井戸祖父谷~大谷峠~飯森山~天童山//北山
2016.05.24




 
林道終点から大谷峠まで
ミカエリソウが茂る植林地を登っていく


2016.05.24 (火)  晴れ  哲

行き:JR京都駅前バス停6:50 - 周山8:15 -井戸
帰り:殿橋13:49 - 周山14:10 - JR京都駅


コース:
・井戸バス停~井戸祖父谷林道~・344分岐を右~小祖父谷分岐~ジョウラク峠分岐出合~大谷峠分岐~林道終点~大谷峠~飯森山~反射板ピーク1~反射板ピーク2~天童山~パラグライダー基地~カモチ谷~殿橋バス停






 最近、何かと忙しい哲郎と道子、山行きも疎かになっている。平日の今日は哲郎一人で城丹国境尾根へ出かけることになる。

 いつも遅れて到着する周山へのバスも定刻に着き、小塩行きのバスに乗り換える。今日は夕方から雨と言う予報だが、今は良く晴れていて城丹国境尾根が眩しく見える。井戸で降りバス停小屋で準備する。「出発だ!」と腰を上げる頃、丁度小塩へ向かったバスが折り返してくる。

 橋を渡って井戸祖父谷への道をとる。今は田植えの時期で、耕運機の音が響いてくる。民家が終わると左右の野草を見ながら歩いて行くのだが、今日は道子がいないのでワラビに手を出すことはない。峠を越えると左手に井戸祖父谷が沿うようになり、最初の分岐(・344)まで林道は緩やかに登って行く。

橋を渡って井戸祖父谷への道をとる 林道に井戸祖父谷が沿うようになり

 芽吹いてきた山椒の葉に手をやり初夏の香を楽しむ。堰堤部分は川幅も広がり林道も明るい。河原のクリンソウは13年の台風の豪雨ですべて流されたので、回復を期待していたが、ここではまだまだ見ることはできない。道端の春の野草はほとんど終わっていて、今はモチツツジのピンクだけが目立つ。

 前方から大型のトラックが通り過ぎていくので、奥では伐採の作業をしているようである。35分歩いて、最初の分岐(・344)に着く。左は石仏峠、右は祖父谷峠への道で、今日は右にとる。

モチツツジ 最初の分岐(・344)に着く

 河原に名残のクリンソウを見る。谷が豪雨で浸食されていないところでは、クリンソウが残っているようだ。谷沿いには、色鮮やかなジャケツイバラとタニウツギの花が賑やかだ。分岐から登り始めたので汗が流れてくる。斜面のヒトリシズカは早くに終わっているが、今はフタリシズカの花が続く。

名残のクリンソウを見る ジャケツイバラが賑やかだ

 次の分岐で右の小祖父谷沿いの道をとる。すぐに旧道?分岐に出合い橋を渡って大きく蛇行した道を登って行く。ここにもジャケツイバラの花が続き目を楽しませてくれるが、このイバラはトゲがきつく触ると怪我をするので近寄らないことだ。

 左手のミカエリソウが茂る整備された植林地を過ぎるとジョーラク峠の分岐に着く。今日は峠には立ち寄らず、飲水休憩後大谷峠へと向かう。

フタリシズカが続く ジョーラク峠の分岐

 ジョーラク峠分岐から南へ100mも進むと、また分岐に出合う。これが最後の分岐で、左にとれば城丹国境尾根の・842方面へ登って行き、大谷峠へはこの分岐を右にとる。この分岐に「権現山」と書いた標識を見る。

 もう小さくなった谷に沿って登って行き、分岐から15分歩いて大谷峠直下の林道終点に着く。ここは最後の水場、小休止しながら顔を洗いタオルを濡らし、スパッツの中にヒル避けをする。

最後の分岐に「権現山」と書いた標識を見る 大谷峠直下の林道終点に着く

 大谷峠へは標高差120m、林道終点右手にリボンのマークが垂れているが、いつものように左手から取付いて見る。どこから取付いても同じで、林道終点から斜面を数m登ると植林地が広がり、峠下の谷筋を登ることになる。頭上に峠の明かりが見えているが、そんなに近くはない。中央左手で谷間は2分するので、最初はその間の中尾根を目指す。そこには古道があるからだ。

