国見山~交野山
2016.06.04


 
ササユリの群生へ分け入るのは我々だけのようで
他のハイカーはカメラを向けることなく通り過ぎていく


2016.06.04  (土)  曇り   ikomochi、哲、道



コース:
・JR津田駅~国見山登山口~おおさか環状自然歩道出合~夫婦岩~国見山分岐~河原谷~△国見山往復~いきものふれあいセンター(白旗池)~△交野山~交野CC~府道7号線出合~防災道路ゲート(おおさか環状自然歩道)~旗振り山分岐(行かず)~交野市野外活動センター分岐(行かず)~防災道路ゲート~(傍示集落)~かいがけの道分岐~かいがけ地蔵~住吉神社~寺1丁目交差点~JR河内磐船駅~京阪河内森駅



 今日はおおさか環状自然歩道を散策する。低山徘徊だとikomochiさんも参加することになる。目的はササユリ鑑賞、昨年は見頃を過ぎていたと、今年は1週間はやく出かけることにする。でも哲郎は数日前から風邪気味、チョットたんが絡むが熱もないので出かけることにする。

 京阪利用のikomochiさんとJR磐船駅でおち合い、JR津田駅で降りる。まず国見山を目指すのだが、この付近は新興住宅地で細い道がいりこんでいて、初めての人は分かり難い。JRの高架下を潜り駅の東側の住宅地を道なりに進んで行く。

 よく見ると分岐に「国見山」への小さな標識を見る。そのうち広い道に出合い東に折れると前方に第2京阪の高架が見えてくる。住宅地の中の小さな川を覗き込む3人、そこに白い花を見る。「せり、ドクダミ」なんて言っていると、そのそばに青い小さな花の群生を見る。「もしかして?」と川に降りてみると、カワヂシャの群生である。つい最近まで、この付近は里山の田畑だったのだろう。

JRの高架下を潜り 川に群生するカワヂシャ

 高速の高架を潜ると立派な遊歩道があり、ジョギングを楽しむ人に出会う。ここを北にとり300m進んだところにチョットした駐車スペースがあり、ここに国見山への標識を見る。広場の奥に登山口があり、早速登り始める。

高速の高架を潜ると立派な遊歩道があり チョットした広場の国見山登山口

 国見山登山と言っても、今日は標高300m前後を歩くだけで、とても登山とは言えない。道幅も広く手入れされた緩やかな道をユックリ歩いて行くので苦にならない。緑を満喫しながら歩いて行くと、突然左手に工場のような建物が見えてくる。ここは小さな工業団地のようで最後の建物に仁丹の文字を見る。

 ここで、接している舗装道にたくさんの車を見る。ここを登山口としている人もいるようである。ここに「おおさか環状自然歩道」の大きな案内板を見るので、自然歩道はここから進入するようである。

 工場を過ぎると道は沢に沿うようになり、ホタルブクロ、タツナミソウ等を見ながら進んで行く。流れも細くなりその冷たい水で涼をとる。流れが消えると植林地を歩くようになり、植林の中に夫婦岩とやらを見るが遠くからでは何処が夫婦は分からない。

道幅も広く手入れされた緩やかな道を 流れが消えると植林地を歩く

 もう降りてくるたくさんの人に出会うので、今日はたくさんの人がこのコースを楽しんでいるようだ。植林地を一登りし、右手に「津田城跡」の標識を見て国見山への分岐に着く。「あっ!、咲いている!」と、ここに登山道の左右に丁度見ごろのササユリを見る。

 「綺麗だ!」と皆は満足するが、「ここだけではない!」と哲郎。分岐を右に取り国見山へ登ってみる。階段が続き嫌な道だがすぐに山頂に着く。さすがに国見山、3方が遠くまで良く見える。チョット霞んでいるが、各々自分ちが何処かを同定する。ここで小休止した後分岐へ下って行く。

