN谷保護区入口~NTTdocomo中継所下斜面を巻く~ハイキング道~正法寺~南春日町バス停

注意:
◆鵜の子谷遡行:林道終点から右俣へ取付き谷横の作業道を進みます。谷を何度も渡渉し、道は薄くなり谷の中も歩きます。標高360mの谷分岐に近づくと道は消え少々藪を漕ぎます。特に危ない所はないが道が不鮮明なので初心者危険コースとします。
◆標高400mの広場から上流は時々オフロードを楽しむバイクに出合います。狭い谷で出合うと大変危険なので、バイクの音が聞こえる場合はこの広場から右手の尾根に取りつきNTTドコモ中継所へ進んでください。









 3年振りだと「鵜の子谷」へ出かける。目的はオオキツネノカミソリの調査である。この谷沿いに大群生していたオオキツネノカミソリ、3年前には数体しか確認できなくなっていた。もう花期は過ぎているかも知れないが、現状はどうだろうかと出かけることにする。

 連日猛暑の京都地方、今日も35℃を越えそうである。阪急桂駅東口バス停へ向かうと、長蛇の列を見る。どうやら、お墓へのシャトルバスを待っているようであるが、そのバスはなかなかやって来ない。

 この猛暑の中、最後尾の人はやって来るバスには乗れそうにもないので、1時間以上待つことになるだろう。高齢者が多く、体調を崩さないかと心配する。お墓までのバス代は300円程度と思われるが、どうしても無料バスに固守してしまう年代なのかも知れない。

 京阪京都交通バスの亀岡行きに乗る。国道9号線に出ると、毎度の様に渋滞する。老ノ坂トンネルを抜けた峠西口バス停で降りる。バス停付近に歩道はなく、車の往来が多く危険を感じながら旧道へと急ぐ。100m西へ下って行くと旧道への分岐があり、旧道へ入り日陰で準備する。

 水分補給後、鵜の子谷へと出発する。旧道は国道左手に平行して下って行くが、入口に草木が茂ってきてここに道があるようには見えない。

峠西口バス停 入口に草木が茂ってきて
ここに道があるようには見えない

 車止めチェーンを跨ぎ、旧道を下って行く。道路巾が数mある舗装道だが、草木が伸びきっていて、歩くところは幅が1mもない。ハゼノキやイバラを避けながら下って行く。植林地に入ると雑草は消え木陰の中を心地よく下って行く。

 前方が明るくなり国道が見えてきたところで流を見て、タイルを濡らして早くも顔を洗う哲郎。左手に京都縦貫道の高架が見えてくる。今日はめがね橋を渡って鵜の子谷の取付きへ向かうが、国道を再度渡ることになり、見通しが悪く「なんでこんなところから、危ないのに!」とプンプンの道子。

車止めチェーンを跨ぎ、旧道を下って行く 左手に京都縦貫道の高架が見えてくる

 鵜の子谷林道入り口で、小てつさん推奨の小型の携帯蚊取り線香を準備するが湿度が高く、なかなか火が安定しない。先行する道子のザックに着けゲートを越え林道を歩き始める。左下に見える谷に流はなく、この付近は伏流となっているのか、とにかく水量は少なそうである。

 しばらく植林地が続き日陰で助かる。時々小さな虫が飛んでくるが、カトリセンコウの効果かどうか分からないが、虫は思ったより少ない。植林が切れると暑い日射しを受け、黙々と歩くことになる。

ゲートを越え林道を歩き始める しばらく植林地が続き

 林道には2mにも伸びたタケニグサが続き、足元にたくさんのミゾホウズキを見る。水害に遭った谷や林道は補修され歩きよくなっている。谷間が狭くなってくると足元は草で覆われ歩きにくくなる。

 この付近からオオキツネノカミソリを見たことがあるので、谷沿いを確認しながら歩いて行く。橋を渡ると、ますます草ボウボウ、蛇に出合わないかと心配しながら歩いて行く。

タケニグサは2mほどに 足元は草で覆われ歩きにくくなる

 そのうち林道終点に着き、結局オオキツネノカミソリは1本も確認できなかった。ここのオオキツネノカミソリは絶滅したのか、開花が早く確認できなかったのか分からないが、残念と言うことになる。ポンポン山のオオキツネノカミソリの群生はどうなっているのか気になるところである。

