皆子山 (小野谷峠~西尾根~東尾根)//北山
2016.03.21


 
左右に広がる冬枯れの草原を見ながら
緩やかな皆子山西尾根を楽しむ


2016.03.21 (月・祝) 晴れ   哲

行き:出町柳駅前7:50 - 小野谷口
帰り:平 15:59 - JR堅田= JR京都駅

コース:
・小野谷口バス停~ワサビ試験場跡~小野谷峠~大見町三叉路~電柱「オゴシ84」~支尾根~皆子山西尾根~ヒノコへの南尾根分岐出合~P926~△皆子山~P941~(東尾根)~お墓~平バス停

注意:
◆皆子山は積雪時50~100cm積もります。積雪に応じてワカン・スノーシュー・アイゼン等の装備が必要です。
◆足尾谷・ツボクリ谷は2013年の台風で足尾谷林道は崩れ、橋は流され谷筋は大きく荒れて【初心者危険コース】になっていますので、初心者だけで進入しないようお願いします。







 「友達とランチの約束がある!」と道子、ということで哲郎一人で皆子山へ出かけることになる。「今年はもう雪はないだろうから西尾根から東尾根へ縦走しよう」と。

 出町柳駅前バス停、朽木行きは10数人、広河原行きも10数人と、まだまだ早春なのでこんなものかも知れない。「あれっ!」と、北大路駅前バス停からJOEさんが乗ってくる。北山へのバスで出会うのは久し振りだ。今日は霊仙山の予定だったが腰の調子がもうひとつなので雲取山で花の様子と腰の調子を見るということである。

 花背高原前でJOEさんを見送っていると、ゾロゾロと10人ほどの登山者がここで降り、今日の雲取山は賑わうようである。小野谷口バス停で降りる。バス停は暖かいが3℃なので上着を来て出発する。

小野谷口バス停で降りる 小野谷峠へは東の道へ進入する

 巾が10mもあるような道を東へ進むとすぐに分岐するので、谷沿いに降りて行く道をとる(左の広い道は山の中で行き止まる)。暖かくなったのだろう、谷の流れの音の中に鳥のさえずりが聞こえてくる。まだまだ野草には早い時期、せっせとワサビ試験場跡へ向かう。20分歩くと建物が見えてきて、その前の林道ゲートに「杉品種試験専用林道」とある。

しばらく谷に沿う道を歩く バス停から20分歩くと建物が見えてくる

 ゲートを抜け奥へ進んで行き山へ登る林道分岐を過ぎると林道も終わり、フェンスで囲まれたワサビ畑跡に出合う。山裾とフェンスの間を進んで行くと途中で流木の山を見るが難なくその上を越えていくことができる。

 フェンスを過ぎると左岸へ渡り植林地の裾を進み、すぐに右岸へ渡り返す。本来この谷にはハッキリした登山道があったのだが、最近のゲリラ豪雨で道は荒れ歩きにくくなっている。でも僅かに残る登山道や踏み跡を辿って上流へと進んで行く。

フェンスの先で積み重なった流木 すぐに右岸へ渡り返す

 途中、何度も支流と合流する。ハッキリした登山道が残っていれば難なく進めるのだが、何度も訪れている谷でも谷が荒れ道が消えているので、分岐ではコース選定が必要になる。何度も地形図を取り出してルートを確認する哲郎、これが面白いのかも知れない。

 目の前の崖に垂れたロープを見ると、谷の遡行は終わりに近い。ここまでの谷分岐はすべて本流(流れが多い方)とれば良く、ここからは斜面を登って行く。ロ―プの斜面は登らずに次の斜面を左に登って行くと、すぐにシッカリした登山道に出合う。

荒れた谷なのでコース選定しながら ロープを見ると谷の遡行は終わりに近い

 登山道は斜面に沿ってユックリ登って行きすぐに小野谷峠に着く。10時35分、バス停から70分もかかってしまったようだ。遅れた分急がなければと、すぐに峠を下り始める。植林地を抜けると、すぐに小さな谷沿いの道に変わり、左手に雑木林、右手に湿地帯が広がり美しい光景が続く。

 北山の中でも、北山らしい光景の一つである。木の芽吹きはなく野草も咲いてはいないが、周囲の景色を見ながら快適に下って行く。

小野谷峠に着く 雑木を見ながら快適に下って行く

 大見の集落が見えてきて花背峠からの道に出合う。畑を耕す人を見るが、大見には何人住んでいるのだろうか、空き家が目立つ。峠から15分で大見三叉路に着き、北にとり西尾根の取付きに向かう。