丁度見ごろのササユリを見る 国見山へは階段を登って行く

 「いい眺めだった!」と分岐まで下り白旗池へ向かう。すぐに標識がハッキリしない分岐に出合うが、ここは左をとる。道は斜面の横道に変わり緑が広がり心地よい。谷にはアジサイ、足元にはタツナミソウが続く。色々なタツナミソウがあるが葉脈が紫色なのでホナガタツナミソウかシソバタツナミソウのようだがもっと観察しなければ分からない。タツナミソウの横に白いアリドオシの花を見る。

花を観察しながらユックリと タツナミソウ

 斜面の横道が終わるとササユリがポツポツと現れてくる。森の中に群生地を見て3人は中に分け入るが、他のハイカーたちは花には興味無いようで、カメラを向けることもなく通り過ぎていく。ここの群生地も昨年より勢いがいい。

 道が西に向くところにも群生地があり、分け入って花を観察していると、そこに作業をしている一人の男性に出会う。どうやらユリを保護しているようで話を伺うと「周りの草を取って日を当てると育ちます」と言うことである。ここのササユリは何年も咲いていて背が高くなっていくので添え木をしているそうである。

 「鹿はいませんか?」と哲郎。この山域には鹿はいないということでササユリがたくさん育つようである。でもそこに昨年なかったロープを見る。「カメラマンが倒してね~」と、この男はいう。

 この南はゴルフ場になっていて道は西へ巻くように進んで行く。湿地帯にもいろいろな植物があり、緑の濃い道を興味深く進んで行くと、またまたササユリ群生に出合うが「もう十分でしょう!」と先へ進む。ゴルフ場のフェンスに沿って歩きトンネルを抜けると左手に池が見えてくる。

鑑賞はもう十分でしょう! ゴルフ場のフェンスに沿って歩き

 3人は白旗池の広場に着く。沢山の人が食事中で、我々も空いたベンチで昼食とする。この施設や沢山の人を見て哲郎は「ここは観光地だ!」と思ってしまうが、若い女性が多いのは良いと。「あれ!」とikomochiさん、ベンチの後ろにヤマボウシが沢山咲いている。ユックリの昼食休憩も終わりトイレを借りてから交野山へ向かう。途中の広場では○○銀行の清掃ハイクの締めが行われていて、たくさんの人で賑わっている。

白旗池のベンチで昼食とする ヤマボウシ

 池の堤防を渡り道なりに進んで行くと舗装道に出合う。ここにもトイレがあり車道を渡ると「交野山登山口」の標識を見る。ここは○○銀行の所有地で下草が刈り取られ新しいペンキのベンチを見て、清掃ハイクはここだったようである。

 交野山までは標高差90m登ることになり、今日一番の登りである。登るにつれ階段が現れてくるが、今日あまり運動していない3人はスイスイと登って行く。山頂に近づいてくると、またまた左右に群生、とりあえずカメラを向ける。

交野山までは標高差90m登ることになり またまた群生、とりあえずカメラを向ける

 山頂は小広場があり、食事中のグループの横を通り抜けると大岩に出合う。早速登って展望を楽しむが、国見山より南に位置するので京都方面の見晴は余り良くない。次々に人が登ってくるので我々は場所を空け大岩を降りて行く。

 交野山の下りは、これまた急だが、急な所には手すりが用意してある。下りが穏やかになると、昨年下山に使った「石仏の道」の分岐に着く。でもこの道の降りたところは駅より遠いので、今日はもう少し先まで山を楽しむことにする。分岐からすぐのところで車道に降りたち、その先に広い駐車場を見る。

交野山の大岩で展望を楽しむが 分岐からすぐのところで車道に降りたち

 ここは交野CCの駐車場であり、我々の歩いている道に車止めを見る。車止めの反対側も舗装道が続いていて、車が列をなして止まっている。この車止めは一般車の通行を防ぐためにもうけられたのかどうかは分からないが、反対側からはゴルフ場の駐車場へは入れない。何処を歩いてよいか分からないので、車止めを越えた舗装道を下ることにする。

