武奈ケ嶽 //湖北
(ワサ谷登山口~赤岩山~石田川ダム)
2016.03.05


 
湖北 武奈ケ嶽北尾根でシューハイクを楽しむ


2016.03.05 (土) 曇り  小てつ、哲、道

交通:
石田川ダムまで往復車利用

コース:
石田川ダム~ワサ谷登山口~武奈ケ嶽北尾根~△武奈ケ嶽~赤岩山西峰~赤岩山~P588~石田川ダム北登山口~石田川ダム

注意:
湖北武奈ケ嶽周辺は、積雪時1m以上積もります。積雪に応じてアイゼン、ワカンやスノーシューの装備が必要です。









 「三重でも行きませんか?」と小てつさん、雪は少し残っているだろうし、最近雪を見ていない哲郎と道子は「シューハイクを楽しもう!」と同行することにする。鯖街道は5℃の表示、対岸の山裾に雲がかかり「晴れてくれ!」と願いながら石田川ダムへ向かう。

 石田川ダムへの道端に少し雪を見るが、ダムの駐車場まで来ると路面に雪はなく「雪大丈夫?」と思ってしまう。車が2台止まっていて名古屋、岐阜のナンバーを見て「遠くから三重へやってきている!」と哲郎、「いやいやダムの工事ですよ」と小てつさん、そういえばダムの対岸に重機を見る。

桑原橋手前で駐車し桑原橋へ向かう 石田川ダム管理棟

 トイレを借り準備も終わりワサ谷口にある三重嶽・武奈ケ嶽登山口へ向かう。「今日は武奈ケ嶽北尾根まで登り、雪の状態を見て三重へ行くかどうか決めましょう!」と小てつさん、彼は2週間前このコースで三重へ向かったので、雪の状態をつかんでいるいるようである。

 武奈ケ嶽へ向かうかも知れないので、一応武奈ケ嶽のコースも調べていた哲郎は、石田川ダム付近の下山口を探しながら歩いて行く。ダムすぐの下山口は崖状の斜面が続き分からなかったが、ダム北の下山口ではなんと「武奈ケ嶽登山口」の標識を見る。急斜面が続く支尾根だが道があるようだ。すぐ先で橋を渡って左がワサ谷口の登山口で、ここにも「三重嶽・武奈ケ岳登山口」の標識を見る。

ダム沿いの道をワサ谷口へ向かう 橋を渡って左が登山口である

「三重へはここが一番楽や!」と小てつさん、このコースが初めての哲郎と道子は小てつさんについて行くことになる。最初は林道を谷沿いに歩いて行き、すぐに折り返し登って行く。この林道は植林地の中ジグザグに登って行くので、確かに楽ちんである。

 大きな堰堤に突き当たった所から折り返し、谷を離れて尾根の中央を登り始めると道はすぐ細くなるので、先ほどの広い道は林道ではなくて堰堤建設用の道のようである。

最初は広い道をジグザグに登って行く 堰堤に突き当たった所から折り返し

 登山道はジグザグに登って行くが、ちょっとキツイ、標高450mを過ぎたところで「服の調節や!」と言い小休止することになる。尾根が緩やかになってくるとジグザグは終わり、周囲にユズリハを見るようになると足元に残雪を見ることになる。

 標高500m付近で北側が開け三重方面が見えてくるが、「あのピークは三重手前のピークで三重はそのピークで隠れている!」と小てつさん。

 標高600mを過ぎると尾根が雪に覆われてきて、標高640mで「雪が深くなった!」とアイゼンを付けることにする。久しぶりのアイゼン、道子がつけ方が分からないと、結局小てつさんを待たせることになる。付けている間に男性一人が追い越していく。

周囲にユズリハを見るようになると あのピークは三重手前の・960ピークで
三重嶽は隠れていると

 尾根の雪はだんだん深くなり、「2週間前と積雪は変わらないと」小てつさん。「シューを付けよう!」と言うことになるが、標高680m、アイゼンでチョットしか登っていないことになり「最初からシューにすれば良かった!」と言うことになる。

 あの男性も何処かでワカンを付けたようでまた追い越していくが、彼は三重嶽へ向かい帰りもこのコースでと言っている。積雪時の車利用なのでピストンは仕方ないようである。

 この時期、締まった雪にはワカンで十分なのだが、我々はシューを楽しむためアイゼン+スノーシュー、彼はワカン1本のようだ。緩やかな尾根でリフターを立てることもなくシューを楽しみながら3人は登って行く

雪で歩きにくいとアイゼンを付けるが すぐにシューに履き替えることになる

 周囲に雑木が増えてくると北尾根分岐は近く、シューハイクも楽しみが増してくる。雑木の間から周囲の山々が見えるようになり、左手に湖国武奈ケ嶽が見えてくる。この積雪ならば遠い三重方面に行かなくても十分シューハイクが楽しめそうである。雑木が現れてからすぐに武奈ケ嶽北尾根の分岐のピークに着く。

周囲に雑木が増えてくると 武奈ケ嶽北尾根分岐ピークに着く

 尾根に雪がありそうなので、コースを南にとり武奈ケ嶽へ向かうことにする。最初は尾根が細く、尾根を歩き始めると登山道に雪がなくなりシューを外すことになる。でも50mも歩くと雪庇の残雪が続いているので、再びシューを履くことになる。

 南に向き日射しもきつくなり三人はサングラスを取り出す。武奈ケ嶽まで約1Km強、なだらかな尾根が続く。細い尾根で左右の見晴が良く北西に三十三間、北東に三重嶽から大御影山とその稜線が良く見えるが、遠くの日本海や琵琶湖は霞んで良く見えない。