 西尾根への取付きは三叉路を南へ下った電柱【オオミ82】、三叉路から北へは電柱【オゴシ84】【オゴシ92】【オゴシ102】とあるが、今日は一番早く登れる【オゴシ84】とする。

 大見三叉路から北へ400m進むと電柱【オゴシ84】と橋が見えてくる。橋を渡ったすぐ目の前の斜面から取付くことにする。

峠から15分で大見三叉路に着き 電柱【オゴシ84】と橋が見えてくる

 橋を渡った左手の斜面は急で登り難いので、今日は少し右に巻きながらケモノ道を辿って登って行く。20~30m登ると緩やかになってくるので尾根の中央を歩いて行く。植林地の中なので見るものはなく、また一登りして北からの支尾根と合流する。それを繰り返して行くと標高830mで南からの支尾根に乗る。あとはこの尾根を北へ登って行くとP897からの皆子山西尾根に出合う。

南からの支尾根を北へ進む P897からの皆子山西尾根に出合う

 丁度12時、ここで昼食とする。暖かい日射しを受け心地よい天気だが、周囲の木々は冬枯れ状態で淋しい感じがする。15分の昼食休憩も終わり皆子山へと歩き始める。

 西尾根には小さなピークが点々とあり、10~20mのアップダウンが続き適度の歩きで心地よく歩くことができる。何もない冬枯れの雑木が続くが所々で頭上にヤドリギを見る。南のヒノコ方面へ下る分岐に出合い、皆子山へは左にとる。もうここからは踏み跡は濃くなってきて、西尾根から皆子谷口への周回コースを楽しむ人が増えてきたのであろう。

冬枯れの雑木が続く西尾根 頭上にはヤドリギが

 P926から北に進み、尾根の途中で東へ下って行く。チョット分かり難い進路変更だが、地形図を見ていればすぐに分かると思う。前方に皆子山方面の高いピークが見えなくなってきたら間違っているということになる。P926からの尾根を真っすぐ北へ進むとツボクリ谷へ下ってしまうので要注意。

 ピーク間の鞍部では左右に広がる谷筋への草原は楽に下れそうに見えるが、最後は谷に出合ってしまう。皆子山周辺の谷は崖状になっているので、むやみに下って行かないことだ。

P926 谷筋への草原は楽に下れそうに見えるが

 小さなピークを繰り返し最後のピークを下り右手に皆子谷への草原を見て登り返すと、すぐに△皆子山に着く。途中でツボクリ谷から登ってくる登山者が見えたが、哲郎が山頂で休憩していると彼らはやって来る。若いカップルで、足尾谷・ツボクリ谷は水量が多く踏み石を作って来たので4時間かかりました!と言っている。

 2013年の台風で足尾谷の林道は崩れ橋は流てしまったので、それ以来遠ざかっているが、そろそろ行きたくなってきた哲郎である。昼食も終わっている哲郎は、比良山系を一望し、すぐに下山を始める。と言ってもこのまま下ればバスには早く着いてしまうので、ユックリ下ることにする。

皆子山から比良山系を望むが、白いものは見えない

 谷筋の崩壊により東尾根は皆子山登山のメインルートになって来たので、踏み跡は濃くなって登山道ができている。それはかまわないのであるが、色とりどりのテープが続きうんざりの哲郎。登山道があるルートではテープ登山は止めて欲しいものである。

 東尾根に全く雪はなく、ただ黙々と下って行く。最後は植林地の中を標高差200m以上の急勾配を下ることになる。巻道に出合い少し下りお墓が見えてくると、「やれやれ!」と。お寺の横を通り安曇川の橋を渡ったところで川に降り、用具を洗い後始末をする。

 15時になったので「そろそろ杣道でも」と思っていると、山頂で出会ったカップルが橋を渡ってくる。

寺谷分岐から琵琶湖を望む お墓が見えてくると「やれやれ!」と

 杣道でユックリぬる燗を頂きのんびりとバスを待つ。「先週うすにごりが入荷しました」とおかみさん、美味しいので持ち帰ることにするが、ザックをしょって一升瓶をぶら下げるのも変だと、ハーフサイズを購入、安いアコースティックギターもあったが、これもザックとギターは変だと止めることになる。

 定刻にやって来たバスだが、湖西道路付近から渋滞し20分遅れで堅田駅に到着。湖西線もトラブルでダイヤが乱れていて・・・、でも今日は快適な歩きができ、程よい酔いとで「まっ!、いいか!」とのんびりと電車を待つ哲郎である。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
ヤマシロネコノメ?