 右手に車の列が長く続くが、それが途切れたところから植物観察が始まり、ウツギやスイカズラや色々な白い木の花、「この花は何?」なんて言いながら下って行く。舗装道ながら雑木が茂り緩やかに下って行くので苦にならない。10分余り歩いて府道(枚方大和郡山線)に出合う。府道は大型車が通れない細い道である。

ゴルフ場から緩やかな舗装道を下る 府道に出合う

 ここは峠で、峠の向こうは奈良県である。「峠を100m下ると左手へ入る道がある!」と哲郎、それを探しながら西へ下って行く。目の前にそれらしき道を見るが、それは入口にゲートがあり、広い道で舗装してあるので、とてもハイキング道には見えない。

 「これだろうか?」と考えていろと、その道を一人の女性が歩いてくる。まさしくハイカーなので、この道で合っているようだ。3人はゲートの横から進入し、広い舗装された道を歩き始める。(「この道は緑が深く林道には見えないので、なんだろう?」と。帰宅後調べると防災道路とあった。)。

府道を西へ下って行く 3人はゲートの横から進入し

 ユックリ登って行く道も峠に差し掛かる頃から植林が見えてくる。道が下りに変わると旗振山への標識を見る。この付近では一番高い△344.9mであるが、我々は見送ることにする。

 どんどん南下していくと右への分岐に出合い、その先で池を見て広い道は終わってしまう。この先は哲郎の予定したコースでは無いので先ほどの分岐まで戻り広い道を進むことにする。(ハイキングコースは真っすぐ進み池の横を通ることになっていた)

林道には見えないと思っていたら
防災道路であった
分岐まで戻り広い道を進む

 下って行くと低山ながら山の中に水田を見る。棚田のようだが近くに民家はなく、こんな山奥にと思ってしまう。足元にはタツナミソウが続き「こんなにたくさん!」と、最近京都北山では見かけなくなったので、この光景が不思議に思えてしまう。

 道端には登山道でたくさん見た防災用送水管が続き、いつの間にか舗装は終わり道に草が増えてくる。どんどん下って行くと民家が見えてきて、(防災道路は終わり)ゲートの横を通り抜ける。ここは傍示という集落で山奥にある里山である。

道端には山でたくさん見た
防災用送水管が続き
ゲートの横を通り抜け傍示という集落へ

 出合った道を右にとり下って行く。この舗装された地道を京阪沿線まで下っていっても良いが、哲郎は山の中の道を予定する。この道は山間の田畑のなかで分岐しているので、分岐がよくわからない。「ここに標識が!」と道子、「かいがけの道」と書いてあるが、これだろうと3人は進入する。田のあぜ道のようなところを進んで行きチョット不安になるが、山の中に入ると道はシッカリしてきて古道を感じる。

「かいがけの道」へ進入する 道はシッカリしてきて古道を感じる

 のらりくらりと下って行き、神社に出合うと、そこが「かいがけの道」の入口でいろいろと案内板が立っている。この道の歴史(昔はこの道が、大和と河内を結ぶ重要な街道であった)が書いてあるので、我々が歩いた道はまさしく古道である。

 神社を抜けると細い道を歩くようになり、民家の間を抜けるようになる。道なりに進んで行くと広い道に出合う。角に立っている人に尋ねると、この道を左にとるとJR河内磐船へ行けるそうだというので、哲郎が前回歩いた道のようだ。

神社横が「かいがけの道」の入口 神社を抜けると細い道を歩く

 南西へ500m歩いてJR磐船駅のロータリーに着き、そこから左へ歩くとすぐに京阪河内森駅に着き、トイレで着替えて電車を待つ。今日は低山だったが、いろいろと楽しむことができ、3人は満足げに帰路に着く。









山は上がり、谷は沈みました。
あなたが定めたその場所へと。


詩篇 【104-8】
アリドオシ