 雑木の根元は木の温もりで雪が融けているが、歩行には邪魔にならない。尾根も少し広がり乱立する雑木の間を縫って歩くことになるが、適度に雪があり緩やかな尾根が続き心地よく歩くことができる。細い尾根では日がよく当たり雪が少なくなるところだが、雪庇があったのだろうシューハイクを十分楽しませてくれる。

時々立ち止まって展望を楽しむ 緩やかな雑木の尾根が続き
「快適だ!」とシューを楽しむ
尾根が細くなると雪庇の上を歩く

 樹木が減って緩やかに登って行くと▲武奈ケ嶽に着く。緩やかで小びろいピークなのでここが山頂と分かりにくいところだが、高島トレイル等の色々な標識があるので山頂と分かる。三角点はない。

 11時40分、お昼にしようと思うが、山頂は少し風があるので「風のないところで!」と南尾根を下り始める。武奈ケ嶽から南西に下って行く道もあるが、高島トレイルは南東の道をとる。道と行っても積雪時は見えないので注意が必要である。

樹木が減って緩やかに登って行くと ▲武奈ケ嶽に着く
高島トレイル等の色々な標識がある

 南尾根、最初は緩やかで左手に植林も見えてくるが、標高850mを切ると細い尾根に変わり下り始める。少し下って緩やかになったところで昼食にするが幹が曲がって「丁度椅子になる!」と小てつさん。三人はその椅子に腰を掛けオニギリを食べる。

 三人での話は、山の話はなくいつもの世間話を楽しむ。最後はK先生お気に入りの「おしるこ」と元気が出る薬入りの紅茶を頂き、30分の昼食休憩も終わる。再び南尾根を下り始めるが少し尾根が東へ寄ってきたのだろう、振り返り三重嶽や大御影山とその稜線を楽しむ。

南尾根、左手に植林も見えてくるが 振り返り三重嶽や大御影山と
その稜線を楽しむ

 尾根が少し東に向いたので、正面に赤岩山と思われるピークが見えてくる。そのピークを見ながら下って行くと雪も少なくなってきたのでシューを外すことにする。標高730m付近の小ピークに立つと標識が立っているので、ここが登山地図にある赤岩山西峰だろう。南へ高島トレイル道を下れば水坂峠へ、我々は左の光明寺へとる。

赤岩山のピークを見ながら下って行く 赤岩山へは左の光明寺をとる

 東の鞍部に下り標高差40m登って行く。久し振りの登りはキツイとフーフー言いながら登って行くと植林地の中、△赤岩山のピークに着く。「これはなんでもアカンやろ!」と小てつさん、三角点のそばの木に大きな標識を二つ見る。地元の住民が付けたのか?「武奈ケ嶽→」「←角川区集落」とある。その横に「石田川ダム」と書かれた標識もあり、我々はこちらへ進むことになる。

植林の中にある△赤岩山に着く 三角点に大きな標識を見る

 赤岩山から石田川ダムへの道は小てつさんも初めてなのでルートを探しながら下って行く。哲郎のチェックポイントは標高690m付近で東よりの支尾根に乗ることと、標高600m付近にある石田川ダムへの支尾根とダム北の登山口へくだる支尾根の分岐である。

 北東へ下る支尾根をとると雪も少なくなり、所々で地肌が見えてきて薄い踏み跡を見るようになる。「道があるようだ!」とその道を辿って下るようになる。最初のチェックポイント1はマークが導いてくれ難なく植林地の中へ進入していく。要するに登山道は植林地の中の作業道のようである。

 道は時々雪に覆われ消える。道を辿って先を行く小てつさんが数10m左へ巻いて行き、折り返して元の尾根へと下って行く。「なんで真っすぐ下らないのだろう?」と思ってしまう哲郎。我々は石田川ダム北の登山口を目指しているが、チェックポイント2の分岐では石田川ダム付近に下る道を確認しないまま通り過ぎていく。

所々で地肌が見えてきて踏み跡を見る 登山道は植林地の中の作業道のようである

 急な尾根だが小さくジグザグに下って行くので苦にならない。標高500mを切る頃、道は左へと斜面を巻いて行く。「え~!、何処まで行くのや!」と思うほど巻いて行き、100m以上巻いたように感じる哲郎は「なんで?」と思ってしまう。またまた「えっ!」と、道は谷に突き当たり折り返していく。

 折り返す道は谷上の急斜面を横切る道なので、積雪時は危険だ。雪が深い時は巻道を通らず支尾根を下って行くのだろうと哲郎。また大きく巻いて支尾根に戻って下って行くが、なんであんなに大きく巻く必要があったのか分からない哲郎である。

支尾根を長く巻いて谷に突き当たる 谷上の細い道は積雪時危険だろう

 標高400mを切ったところで道は右に巻いて行き下って行く、道路まではもう少しである。道なりに降りて行き難なくダム湖沿いの道にある登山口に降り立つ。

 南へ5分程歩きダムの駐車場に戻る。ダムの対岸では重機が動き工事が続いている。まだ14時過ぎ、ユックリと後始末をする。最後は小てつさんが用意してくれたビール、(小てつさんはノンアルコールでスミマセン!)、で締めくくり帰路に着く。

ダム湖沿いの登山口に降り立つ 南へ5分程歩きダムの駐車場に戻る

 予想以上に雪が残っていてくれ、綺麗だった武奈ケ嶽北尾根でシューハイクを楽しむことができ、小てつさんありがとうございました。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
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