 たどり着いた古道は溝状で落ち葉で埋まりミカエリソウが生えていて歩きにくくなっているので道横を歩いて行く。古道跡は、ほぼ峠直下まで来て消える。ここから峠までは植林地の斜面を登って行くのだが、右手の斜面上部に古道があるので、右に寄りながら登って行く。

 たどり着いた作業道は峠に近いところにあるので、直接峠へ向かっても良いが、右の支尾根を登った方が歩きよいかも知れない。「やれやれ!」と大谷峠に着き、すぐに右に取り飯森山へと登って行く。

大谷峠までは植林地を登って行く 大谷峠に着く

 峠から飯森山へ登るのは久し振り、城丹国境尾根にしては踏み跡が薄く急勾配、でも狭い尾根なのでどこを歩いてもいいのだ。標高差70m、難なく登って行き、緩やかになる頃、尾根は広くなり山頂に着く。

 山頂11時丁度、朝5時起床バナナ1本の哲郎、チョット早いがここで昼食とする。頭上近くで鳥がさえずっている。すぐそばだが、さえずり合っているので求愛行為なのだろうか?哲郎は目に入らないようである。30分の昼食休憩も終わり天童山へと向かう。

 飯森山からすぐに鞍部へ下る急斜面が待っているので、靴の紐を締め直し急降下を始める。ここにトラロープを見るが、それを使うほどの急勾配ではないようである。

飯森山山頂で昼食 トラロープを見るが
それを使うほどの急勾配ではないようである

 すぐに鞍部に着くが、ここで大谷林道終点からのコースと合流するが踏み跡等は見られない。ここからすぐに登り返すことになるが食後の登りはきつく感じる。細い尾根に乗ると再び反射板ピーク1へ登ることになる。

 踏み跡は反射板ピークへと続いているが、ピークへ行かずいつも歩いている巻道を歩くことにする。この巻道は落ち葉で埋まり最近歩かれていないようである。それに反射板ピークで刈り取られた雑木が巻道を塞ぎ歩きにくい。

 再び尾根に戻り、しばらく尾根の緑を楽しみながら進んで行く。少し登って次の反射板ピーク2に着く。今日は愛宕山系が霞んで見える。いつの間にか反射板の柵の中にタニウツギが数本成長していて、鮮やかに咲いているが、これらはいずれ邪魔だと刈り取られるだろう。

巻道は雑木が転がり歩きにくい 反射板柵内に咲くタニウツギ

 ピークを下って行くと、すぐに天童山への登りが始まるが、ここの鞍部の木々は綺麗で足を止め眺めてしまう。標高差30m登ってすぐに天童山の山頂に着く、12時10分である。ここで周山発何時のバスに乗るか?でコース取りや歩くスピードが決まってしまう。今日は頑張って周山14時10分発のバスを目標とする。

 山頂は京北トレイル道の一部になっているが、トレイル道になったからと言って登山者が増えたとは思えない。

天童山手前の雑木を楽しむ 天童山山頂は植林地の中

 山頂からヒノキの間を抜けるように下って行きトレイル道に沿って下って行く。途中の近道コースからパラグライダー基地への支尾根を歩く。西へ向く緩やかな尾根、雑木を楽しみながら進んで行くと目の前が開けパラグライダー基地に着く。12時40分、ユックリ来たのだろう予定より大きく遅れてしまった。このままでは予定のバスに乗れないので、少し急ぎ足で下ることにする。

山頂からヒノキの間を抜けるように パラグライダー基地に着く

 パラグライダー取付き道を下って行くと茶呑峠からの古道に出合う。その道を横切り急坂を下って行く。所々で名残のクリンソウやオカタツナミソウを見るが、横目で見ながら通り過ぎていく。カモチ谷に出合い(・340)林道を急ぎ足で下って行く。

 殿橋から周山まで京北ふるさとバスに乗るのだが「13時42分、否何分やったかな?」と哲郎、調べる時間ももったいないと、最後は小走りで13時45分に殿橋バス停に着く。幸いにも13時49分とあり「やれやれ!」の哲郎。

 ウッディ京北で降り着替えて周山バス停へ向かう。今日は途中のケーキ屋に立ち寄ることもなく、発車待ちのバスに乗り京都へ向かう・・・。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
オカタツナミソウ