 林道終点では谷が分岐しているので、谷を渡って右俣をとりシッカリした踏み跡を南へ進んで行く。すぐの大岩の下を通ると、谷沿いに古道が続く。昔よりその踏み跡はハッキリしているので、ここを歩く人も増えてきたようである。

林道終点では谷を渡って右俣をとり すぐの大岩の下を通ると

 標高360mにある谷分岐まで、左右から小さな谷が落ち込んできているが、雨が少ないのでほとんど枯れている。鵜の子谷は小さな谷だが、所々広まって大岩を見ると谷らしく見える。

 小さな谷だが、何度も渡渉するので足元はシッカリしておかねばならない。踏み跡が薄くなっても、左右歩けるところを探して進んで行くと、また踏み跡に出合うので心配はいらない。

広まって大岩を見ると谷らしく見える 何度も渡渉するので足元はシッカリ

 最後は左岸の植林地の裾を歩き突き当たると標高360mの谷分岐に着く。左手の谷へ降りて対岸へ渡ると左俣の左岸に乗る。もうここから谷の流は細くなり、危険を感じる所はない。足元に広がるフタバアオイを見ながら谷沿いを東へと歩いて行く。

対岸へ渡ると左俣の左岸に乗る 谷沿いを東へと歩いて行く

 谷分岐から200m歩いたところで谷は南へ向く。対岸へと渡るとチョット小びろい開けたところがあり、いつものように「ここで昼食にしよう!」ということになるが、顔の周りを小さな虫がたくさん寄ってくるので、「お昼はこの先で!」と変更する。

 右手の支尾根に乗り先へ進むことにする。この先 NTT_Docomo 中継所までは標高差200m登ることになる。細い尾根、風が少し通っていて谷筋よりは心地よく歩くことができる。勾配も段々緩やかになり尾根も広がってくる。

小広場に着き「ここで昼食にしよう!」と 支尾根に乗り先へ進むことにする

 登り切った広い尾根にブルーシートで覆われた小屋が見えてくる。小屋と言うより資材置場でカタクリ保護区のN谷管理用である。この付近は虫が少なく涼しいと、ここで昼食とする。

 昼食も終わり、今日はハイキング道で下山する。哲郎は地形図を見て、NTT_Docomo 管理道を登らずに、「ハイキング道に近道だろう」と、左手の斜面を巻いて行く。ここには踏み跡が続き、すぐにハイキング道に出合い、これを下って行く。

ブルーシートで覆われた小屋が見えてくる 「ハイキング道に近道だろう」と

 舗装道に降り立ち、すぐ反対側に続くハイキング道へ進入する。舗装道出合いはここを含め3回あるが、すぐそばに次のハイキング道があるので舗装道を歩くことはない。足元に笹が続き緑の木立の中を下って行くので、御陵道よりは心地よく下って行くことができる。

舗装道に降り立ち
すぐ反対側に続くハイキング道へ進入する
緑の木立の中を下って行くので
御陵道よりは心地よく

 下り切ったところで谷に出合い、谷を渡ってハイキング道は終わる。ここで用具を洗い小休止する。付近にはもうアキノタムラソウを見る。目の前の林道を下って行く。竹藪を抜け前方に京都縦貫道が見えてくると暑い日射しを受けることになる。

谷を渡ってハイキング道は終わる 京都縦貫道が見えてくると暑い日射しを受け

 今日はユックリ歩いたので、前回より1時間遅くなり南春日町14時03分発のバスに乗ることになる。冷たいドリンクを買いバスを待つが、ジリジリと暑く「早く帰ってビール飲みたい!」と哲郎。今日はオオキツネノカミソリが見当たらず残念であったが、途中でキツネノカミソリの群生に出合い、満足の二人である。





ナンバンハコベ キツネノカミソリ
アキノタムラソウ カワヂシャと思いきや葉が違う
カワヂシャの交雑種か?





木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
ミゾホウズキ